【インタビュー 前編】シンガーズハイ、セルフタイトルの1stフルアルバムに誇り「集大成だったり、始まり」

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■バンドマンだったらみんなが持ってる
■ロマン的な邦ロックの疾走感


──まだまだ通過点だと。内山くん、楽曲に関しては、どういう曲が入ってるアルバムにしたいというイメージがあったんですか。

内山:何を収録するかは、「この曲しかないよね」というところで、ほぼほぼ4人の解釈は一致してたかもしれない。

みつ:既存の6曲は、そうだね。たまたま、今までのCDから2曲ずつという選曲になったんですけど、それも別に狙ったわけでもなく、「6曲出すならこれでしょ」というのが、全員一致したと思います。


▲みつ(B)

──ここからは、新曲を中心に深堀りしていきます。1曲目の「愛の屍」、これすごいですよね。猛スピードで駆け抜けて一瞬で終わるショートチューン。1分ちょっと。

内山:ライブでやることを前提として、意識して短くしてはいったんですけど。歌詞に関しては、(同じショートチューンの)「我儘」の時は、リフレインで同じような言葉を、ちょっとだけ変えて歌ったんですけど、今度はそうじゃないものにしようと思ったら、言葉を詰め込むしかなくなって、すごい早口になっちゃったんですよ。歌うのが大変でした(笑)。

──そんな理由が(笑)。

内山:とにかく勢いでグワーって行けるものを作りたいなと思ってました。「愛の屍」は、このアルバムの中では後半に作った曲なんですけど、僕はもともと根が暗いので、音楽にセロトニンを求めてしまって、ゆったりとしたものを作ってしまいがちなんですね。でもやっぱりアドレナリンが出る曲もほしいし、アルバムとしてバランスを保ちたいと思ったので、それだけを意識して作った曲です。



──この幕開けは最高です。そして3曲目に入っているのが、リード曲になった「パンザマスト」。

りゅーいち:これは、やっててめっちゃ楽しいです。最初、“手、動くかな?”と思ったんですけど、叩けた時の爽快感がすごかった。この間初めてライブでやった時に、本当にカッコいい曲だと思って、思わず内山くんに「カッコいいわ」って言っちゃうぐらい、めちゃくちゃいい曲だなと思います。

みつ:ベースも楽しいです。難しいですけど、何も考えずに感情をぶつけられるというか。あと、サビの前にジャーン!ってやるのが好きなんですよ。前作の「情けな」もそうですけど、サビの前で一回すべての感情をバーッてできる…語彙力ないな、今日は(笑)。

ほり:ドカーン!って(笑)。

みつ:こういう、ライブでやってて楽しい曲はやっぱり好きですね。

内山:「パンザマスト」に関しては、少し前の邦ロックの疾走感だったり、バンドマンだったらみんなが持ってるロマン的なものがけっこうあるんじゃないかな?と思ってます。最近は、四つ打ちロックみたいなものがわりと一般的になっていると思うんですけど、やっぱり8ビートのカッコよさってあるよなと思うので、それをうまい具合に持ってこれたんじゃないかな?と。ドラムの8ビートのスピード感が本当に絶妙で、あの速さは僕のただのフェチなんですけど。


▲りゅーいち(Dr)

ほり:ギターソロの前の展開の、“来るぞ来るぞ、キターッ!”っていう、あの感じが気持ちいいですね。たとえば9mm Parabellum Bulletさんとか、あのへんの、“なんかギター、カッコいいんだよな”みたいな感じがめっちゃ出てる曲なので。

内山:9mm Parabellum Bulletさんの「Punishment」とかね。“ダ、ダ、ダダダダ、ウォー!”みたいな。

ほり:“ギター、行け!”みたいな感じが、わかりやすく出てるんで。1曲通して、熱い曲だなと思います。

──「パンザマスト」って、聴き慣れない言葉だなと思って調べたら、防災無線放送?

内山:そうです。僕の地元で、夕方5時と夜9時に流れるんですよ。5時の「夕焼け小焼け」と、9時の「ムーンリバー」と、その二つの曲がすっごい好きで。

みつ:軽い裏テーマというか、内山くんの前のバンドの登場SEが「夕焼け小焼け」だったり、「アカクソメル」という曲があったり。

内山:自分のバックボーンに一番近づくことができた曲だと思っていて。という意味も込めて、「パンザマスト」というタイトルにしました。

取材・文◎宮本英夫

※インタビュー後編は12月15日(金)に公開予定

■1stフルアルバム『SINGER'S HIGH』

2023年11月22日(水)発売
NOIS-008 / ¥3,000(税込)
01. 愛の屍
02. グッドバイ
03. パンザマスト
04. かすみ
05. Kid
06. サーセン
07. daybreak
08. ノールス
09. SHE
10. Soft
11. フリーター
12. climax
全作詞作曲:内山ショート


■ワンマンツアー<TOUR 2023-2024 “SINGER'S HIGH”>

▼2023年
12月10日(日) 千葉 LOOK
12月14日(木) 新潟 GOLDEN PIGS BLACK STAGE
12月15日(金) 金沢 vanvan v4
12月21日(木) 高松 DIME
12月22日(金) 神戸 太陽と虎
12月25日(月) 仙台 MACANA
▼2024年
1月05日(金) 神奈川 F.A.D
1月09日(火) 愛知 DIAMOND HALL
1月10日(水) 大阪 GORILLA HALL
1月12日(金) 広島 CAVE-BE
1月14日(日) 熊本 Django
1月15日(月) 福岡 BEAT STATION
1月20日(土) 札幌 Bessie Hall
1月26日(金) 東京 LIQUIDROOM
3月22日(金) 東京 Zepp Shinjuku


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