【インタビュー】shallm、自ら作詞作曲を手掛ける18歳のバンドプロジェクトがデビュー「やっぱりバンドって楽しい!」

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shallmが9月18日、ユニバーサルミュージックVirgin Musicよりメジャーデビューシングル「センチメンタル☆ラッキーガール」を配信リリースした。自ら作詞作曲を手掛ける18歳のlia (Vo)によるバンドプロジェクトshallmは、2023年3月に初のオリジナル曲「夢幻ホログラム」を発表、5月にはバラード「短夜の星」を発表、この半年間に楽曲リリースを立て続けてきた。そして完成したシングル「センチメンタル☆ラッキーガール」は、畑 芽育と奥野壮主演TVドラマ『女子高生、僧になる。』のオープニング主題歌に起用されるなど、プロジェクト始動から1年、急速な成長を遂げることとなった。

◆shallm 動画 / 画像

「センチメンタル☆ラッキーガール」は、同ドラマのためにlia自身が書き下ろしたもの。センチメンタルでポップなラブソングは、サウンドプロデュースと編曲にNaoki Itaiが参加、ファンキーなギターサウンドと軽快なビートが心躍らせる仕上がりだ。細かく刻むリズミカルな発声から身体全体を共鳴させるような伸びやかなトーンまで、ダイナミックレンジの広さは驚異的。デビューシングルながら、その実力の高さを軽々と証明してみせた。その一方で、インタビュー中の彼女は18歳の少女全開だったりもする。

「自分にも重なる部分がとても多い」という新曲「センチメンタル☆ラッキーガール」について、liaの音楽的背景について、ソロではなくバンドスタイルへのこだわりについて、これまでリリースされた楽曲について、純粋無垢に語ってくれたロングインタビューをお届けしたい。


   ◆   ◆   ◆

■毎日shallmのことを考えていて
■楽しい1年でした


──2023年の春〜夏頃に路上ライブをやっていましたよね。

lia:最近はちょっとやれてないんですけど、2〜3ヶ月くらいやってました。 “時間がもったいない! 何かやらなくちゃ! とにかく聴いてもらいたい!”という気持ちが強くて。

──緊張しませんでしたか?

lia:私、気が弱いから、最初はめちゃくちゃ緊張しました。だけど、“意外とみんな見てないな”と思って(笑)。路上ライブはMCしないでずっと歌っていればいいし、そう考えたら、気持ち的にもラクになりました。

──2023年3月にshallmとして初の楽曲をリリースして、その半年後にはメジャーデビュー。liaさんにとって怒涛の半年間だったのでは?と思いますが、いかがでした。

lia:怒涛すぎて記憶がないです(笑)。準備期間も含めたら1年くらい経っているんですけど、毎日shallmのことを考えていて、楽しい1年でした。

──メジャーデビュー直前の今の心境は?

lia:“えぇ~、本当に!?”って感じです。まだ実感がわかないんですけど、メジャーデビューは目標の一つだったので、すごく嬉しいです。


▲メジャーデビューシングル「センチメンタル☆ラッキーガール」

──今日はメジャーデビューに至るまでの歩みを伺えればと思っています。liaさんはどういうきっかけで音楽に興味を持ったんでしょうか?

lia:小さい頃から歌うのが好きで、カラオケにたくさん行ってました。

──どういう曲を歌ってたんですか?

lia:『ドラえもん』の曲とか、リトグリ(Little Glee Monster)とか、絢香さんとか。あとはアニソンをいっぱい歌っていましたね。「メリッサ」(ポルノグラフィティ)とか「リライト」(ASIAN KUNG-FU GENERATION)とか。

──アニメ『鋼の錬金術師』がお好きなんですね(笑)。

lia:そうなんです(笑)。カラオケって採点機能があるじゃないですか。あれが楽しくて、“頑張って高得点獲りたい!”と、たくさん歌っていました。

──あと、ボーカロイドもお好きなんですよね。

lia:ボカロ、大好きです。小学生のときにお兄ちゃんが家にあったパソコンで聴いてたのを後ろから見て、一緒に聴いてました。

──小さい頃から歌うことが好きだったということは、中学・高校では音楽系の部活動を?

lia:中学では“合唱部に入りたいな”と思っていたんですけど結局入らず、高校では軽音楽部に入りました。

──中学で合唱部に入らなかったのはどうしてですか?

lia:“集団の中で歌うのは怖い!”と思ってしまって、遠慮してしまいました。なので、教室で友達と一緒に歌ったりしていて。さっき「リトグリが好き」って言いましたけど、リトグリは当時、メンバーが6人いたので、友達みんなでマネをしながら歌ってました。

──誰が誰役って決めて?

lia:そうです! 「この6人でオーディション受けようぜ!」とか言ってました(笑)。

──それができれば合唱もできそうですけどね。

lia:いや、友達とじゃないと歌えないんです! 恥ずかしくて。

──ライブで人前で歌うのは大丈夫なんですか?

lia:いや、全然大丈夫じゃないです(笑)。毎回緊張しています!

──でも高校では頑張って軽音楽部に入ったんですね。

lia:そうなんです。“やっぱり歌いたい”という気持ちがずっとあったので。ただ高校でもド緊張して、ひいひい言いながらバンドやってました。同時に“ああ、やっぱり歌が好きだな”って、高校の頃から“将来は音楽の道に進みたいな”と思うようになりました。


▲ドラマ『女子高生、僧になる。』

──高校時代に組んだバンドはどんなバンドでしたか? コピバンですか?

lia:オリジナルもやってました。メンバーとは「カッコよくなりたいね」と言ってて、ちょっとクールで、不思議な感じのバンドを目指してました。

──そのバンドのオリジナル曲もliaさんが作っていたんですか?

lia:そうです。バンド内で「誰が作る?」という話になったんですけど、やりたいっていう人が誰もいなくて。私は作曲にちょっと興味があったので、「じゃあ私がやる!」と手を挙げて、始めてみました。

──曲作り、実際にやってみていかがでしたか?

lia:難しかったです! そもそも曲作りが初めてだったので、何から始めたらいいのか分からなかったんです。だからYahoo!で“作曲 やり方”って検索して、出てきた方法で曲作りを始めてみたものの、本当に難しくて。1曲作るのに3ヵ月くらいかかりました。自分が作った曲を誰かに聴いてもらうのって恥ずかしいじゃないですか。だからまず先輩に「ちょっと聴いてみてくれませんか?」とお願いして。で、先輩から「いいじゃん」って言っていただいたので、「あ、これでいいんだ」と思って、それからメンバーに聴いてもらったのを覚えています。

──ちなみに、Yahoo!検索したときに出てきた作曲方法とはどんな?

lia:まずコード進行を決めて、サビから作っていくといいですよって。

──今でもそれを守っている?

lia:今は全然守ってないです(笑)。

──ですよね(笑)。曲作りは、ギターでコードを鳴らしながら歌ってみて…という感じですか?

lia:そんな感じです。“♪あ~~~”っていろいろな声を出してみて、いいメロディが見つかったら“これにしよう!”って。

──「センチメンタル☆ラッキーガール」に顕著ですが、これだけ譜割りの細かいメロディが出てくるのが面白いですよね。ボカロがルーツにあるからなんでしょうけど。

lia:私はメロディが全然出てこないタイプなので、“これじゃない! これじゃない!”って何回も考えてます。

──ギターは作曲よりも前に始めていたんですか?

lia:そうですね。中学生の頃に始めました。スピッツが弾きたくて。ハードオフで2000円の中古ギターを買ったんですけど、ケースとかに入れずにアコースティックギターのネックを掴みながら、家まで持って帰って(笑)。コード進行もスピッツの曲で覚えました。初めて弾けた曲もスピッツです。

──作詞に関してはいかがでしょう。

lia:最近、歌詞を書くのが楽しいんですよ。小説みたいな歌詞が好きなので、そういう歌詞を目指しながら頑張っています。“うまっ! めっちゃ天才!”と思わず言っちゃうような。

──liaさんにとって、天才的な歌詞を書くアーティストといえば?

lia:米津玄師さんですね。米津さんは本当にすごい! 1曲聴き終わったら小説を読み終わったような気分になるし、名言がいっぱいあるんです。この前、映画『君たちはどう生きるか』を観てきたんですけど、私、映画では泣かなかったのに、米津さんの「地球儀」(『君たちはどう生きるか』主題歌)で泣いちゃって。“これはこうやって考えたのかな”って想像しながら聴いていたら、涙が出てきちゃいました。特に“♪秘密を忘れぬように”ってところがヤバい…。

──米津さんの話になった途端、熱量がすごい(笑)。曲を書き終わったあとはどんな気持ちになりますか?

lia:もう、最高の気分です! ゲームで勝った時みたいに嬉しくて“やったー!”って感じです。達成感がすごくあるし、この瞬間のために曲を作っています。

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