【ライブレポート】手羽先センセーション、全国ツアースタート「みなさんと駆け抜けていきたい」
手羽先センセーションの全国ツアー、<手羽セン全国ツアー2023『行く先、手羽先』>が10月26日、東京・Spotify O-EASTからスタートした。(以下、手羽先センセーション=手羽セン)
◆ライブ写真(33枚)
本ツアーは初日にあたるこの東京公演とファイナルの名古屋公演(Zepp Nagoya 12月23日)のみ、バンドセットでのライブとなる。手羽先センセーションのバンドセットライブは、今年6月4日にZepp Nagoyaでの6thワンマンライブ<凱旋>が初で、9月16日に名古屋城二の丸広場で開催された<手羽先センセーション 夏の2大ワンマンライブ『TEBANAKA TO TEBASOTO ~手羽外編~』>に続いて今回で3回目。手羽センBandとメンバー5人の息もぴったりで、エモーショナルでエネルギッシュな手羽センライブの大きな強みにもなっている。
会場に入ればシンプルなステージ上に構えるグループロゴがあしらわれたバスドラムヘッドが来場者を迎えていた。それはバンドセットライブへの期待を高めるには充分だった。
定刻を過ぎるとジャジーで小気味よいリズムのSEが響き渡り、手羽センBandのメンバー3人がそれぞれの持ち場につく。続いて、手羽センの5人が颯爽とステージに登場すると、茄子川(Dr)のカウントから軽快なビートが打ち鳴らされた。
「みなさんこんばんは、手羽先センセーションです! いよいよ全国ツアー始まりました。最後まで楽しんでいきましょう!」
「始まりのシグナル」のイントロとともに、佐山すずかの威勢のよい挨拶でライブは幕開けた。カワイレナからの歌だし、茉城奈那、三好佑季と紡がれ、弾けるメロディが日南遥から佐山へと繋がっていく。茄子川のタイトながら重心の低いリズムとカドタリョウヤ(B)の堅実で野太い低音がどっしりとしたグルーヴを生み、451(G)が奏でる旋律が楽曲に彩りを与えていく。生バンドの演奏とサウンドを受けて5人の歌声は力強く響き、生のビートで舞う5人の姿は堂々としていて優美だ。そんなステージから放たれる5人のエネルギーを受け、フロアのオーディエンスも5色に光るペンライトを全力で振りながら精一杯の掛け声で応えていく。
ストロングでアッパーなロックナンバー「ハロー、ブランニューミー」、5人が手を取り合って始まる煌びやかなポップチューン「ドラマチックメモリー」と、ノリの良い曲を立て続けに披露。最初からフルスロットル、気合いたっぷりのパフォーマンスで観る者を圧倒していく。
1人ひとりの挨拶を終えると、カワイが「手羽センだけでO-EASTでライブをやることが夢だった」と喜びを口にした。さらに5人はまだ行ったことのない場所を含めた本ツアーを、このO-EASTから始められることに感謝を述べた。
「みなさん、新曲聴きたいですか??」
三好が呼びかけるもオーディエンスの反応が小さいと、煽りを茉城にバトンタッチ。
「みなさん、本当に新曲聴きたいですかー!?」
茉城が声を高らかにあげると、ツアーに向けての配信で重大発表された新曲「言霊バイブレーション」を初披露。FLOW(作詞:KOHSHI、作曲: TAKE)から楽曲提供を受けた同曲は、生バンド映えのするノリよいテンポでホーンアレンジが際立つサウンドに乗る堂々としたサビが印象的だ。キャッチーな振りをすぐさまに習得するオーディエンスによって、初披露とは思えない一体感を生み出した。
茄子川のキックとカドタのスラップが絡み合うリズムの中、「そんなんじゃまだまだですよ!? みなさんもっと盛り上がっていけますか? 最高のライブにしていきましょう!」と佐山が全力でフロアを煽る。リズムが祭囃子に変わり「ハピピピパーリーナイト」が始まった。《わっしょいわっしょい》と、陽気に会場全体をお祭り騒ぎ一色に染めあげる。さらに「小さな冒険者」「ニコピの方程式」と、間髪入れずにライブのボルテージをこれでもかというほどに上げていく。
FLOWのTAKEが観に来ている中での新曲「言霊バイブレーション」披露は緊張したと心境を吐露した5人は、これまでにないタイプの同曲をファンとともに育てていきたいと口にした。
ツアータイトルの『行く先、手羽先』は1stアルバムのタイトルだと佐山。「(当時はまだ)私たちは居ないんですけど……」と、苦笑い。しかしながらスタッフさん曰く「私たちは居ないけど、エモいよね」と続け、ここから始まる本ツアーで、タイトル通り全国に手羽センを拡めながら「みなさんと駆け抜けていきたい」と語った。
「大好きだから大嫌い」で始まった後半戦。強いボーカルで魅せていく三好と澄んだ歌声でそっと突き刺す日南のコントラストが美しく、どこか少女のようなあどけなさを残す茉城の歌声が場内を駆け抜けていく。アグレッシヴな演舞のあとの静けさをなぞるように三好がしっとりと歌い閉じると、その余韻のままに「朝焼けのButterfly」に傾れ込み、解放されるようなそのイントロが表す朝焼けの情景が一気に広がった。おおらかなメロディが会場いっぱいに描かれると、「ノンフィクション」へ突入する。フロアからはち切れんばかりのコールを受け、5人はますます加速していく。
アイドルにとって憧れの場所であり、特別な場所であるO-EASTでツアー初日を迎えられたことに、5人は改めて感謝を述べると、優しいギターのアルペジオに誘われ、佐山がアカペラでしっとりと歌いだす。流麗ながらも凛とした強さでせめぎ合う「君キミ、恋病」。《君が好きで好きで好きなんだ 好きで好きで好きなんだ》からの、三好による渾身の《だから》のフレーズをキメると歓声が湧き上がり、ライブの熱気は最高潮に達する。
そのまま「I'm Believer」をパワフルに未来へ向かって捧げると、本編最後に贈られたのは「スターバーストエンパシー」。手羽センの現在地とこの先を照らす光が会場を覆い尽くした。カワイの落ちサビから寄り添うように大サビへと流れていく様に息を呑む。ステージのお立ち台に上がり横一列に並んだ5人が手をかざした先にある、まばゆい星──。それは会場全員に見えたはずだ。
鳴り止まぬ歓声に迎えられ、再びステージに登場した5人は「この空は続いている」を披露。ラストナンバー「未完成日記」をパワフルに届けると、曲のラストは「全国ツアー駆け抜けていきましょう!」と、佐山の掛け声「せーの!」を合図に、会場一体となる一斉ジャンプで大団円を迎えた。
最後の挨拶で「スタッフより贈り物が……」と、何やら撒かれた横断幕がステージに持ち込まれる。5人が恐る恐る幕を解くと、「2024.01.27(Sat)手羽先センセーション 7thワンマンライブ 日比谷野外音楽堂開催決定!!」の文字が現れた。思わぬサプライズ発表に絶叫する5人と湧き上がるファンの大歓声に包まれて、<手羽セン全国ツアー2023『行く先、手羽先』>の初日は幕を閉じた。
12月の地元名古屋公演までツアーは続く。そして年明け早々には7回目のワンマンライブ、初の日比谷野音公演が待っている。真冬の空に羽ばたく手羽先センセーションの5人の勇姿を楽しみにしたい。
取材・文◎冬将軍
写真◎Takashi Konuma
セットリスト
2.ハロー、ブランニューミー
3.ドラマチックメモリー
4.言霊バイブレーション
5.ハピピピパーリーナイト
6.小さな冒険者
7.ニコピの方程式
8.大好きだから大嫌い
9.朝焼けのButterfly
10.ノンフィクション
11.君キミ、恋病
12.I'm Believer
13.スターバーストエンパシー
14.この空は続いている
15.未完成日記
<手羽セン全国ツアー2023 『行く先、手羽先』>
開場17:45 / 開演18:30
①Sチケット … 10000円 (特典付き)
②Aチケット … 4000円
③一般チケット … 1500円
④後方チケット … 500円
当日券各+500円 +1D
【チケットページ】
https://t.livepocket.jp/e/tour_1026
■10/28(土) 沖縄 桜坂セントラル
開場16:45 / 開演17:30
①Aチケット … 4000円
②一般チケット … 1500円
当日券各+500円 +1D
【チケットページ】
https://t.livepocket.jp/e/tour_1028
■11/04(土) 仙台 enn 2nd
開場15:30 / 開演16:00
①Aチケット … 4000円
②一般チケット … 1500円
当日券各+500円 +1D
【チケットページ】
https://t.livepocket.jp/e/tour_1104
■11/05(日) 神奈川 横浜MMブロンテ
開場16:45 / 開演17:30
①Aチケット … 4000円
②一般チケット … 1500円
当日券各+500円 +1D
【チケットページ】
https://t.livepocket.jp/e/tour_1105
■11/23(木祝) 大阪 BANANA HALL
開場16:45 / 開演17:30
①Aチケット … 4000円
②一般チケット … 1500円
当日券各+500円 +1D
【チケットページ】
https://t.livepocket.jp/e/tour_1123
■11/26(日) 静岡 浜松窓枠
開場16:45 / 開演17:30
①Aチケット … 4000円
②一般チケット … 1500円
当日券各+500円 +1D
【チケットページ】
https://t.livepocket.jp/e/tour_1126
■12/16(土) 広島 CAVE-BE
開場17:00 / 開演17:30
①Aチケット … 4000円
②一般チケット … 1500円
当日券各+500円 +1D
【チケットページ】
※後日お知らせ
■12/17(日) 福岡 INSA
開場14:30 / 開演15:00
①Aチケット … 4000円
②一般チケット … 1500円
当日券各+500円 +1D
【チケットページ】
※後日お知らせ
■12/23(土) 名古屋 Zepp NAGOYA 【生バンド公演】
開場15:00 / 開演16:00
①Sチケット … 10000円 (特典付き)
②Aチケット … 4000円
③一般チケット … 1500円
④後方チケット … 500円
当日券各+500円 +1D
【チケットページ】
※後日お知らせ
【各種プレイガイド】
■チケットぴあ
https://t.pia.jp/pia/search_all.do?kw=%E6%89%8B%E7%BE%BD%E5%85%88%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
■ローソンチケット
https://l-tike.com/search/?keyword=%E6%89%8B%E7%BE%BD%E5%85%88%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
■イープラス
https://eplus.jp/sf/search?block=true&keyword=%E6%89%8B%E7%BE%BD%E5%85%88%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3&kogyo=39703
この記事の関連情報
【ライブレポート】今年の夏をさらにアツく。手羽先センセーションが新体制初ツアー
新体制になった手羽先センセーション、4都市無料ツアー開催
【ライブレポート】手羽先センセーション、5人で立った日比谷野音「みんなのことも照らす光になりたい」
2023年3月のDAM HOT!アーティストはヤングスキニー、13.3gら4組
手羽先センセーション、夏の全国ツアー<『SENSATION』~ROAD TO 名古屋城~>開催
手羽先センセーション、SG「刹那ストリングス」リリース
手羽先センセーション、新体制初ワンマンでSGリリース&地上波初レギュラー番組スタートを発表
【ライブレポート】手羽先センセーション、大きな夢に向かって走り出す新体制お披露目公演
手羽先センセーション、ベストアルバム&DJ MIXアルバム2タイトルがリリース決定