【インタビュー】パーカーズ、2nd EPは音楽のシェアハウス「ポップさと、可愛さと、たまにちょっと真面目さを」

■ポップなところとか可愛いところとか
■パーカーズっぽさが濃くなった曲

──でもそのシェアハウスで、曲作りができるのはすごいメリットでしょう。

フカツ：一緒に住んだメリットの、一番はそこですね。「修正したい」ってなった時も、その場で全部できるので。そういう感じですね、シェアハウスの良さは。

ねたろ：シェアハウスしてるせいか、ライブで“今、豊田乗ってるな”とか、“ナオキ、ちょっとやりづらそうだな”とか、気持ち的にわかるようになってきた。完全に感覚ですけど。

フカツ：それ、わかる。“今日ノリノリじゃん”とか、けっこうわかりますね。

ねたろ：ナオキも、たまに“MC、テンパってるな”とか（笑）。一緒に暮らしてるからこそ、わかる気がする。

フカツ：ライブで言うと、2023年で大きかったのは、ナオキがひとつ抜けて面白さを出してきてくれたこと。最近特にすごくて、MCが輝いてるんで。


──ナオキくん、何かあったんですか。心境の変化とか。

ナオキ：いや、なんか、意外にしゃべったら、みんな笑ってくれるんだなって。別に笑わせるつもりはないんだけど、しゃべったらみんな笑ってくれるんですよ。なんでだろう？

豊田：すごいことだよ。

フカツ：最近は、ナオキだけがMCするコーナーがあって、もう全部すごかったですね。最近はライブをどうやって作っていくか？って考えた時、とりあえずナオキをどこで使うか？というところから始まるんで。

ナオキ：人前でしゃべるの、めちゃくちゃ苦手なんですよ。でも、ライブだとなんかしゃべれるんですよね。小学校の時とか、顔を真っ赤にして発表とかしてたんで、成長したなと思います。でもケンちゃん(豊田)もMC力がめちゃめちゃ上がって、煽り力も上がって、人前でしゃべる能力だったら、ケンちゃんはずば抜けて高いと思う。

豊田：それはもう、やらざるを得なかったから。楽しみながらやってますけどね。


フカツ：あと、「中華で満腹」(2023年8月発表／2ndミニアルバム『輝く未来に花束を』収録）の時、お客さんに「何を注文しますか？」って聞くコーナーがあって。一回のライブで二人ぐらい聞くんですけど、最近は大喜利化してきて、「インドカレー」っていう子がいたり、あと「替え玉」って言ってきた子がいたり。

ねたろ：まずラーメンだろって（笑）。

フカツ：ケンちゃんも、「ラーメンじゃなくていいの？」とか言って、“なんだこれ？”と思って（笑）。そういう、お客さんを見る瞬間が一番面白いですね。

豊田：最近、そこ楽しいよね。大喜利化してるから。調味料とかも出てくるし。

フカツ：コチュジャン！とか（笑）。最近、中華料理がまともに出てくることがないけど、それに慣れちゃって。この前、「胡麻団子！」って言われた瞬間、豊田が「ふーん」みたいなテンションで。

ナオキ：それが正解なのに（笑）。

豊田：ちょっと、期待しすぎました（笑）。


──面白いなぁ。「中華で満腹」の、お客さんが料理を選ぶコーナーは、すでにパーカーズのライブに欠かせないメニューになっているので。2024年もさらに進化しますか。

豊田：はい。叫びたいものを叫んでください。楽しみにしてます。

フカツ：「中華で満腹」は、ライブで本当に欠かせない曲になりました。あれやんないと、お客さんから“え？”みたいな雰囲気を出されるんで。2024年は、野外のイベントとかで、あの曲でタオルを回してる瞬間が見たいです。

──その2024年に突入する直前にリリースされたのが、2ndデジタルEP『心の中なら何度も言えるのにな』。リード曲「おねがい神様」のミュージックビデオ、めちゃくちゃポップでカラフルで、パーカーズらしい映像ですよね。

フカツ：あれはレンタルルームみたいなところで撮影したんですけど、部屋の飾りつけが、お客さんからもらったものもあるんですよ。うしろのほうに、僕らが今まで出たライブのステージパスが貼ってあったり、グッズもあったりして、ある意味で、2023年の総まとめのミュージックビデオみたいになってます。


──豊田くん、「おねがい神様」は、どんなふうに作った曲ですか。

豊田：「おねがい神様」は、リードっぽい曲作りたいというところで、パーカーズらしいポップなところとか、ちょっと可愛いところとか、そういうところを意識して作りました。最初に僕が出したデモを、 みんなで一緒に広げていく感じで作ったので、よりパーカーズっぽさが濃くなった曲かなと思います。

──この曲、“四六時中アイウォンチュー、アイラブユー、アイミスユー”のところと、“ねぇねぇねぇねぇ神様”のところと。サビが二つあるように聴こえるんだけど、どっちがサビなんだろう。

ねたろ：確かに、どっちがサビでもおかしくない。

豊田：メロディが強いなと思うものを、どっちも持ってきたので。最初、僕の中では“四六時中”がAメロで、“ねぇねぇねぇねぇ神様”がサビだったんですけど。

フカツ：僕らが聴いた時に、「“四六時中”のメロがめちゃくちゃいいね」みたいになって、「それもうしろで使っちゃおうぜ」みたいな。

豊田：あと、個人的に気に入ってるのは、2番の“寝れないの、時計のチクタク音”あたりとか、“寝不足はお肌の大敵です!!”とか、個人的には豊田節が出てるかな?というところですね。そういう意味でも、いろんな箇所が、いろんな人に刺さる 曲になってるかなとは思います。

──この曲は、結局「君が好き」しか言ってないという、まっすぐな一途さというか、シンプルさが魅力になってるなと思います。

豊田：シンプルに書いたほうが、自分は書きやすいんだなということを、すごく感じましたね。シンプルに歌詞を作ったほうが、パーカーズっぽさっも出るし、自分が曲作りする上でも楽しんでできる部分だなということに気づいて、けっこうサクッと素直に書けた気がします。

──強い曲だと思います。これはもう9月のライブからやってましたけど、お客さんの反応は？

フカツ：初披露した時から、めちゃくちゃ反応良かったですね。サビがわかりやすいし、一緒に歌えるし、あと、タイトルへのお客さんの反応が良かったんですよね。「おねがい神様」というタイトルがすごくパーカーズっぽくて可愛い、みたいな。ライブが終わったあとに「おねがい神様」というタイトルをみんな覚えていて、それは面白いなと思いました。「曲名からパーカーズっぽいってわかる」って、よく言ってもらいます。

◆インタビュー【３】へ
◆インタビュー【１】へ戻る