【速レポ】モンパチフェス<WWW!!24>レキシ、ビーチに揺れる稲穂「沖縄ありがとう!モンパチありがとう!」

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「そんなことある!?」とことさら大袈裟に騒いでみせ、登場のSEのホラ貝の音が機材トラブルで止まってしまうというハプニングをいきなり笑いに変えてみせると、レキシのお館様こと池田貴史のエンタメ精神はフル回転を始めた。

◆ライブ写真

「さあ来たよ、沖縄! 6年ぶりでございます!」と挨拶もそこそこに、「INAHOはまだ早い!」とレキシのファンにはお馴染みのコンサートグッズであるINAHO=稲穂を振っているファンにツッコミを入れる。「INAHOの曲は最後だから!」と敢えてネタバレしてみせたのは、それでも観客を楽しませる自信があるからだろう。


「10分ぐらい歌わないからゆっくり来ていいよ」と慌ててハブステージに駆けてくる観客に声を掛けながら、《♪あなたは武士~~、きらきら武士~~、沖縄好き~~、ぶし~~、ぶし~~》と、ほんとに歌わねえなと思わせるくらいイントロでひっぱってから1曲目の「きらきら武士」になだれこむと、バンドが繰り出すファンキーなダンスポップサウンドに体を揺らしながら一斉にワイプで応えたハブステージの一体感を、「武士」「武士」からの「武士武士」「武士武士」のコール&レスポンスでさらに大きなものにする。

「最後は武士25回! 全員で!」という池田のリクエストに応え、観客が「武士!武士!武士!(以下省略)」と声を上げたことに満足したのか、「ありがとうございました! 以上を持ちましてレキシでした!」と池田はいきなりライブを締めくくろうとする。しかし、それが前振りであることをわかっているから観客は誰も驚かない。バンドの演奏に後ろ髪をひっぱられる池田の様子をニヤニヤと見守っているが、まさかそこにMONGOL800のダンサー兼マスコットで、首里嬢というレキシネームを持つ粒マスタード安次嶺が登場することは予想していなかっただろう。


「どっちに驚いてる? この男の登場か? それともこの暑いのに十二単を着ることか?」と言いながら、粒さんが持ってきた十二単の唐衣を羽織る池田。となれば、次の曲はもちろん「SHIKIBU」しかないだろう。《♪シキシキブンブン》と歌う観客のシンガロングに混じって、セクシーなダンスを披露する粒さんを称える池田の「粒さーん!」という声が響きわたる。


そんなハブステージの盛り上がりは、次の曲でさらに大きなものになる。池田がイルカの浮き輪を見せながら、「やるんですか?」と観客に尋ねると、「はーい!」と観客が声を上げる。「何をしにきたんですか? イルカをポンポンしにきたんですか? チケット代の半分はポンポン代なんですか?」「はーい!」「やめろ! はーいじゃねえ!」池田と観客の、そんなやりとりからなだれこんだのは、歌詞に大化の改新の主要人物である中臣鎌足と蘇我入鹿が登場する「KMTR645」。客席に放り込んだ6個のイルカの浮き輪が観客に“ポンポン”され、宙を舞う中、腕でQの字を作りながら「キュキュキュ」と全員が踊る光景は、バカバカしいくらい壮観だ。


「沖縄、ありがとう。あと1曲です。盛り上がってくれてるところ申し訳ない。でも、3曲分ぐらいありますから。INAHOを振る時が来ました! やめなさい。稲穂と称してススキを持ってくるの。つっこむのもイヤなんだけど」そんなお約束を観客と楽しんでから、最後に披露したのは「狩りから稲作へ」。

タイトルからはちょっと想像しづらい、揺れ動く愛を歌ったエモいラブソングを、「イナホーオ」「イナホーオ」「イナフォフォフォ」「イナフォフォフォ」のコール&レスポンスに加え、この後、ハブステージにオンステージするクレイジーケンバンドやMONGOL800の代表曲の稲穂をネタにした替え歌を交え、「3曲分ぐらいありますから」と言ったとおりたっぷりと長尺で楽しませたのだった。


「沖縄ありがとう! モンパチありがとう!」レキシのライブがいつ見ても楽しいのは、ダンサブルなポップサウンドに体を揺らす心地よさはもちろん、ウィットに富んだボケとノリツッコミを交えつつ、いわゆるお約束とも言えるネタにいつだって全力で取り組んでいるからなのだろう。砂浜のビーチに稲穂が揺れる光景を眺めながら改めてそんなことを思ったのだが、“ビーチに稲穂が揺れる”って文章は、字面だけ見るとシュールだ。

文◎山口智男
写真◎macoty、SARU(SARUYA AYUMI)

セットリスト

1. きらきら武士
2. SHIKIBU
3. KMTR645
4. 狩りから稲作へ

■<MONGOL800 ga FESTIVAL What a Wonderful World!!24>


11月2日(土) 沖縄・宜野湾マリーナ・トロピカルビーチ特設会場
11月3日(日) 沖縄・宜野湾マリーナ・トロピカルビーチ特設会場
〒901-2224 沖縄県宜野湾市真志喜4-2-1
open11:00 / start13:00
※雨天決行/荒天中止
▼出演アーティスト ※五十音順
【11/2(土) Day1】
MONGOL800|Awich / 奥田民生(弾き語り) / サンボマスター / スターダスト☆レビュー / BE:FIRST / WANIMA / WWW!! Special Session古謝美佐子+玉城千春(Kiroro) Presents “Okinawa moon” / デラックス×デラックス(OA)
【11/3(日) Day2】
MONGOL800|ALI / MONGOL800 × WANIMA / クレイジーケンバンド / SPECIAL OTHERS / HYDE / レキシ / WWW!! Special Session Sami-T(fr Mighty Crown) Presents “Musical Gathering” / 奢る舞けん茜(OA)
パワーパフボーイズ with 名護高校ダンス部 (両日 / OA)


▼チケット (前売)
各1日券:11,000円(税込)
2日通し券:20,000円(税込)
中高生券:4,500円(税込)
※中高生チケットは1日券のみ、一般発売からの販売となります。
※小学生は一般チケットをお持ちの保護者1名様につき、2名まで入場無料。
※未就学児童は一般チケットをお持ちの保護者同伴で入場無料。
一般発売日:9月6日(金) 12:00~
(問)PM AGENCY 098-898-1331



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