【インタビュー】Qaijff、乳がん宣告から闘病、事実婚発表。激動の1年から生まれた音楽への想い

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■その時々で周りの人たちからパワーをもらえて、僕らは幸せだなと思います

──「サニーサイド」をリリースした2023年8月26日に、お2人は事実婚をされたんですよね。改めておめでとうございます!

森&内田:ありがとうございます!

──この決断に至った経緯というのは?

森:やっぱり、私が乳がんになったのが大きいですね。ファンの方に心配していただく声もある中、内田という存在がいること、メンバーとしても、パートナーとしても支え合って、Qaijffを動かしていくし、病気も乗り越えていくんだよってことを知ってほしかったんです。そのほうが安心してもらえるんじゃないかなって。

内田:森の病気について「大丈夫なの?」と聞かれる機会が実際に多かったんです。結局「大丈夫!」と言っても、「本当に?」みたいな話になることもたびたびあったので、「僕が近くでちゃんと見守ってますよ」というメッセージが伝わったほうがいいなと思いました。

──心配していた人も、それなら安心できるでしょうね。

内田:そうそう。思いのほか、たくさんの方が祝福してくれて驚きましたけど(笑)。

森:ね。「こんなにも〜!?」って思いましたもん。単純に嬉しかったです。その反応を受けて、結婚を実感するところもあったり。

──ドラムの(三輪)幸宏さんにも連絡されたんでしたっけ?

森:LINEしました! 無期限の活動休止中とはいえ、メンバーですからね。乳がんになったときも伝えたんですけど、「大変な病気になったな。でも、がんばれよ」みたいな言葉をかけてもらって。結婚のほうは「いつするんだよと思ってたわー!」と返信が来て、幸宏らしい口調だなあと(笑)。

内田:幸宏とは大学生の頃から同じバンドをやってきたので、当たり前ですけど自分にとっては特別な存在ですね。ライバルでもありメンバーという感じ。自分がベーシストとして成長してこられたのは、幸宏がメンバーだったからだと思っています。

──2023年の8月は、さっき話に出た名古屋グランパスのイベントも東京の国立競技場であって、治療開始後初のライブを敢行されました。

森:考えてみたら、4ヵ月で復帰するのめっちゃ早いですよね(笑)。2曲でもよくやったなと思います。

内田:当日は炎天下の環境でどうなることかと思ったけど、森もがんばってくれました。

森:グランパスファミリーの方たちもいっぱい集まってくれて。公の場に出るのは横断幕を掲げてもらった日以来だったので、緊張感もあったんですけど、がむしゃらに歌いましたね。

──病気になって、生活の行動範囲などが限られていたと思うんですけど、その中でもかけがえのない瞬間は多かったですよね?

森:そうですね。自分が苦しいときに、こんなに言葉をくれる、応援してくれる人がいるんだなって。たくさんの喜びがありました。病気がきっかけで、乳がん経験者の方とも繋がれたこと、Qaijffの音楽に出会ってもらえたことも素直に嬉しいです。

──いろんな出会いもあって。

森:私を診てくださった先生も看護師さんも良い人ばかりで、そこでも救われましたね。先生の言葉ひとつで、たびたび勇気をもらえたんですよ。

内田:治療期間は厳しいこともあったけど、運が良かった部分もすごくあるよね。その時々で周りの人たちからパワーをもらえて、僕らは幸せだなと思います。

(後編に続く)

取材・文◎田山雄士
撮影◎潮谷領二

<Qaijff単独公演 「誇れ2024」>

2024.07.12(金) 名古屋 ちくさ座
開場17:30 開演18:30
前売 ¥5,500 (座席指定)

2024.07.27(土) 東京 晴れたら空に豆まいて
開場11:30 開演12:00
前売 ¥4,900 (1Drink別 ¥600)

2024.08.10(土) 京都府庁旧本館・正庁
開場13:00 開演13:30
前売 ¥4,900

■チケット情報
プレオーダー(一般先行) 5/1〜5/7
一般発売 5/18〜
[URL]https://eplus.jp/sf/search?block=true&keyword=Qaijff

◆Qaijff オフィシャルサイト
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