【インタビュー】lecca、「全てを認めてあげられる自分が残ってる」

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◼️この曲たちが、みんなの気持ちの支えになったり、みんなの人生のお供になったらいいな

──まずは、リード曲の「灯」について聞かせてもらえますか。

lecca:「何かひとつでも自分の心を晴らしてくれるもの、心を支えてくれるものがあるといいよね」「それがあることで、何もいいことがないのに笑えたりすることがあるよね」、そういうシンプルな思いを込めた曲ですし、映像がきれいなので、楽しんでもらえたらいいなと思います。



──では、leccaさん的に今回一番チャレンジした曲は?

lecca:そもそも、人が作ったトラックに合わせるときはそれ自体がチャレンジではあるんですけど、「コペルニクス」はトラックだけでもかなり完成度が高かったんです。音に合わせて自分もブラッシュアップしたいと思って挑戦しました。「マクアケ」は、トラックメーカーのAILIがトラックのアレンジをしてくれたんですけど、最初、ある海外アーティストのアルバムの1曲目をリファレンスにして2人で作り始めたんです。それがすごく変わった曲で、サビがなくて、バースとかメロディもないんです。そういう曲を、自分たちでどこまでできるかを目指しながらやってたんです。でも自分はどうしてもメロディをのせたくなっちゃうので、この形になったんです。言葉の表現と音の表現のせめぎ合いを楽しめた曲かなと思います。



──「マクアケ」は、今から生まれなおすリボーン感のある歌詞も含め、まさにアルバムの1曲目って感じですね。「GAME」は立ち向かっていく思いが詰まった楽曲になっています。

lecca:「GAME」はトラック先行だったんですけど、自分がピッタリとハマれたような気がしてる曲です。これは、ちょっと変わったモチーフから歌詞を書いていったんです。“Vulnerability”(ヴァルネラビリティ)という英語があって、それについて講義をしてたりする女性の大学教授が書いた本があるんです。“Vulnerability”は脆弱性って意味なんですけど、その方は、自分の脆弱性に出会ったときにどう行動するかが大事だよねってお話をされてるんですよ。その本を読んだときに書いてあったことと自分の思いがリンクしたので、歌詞にしたいなと思ったんです。端的にいうと、不安について歌った曲なんです。

──勝手なイメージですが、leccaさんはあまり“不安”にならなさそうな……。

lecca:いやいや、私はライブの前に結構不安になるタイプなんです。特に昔はライブ前にずっと緊張してて、水が飛んできたらどうしよう、卵が飛んできたらどうしよう、お客さん全員帰っちゃったらどうしよう……とかいろんな不安が浮かぶタイプだったんですよ。“Vulnerability”について書いた教授の娘さんは、水泳大会に出るときに「全然出たくない」「なくなればいい」って言ってたそうなんです。でも結局その子は、大会でダントツビリで泳ぎ切って、次のレーンの選手が待ってるところで、「私やったよ! すごいでしょ!」って言ったって話があったんです。それを知ったときに、不安を乗り越えるのはもちろんかっこいいけど、不安を乗り越えないまま立ち向かうということもすごいことじゃないのかなって思って、それを歌にしたのがこの曲なんです。



──確かに、不安なまま「もうやるしかないな」って挑む場面は、生きてく間になんでも出会う場面ですね。

lecca:ほんと、誰にでもあると思うんです。テストとかプレゼンとか、「すごい心配で不安で行きたくない」って思ってる人の気持ちを支えられる曲になればいいなって気持ちがあります。しかもトラックがすごくかっこよくて、面白い曲になったなって思いますね。

──leccaさんは、自分だけでなく、聴いてる人たちを鼓舞していこうというのがアーティストとしてのスタンスとしてあるように感じます。人をサポートしたいという気持ちは、自分のどういう部分から来てると思いますか?

lecca:それはまさに、自分が不安を感じる人だからだと思いますね。私はメンタルは強いけど、不安は感じるし、自信のない自分もいる。怖いと感じることもたくさんあるんです。ただ、それを感じたときに自分はどうするかっていうのを自分も知りたいし、もし自分が何かいいアイディアを見つけたらみんなに共有したいって気持ちがあるんです。あと、私は中学高校時代に応援団をやってたんですよ。1年中勉強しないで、体育祭でみんなで歌う応援歌を作ってた(笑)。私の行ってた学校がちょっと変わってて、体育祭が学年対抗だったんです。それで、毎年自分の学年をみんなで応援するための応援歌を作ってたんです。やっぱり、応援歌って元気が出るんですよね。私は音楽を聴くときに、元気になりたくてそういう曲を選んで聴いちゃうんです。それもあって、自分が書く曲は応援歌が多いのかなって感じがします。

──なるほど。まさにアルバム『LIBERTY ERA』は、あらゆる場面のいろんな感情に刺さる人間味のある作品です。leccaさん自身はアルバムができあがっての手応えをどう感じてますか。

lecca:私が入ってて欲しいなって曲がいっぱい入った作品で、しかも今の時代にCDでアルバムとして出させていただけるのがほんとにありがたいなと思いますね。この曲たちが、みんなの気持ちの支えになったり、みんなの人生のお供になったらいいなと思ってます。


──そして、leccaさんは5月から6月にかけて全5都市でZeppツアー<lecca LIVE TOUR 2024 "LIBERTY ERA">を開催しますが、こちらはどんなツアーになりそうですか?

lecca:アルバムのタイトルを冠したツアーが7年ぶりで、Zeppツアーも7年ぶりなんです。アルバム『LIBERTY ERA』の内容をしっかり表現して、みんなで共有できる空間にしたいなって気持ちはもちろんあります。それと同時に、過去曲も歌いたいなと思ってます。過去曲に対しては、自分の中でそのときどきで考えが変わるんですけど、今は積極的に歌いたいなって気持ちになってますね。ただ、曲がたくさんあるので選曲が大変そうだなっていうのは思ってますが(笑)。久しぶりにツアーに来てくださる方、長年応援してくれてる方も多いかなと想像できるので、7年前とは違う部分に驚いてるみんなの顔を楽しみに、準備をしていきたいと思ってます。

──ベーシックな話ですが、leccaさんのライブでのモットーは?

lecca:原曲のキーを絶対変えないこと。「変えるなら二度と歌うな」って柳さんから言われてたんです。あと口パクは絶対しない。「どの部分も自分で歌う」ってことです。それはモットーというか教えですね。それを覆したら柳さんに怒られちゃうので(笑)。

──恩師の教えを守り続けると。では、今の時点で今後やってみたいことはあったりしますか。

lecca:先ほどもお話しした通り、復帰してから音楽の面では夢がない状態なんです。なので、新しい夢を持つのが夢かな(笑)。音楽以外だと小さい夢はいっぱいあるんですけど。なので、そこをどう作っていくかが課題ですね。私の中からポンと出てくるものでもないと思うので、それを探しにいくのが次なる目標なのかなって。

──夢の旅人みたいな。

lecca:ほんと旅人ですよ(笑)。夢を探しつつ、まだまだ旅は続くって感じですね。

取材・文◎土屋恵介
写真◎野村雄治

『LIBERTY ERA』

発売日:2024年2月28日(水)
商品購入ページ:https://cuttingedge.lnk.to/lecca_libertyera
商品形態:
ファンクラブ限定盤【2CD+1Blu-ray】CTC1-96089~90/B ¥13,200(税抜¥12,000)
【CD+ Blu-ray Disc】CTCR-96087/B ¥8,778(税抜¥7,980)

【CD Only】CTCR-96088 ¥3,850(税抜¥3,500)

詳細:https://avex.jp/lecca/news/detail.php?id=1113230

<lecca LIVE TOUR 2024 "LIBERTY ERA">

[愛知]
日程:5月10日(金) 開場 18:00 開演 19:00
会場:Zepp Nagoya

[大阪]
日程:5月11日(土) 開場 15:30 開演 16:30
会場:Zepp Namba

[東京]
日程:5月18日(土) 開場 15:30 開演 16:30
会場:Zepp DiverCity (TOKYO)

[福岡]
日程:6月1日(土) 開場 15:30 開演 16:30
会場:Zepp Fukuoka

[北海道]
日程:6月8日(土) 開場 15:30 開演 16:30
会場:Zepp Sapporo

▼チケット情報
・FC会員限定:プレミアムチケット 12,000円(税込)※受付終了
・一般指定チケット 8,000円(税込)
・親子チケットA (2枚セット) 12,000円(税込) ※着席指定
・親子チケットB (3枚セット) 18,000円(税込) ※着席指定

▼チケット販売
・アルバム封入先行受付 (e+/先着)
受付URL:購入アルバム内の封入チラシ~のみ受付可能(初回盤のみ)
受付期間:2024年2月28日(水) 10:00 ~ 2024年3月24日(日) 23:59まで

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