【速レポ】モンパチフェス<WWW!!23>、初日トリはかりゆし58「一緒に過去最高記録を打ち立てませんか?」

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<What a Wonderful World!! 23>1日目、ハブSTAGEでこの日を締めくくるのは、かりゆし58。

◆ライブ写真

前川真悟(Vo, B)もライブ中に話していたが、2年前のこのステージで、出番直前に前川自身が倒れてしまい、ボーカル不在の中、たくさんの仲間の力を借りてライヴを成り立たせたということもあった。単純にトリという責務以上のモノを感じていても仕方のないところだ。だが、そんな気負いはなく、かしこまることもなく、彼らだからこその温かいムードは本当に素晴らしかった。



恒例のSE「そろそろ、かりゆし」が鳴り響き、まずはゆったりとしたレゲエ調のサウンドにキレのよい歌声が合わさる「手と手」を放っていく。手を取り合おうというピースフルなメッセージに観客も声やクラップで大歓迎する中、「初日のラストスパートにお付き合いいただけますしょうか?」という前川の誘いが加わってモータウン的アプローチで惹きつける「オリオンビーチ」を続けざまにドロップするのだから、みるみるうちに高まる熱気。序盤からいいムードを描き続けていく。

ここで前川が過去には天候に泣かされたこともある<What a Wonderful World!!>が無事開催されたことを喜び、よりみんなで気持ちを共に高めたところへ届けたのが名曲「アンマー」だった。アンマーとは沖縄の方言で母という意味であり、手紙のように母への感謝を綴ったこの曲は年月をどれだけ重ねても決して色褪せることはない。言葉を噛み締めながら感じ取る観客、振り上げる手もどんどん力強くなっていく。それぞれが自分の曲として抱きしめているのだ。






そして、<What a Wonderful World!! 23>でいちばん最初に音楽を鳴らした真喜志中学校の軽音学部と普天間高校の軽音学部へ向けて、「彼らは沖縄音楽の未来です」と前川がエールを贈り、観客へ「一緒に過去最高記録を打ち立てませんか?」と、スケール感のあるサウンドで“諦めたりすんなよ”、“投げ出したりすんなよ”、“きっと上手くいくさ”と背中を押す「ウクイウタ」を奏でていく。決して無責任な呼びかけではない。ダメだったら一緒に泣いて、上手くいったら一緒に喜ぶ。仲間としての言葉。メンバーの立ち姿、指先までそのまっすぐな気持ちが宿ったプレイがどこまでも心を打つのだ。

また、自然と客席から無数のスマホライトが照らされ、星空のように広がっていく中で披露されたラブソング「電照菊」が象徴的ではあったが、バンドと観客が同じ方向へ手を伸ばし続けたのは印象的だったことのひとつ。妙な忖度など存在せず、互いに素直な感情に従っていくだけなのに、生まれる光景のどれもが美しいのだ。






改めて気づく愛すべき存在を歌う「ナナ」で、MONGOL800の「小さな恋のうた」をサンプリングしつつ、切なくも温かく包み込み、「名残惜しいぐらいがいろいろ後に繋がると思います」と前川が告げて、本編ラストは「証」。

“おれ達はたったひとつの「今」をこうやって分け合ってる” “胸に刻み込んだこの時間は いつまでも証として残る”という歌詞の数々、こんなにもぴったりでグッとくるシチュエーションが他にあるだろうか。<What a Wonderful World!! 23>に関わるすべての人へ感謝を込め、力いっぱい鳴らしてくれた。



止まないコールで呼び戻された後は、「もはやこっからは打ち上げの時間でございます」と前川が笑わせつつ、「オワリはじまり」をプレイ。「初日、最後の曲はあなたの歌声で始めましょう!」と前川が思わず叫んだほど、いきなり会場中から大合唱が起こり、ムードは最高潮。出演者も続々とステージに駆けつけ、締めくくりにこれほどふさわしいシーンはないんじゃないかと思うほどの状況。この日を超えてくれるに違いない、2日目、3日目がさらに楽しみになる時間だった。

文◎ヤコウリュウジ
写真◎SARU(SARUYA AYUMI)

セットリスト

1. 手と手
2. オリオンビーチ
3. アンマー
4. ウクイウタ
5. 電照菊
6. ナナ
7. 証
8. オワリはじまり

<MONGOL800 ga FESTIVAL What a Wonderful World!!23>





11月3日 DAY1
MONGOL800/04 Limited Sazabys/赤犬/かりゆし 58/きゃりーぱみゅぱみゅ/サンボマスター/湘南乃風/DIAMANTES/真志喜中学校軽音楽部/LOUD SPEAKER(普天間高校軽音楽部)
道ジュネー:新城青年会
11月4日 DAY2
MONGOL800/Creepy Nuts/D-51/TETORA/ハルカミライ/FOMARE/RIP SLYME/ROTTENGRAFFTY/WWW!! special session The BK Sound presents -Good Vibes Only
道ジュネー:江洲青年会
11月5日 DAY3
MONGOL800/ORANGE RANGE/KICK THE CAN CREW/島バナナーズ/DOBERMAN/HUSKING BEE/HEY-SMITH/WANIMA/WWW!! special session 島袋優(BEGIN)presents -Okinawa moon
道ジュネー:栄口青年会

2023年11月3日(金・祝)、4日(土)、5日(日)
*雨天決行/荒天中止
@沖縄県 宜野湾マリーナ・トロピカルビーチ特設会場(901-2224 宜野湾市真志喜 4-2-1)
開場11:00 開演13:00
各1日券【前売】一般 9,900 円(税込)|中高生 4,000 円(税込)
2日通し券【前売】一般 18,000円(税込)※11/3・4、4・5 券の2種
3日通し券【前売】一般 27,000円(税込)
※小学生以下はチケットをお持ちの保護者1名様につき、1名まで入場無料
※中高生チケットは1日券のみ、一般発売からの販売
[問]PM AGENCY
TEL:098-898-1331(平日 11:00-15:00)https://www.pmnet.co.jp
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