【速レポ】モンパチフェス＜WWW!!23＞、DIAMANTESのステージにモンパチも合流「沖縄から世界の平和を作れたら」

圧倒的な祝福感。沖縄民謡とラテンをかけ合わせ、沖縄音楽の多様性を30年以上にわたりエネルギッシュにアピールし続け、全国的に知らしめた立役者であるDIAMANTESのステージは、そうしか表現できない内容だった。

◆ライブ写真

アルベルト城間(Vo, AG, Per)が「盛り上がっていきましょう！」と大きな声を上げて、MONGOL800の25周年はもちろん、＜What a Wonderful World!! 23＞の開催、駆けつけたすべての人を祝おうと「おめでとうの歌」を響かせる。伸びやかな歌声に合わさるコーラスに心を持ち上げるホーン隊のフレーズ。楽園と呼ぶにふさわしいこの場所は気持ちを開放するにはこれ以上ないシチュエーションではあるが、そこをもっとイケるだろうと加速させる極上のサウンド。「笑顔を世界に届けましょう！」とアルベルト城間が呼びかけ、みんなで「ハッ！ ハッ！ ハッ！」と声を合わせればグワッと体温が上がるのだ。



色っぽいサウンドで魅了した「フィエスタ」では、アルベルト城間にトム仲宗根(B, Cho)だけではなく、鉄壁のサポート陣である當間ツグアツ(Dr)、玉城チコ(Per)、白川ミナ(Pf)、川上肇(Tp, 三線)、エイキ(Tb)、それぞれの見せ場もたっぷり。

“サア！ サア！ サア！ アイヤ／サア！ サア！ アイヤオ”と、聴けば一瞬で誰もが口ずさめ、どうしようもなく楽しくなる掛け声、贅沢すぎるアンサンブルで本能に訴えかけてくるサウンドに、観客も惜しみなく喝采を送ったのは、とても自然な形だった。








南風堂の雪塩ちんすこうの15周年CMソング「南風」を大きく豊かに歌い上げ、続けたのは恋心を真摯に綴った「逢いたくて」。ラテンな匂いが燃え上がる心を表してるような、とても情熱的なラブソングだ。

そこからアルベルト城間がゴキゲンに大股開きでギターをかき鳴らし、困難があったとしても立ち向かう力とバイタリティに溢れる「琉神マブヤー」は、ご当地ヒーローの主題歌。沖縄ラテンというキーワードはありつつも、歌謡的な歌モノもパワフルなロックナンバーも何でもござれ。様々なアプローチを網羅する懐の深さを見せつけてくれる。


「沖縄から世界の平和を作れたらなと願っています」と、ここで少しムードを変えて想いを語ってスタートしたのが「片手に三線を」だった。曲が始まった瞬間に湧き上がった大きな歓声は、待ってました！というところも当然あるだろうが、それ以上にこの曲で想いをひとつに重ねることができる喜び。DIAMANTESというバンドを代表する名曲であると同時に、それぞれにとって大切な曲になっていることが会場中からありありと伝わってきた。

締めくくりはアルベルト城間が「最後の曲はモンパチの皆さんと一緒にやりたいと思います！」と、キヨサク(Vo, B)、髙里悟(Dr, Vo)、Kuboty(G, Cho)、NARI(Sax)、Seasir(Tp)を呼び込み、超豪華編成で「勝利のうた」を盛大に鳴らした。その盛り上がりにつられてなのか、粒マスタード安次嶺もキレッキレのダンスを披露しながら加わり、もう完全無欠の宴状態。ただでさえ魂が揺さぶられる曲であるのに、観客も無我夢中で踊って叫んで、これ以上ないほどのハッピーエンドが広がった。





文◎ヤコウリュウジ
写真◎SARU(SARUYA AYUMI)