【インタビュー】ROTTENGRAFFTY、NOBUYAとN∀OKIが語るLUNA SEA「僕らの世代はDNAを絶対持ってる」

■『MOTHER』と『STYLE』を聴いて
■音がめっちゃあったかいなと思ったんです

──なので、どういうスタートをすればこういうスタイルができるのかがわからなかったんです。

N∀OKI：やめなかっただけですよ（笑）。みんな“これしかない”っていうのが強かったし、みんな絶対10回はやめようって心の中で思ったりしたと思いますけど…、だから奇跡に近いです。続けたらこんなええ感じの状態が待ってんねやって思います。だから、誰も口をきかずリハでもギスギスしているような空気が悪かった昔のあの状態には絶対戻したくない。あの感じは地獄なんで。

──今だから言えることですね。

N∀OKI：今は楽屋でもキャッキャキャッキャしてますからね。もう中2ですよ（笑）。


──それ大事。それがステージからお客さんに伝わるんだもの。

NOBUYA：今回『MOTHER』と『STYLE』を聴いてね、僕は音がめっちゃあったかいなと思ったんですよ。当時はあの時の機材で最大限のロックサウンドがすごくソリッドに作られてたけど、今回はレコーディング技術もすごく発展してんのに、こんなあったかい音で作るんやと思ってびっくりしました。それがさっき言ったUVERworldのTAKUYA∞が言ってたこととすごくリンクして、こういうことかなって驚きました。

──深いですね。

NOBUYA：ちょっとBPM (Beats Per Minute／曲のテンポ)を落としてる曲とかもありましたよね。あれもびっくりしました。

N∀OKI：昔から思ってたんですけど、LUNA SEAってアルバムの中にめっちゃいい曲が絶対2曲入ってるんですよね（笑）。好き嫌いは人それぞれですけど、キラーチューンというかシングルっぽい曲が絶対2曲入っていて、そこをきっかけに聴き込んでいくとだんだん他の曲も好きになっていくっていうトラップにはめられていく。細部にもこだわっているから、聴けば聴くほど引き込まれていく。ラッパーのトラックメーカーが「LUNA SEAのキックの音がヤバい」みたいなことを言うてはって、ゴリゴリのB-BOYにLUNA SEAを薦められたりしてましたよ。「いや知ってるけど」みたいな（笑）。


──音楽はいろんなところで様々な影響を与えているわけだ。

NOBUYA：だから僕らもここにきて、楽器を持たないツインボーカルのバンドが出てきてくれたりすると、めっちゃ嬉しいですけどね。ほんとに。

N∀OKI：別にロットンっぽく演らなくてよくて、こいつらヤバって思うツインボーカルが若い世代で出てきてほしい。俺らやんって思うようなんは嫌ですね。

NOBUYA：あいつら潰したる、みたいな感じのがきてほしいな。

N∀OKI：いや、みんな演らへんって（笑）。だって大変やもん、ツインボーカルは大変や。俺らだって、なんでツインボーカルを選んだんやろって思った時期、お互いにあると思うんで。レコーディングでもお互いのパート入れて自分のハモリ入れて、それでまた合わせて、何回録んねんみたいな感じ。ライヴでのモニターのバランスも、ボーカルがひとりやったらすごくラクなはずやのにね。

──次世代にとって、“ツインボーカル”は重要なキーワードですね。

N∀OKI：“危険”って言ってください。危険やけどハマったらおもしろい。天国です。もう3人とか考えられないもんな。

NOBUYA：ORANGE RANGEみたいな？ 3人はすごいな。

──でもORANGE RANGEはパートがはっきり分かれていますから、ROTTENGRAFFTYとは違いますよね。

N∀OKI：俺らは一緒のようなことをやってるんで。声色が違うだけで、ふたりともラップもシャウトもメロディもやってるからね。

──LUNA SEAからROTTENGRAFFTYへ、そして次の時代へ。これからがますます楽しみです。ありがとうございました。

取材・文◎烏丸哲也(JMN統括編集長)
撮影◎Yukihide"JON..."Takimoto／かわどう／石井麻木 ／岩渕直人(響都超特急2023)





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