【インタビュー】ODDLORE、「今まで以上に可能性を秘めたグループに進化できる」
ODDLOREが活動をますます活発化させている。8月16日に1stアルバム『ONE BY ONE』をリリースし、9月9日には東京・渋谷 WWW Xにて初のワンマンライブ<ODDLORE Original Live “ONE BY ONE” at WWW X>を開催。着実にキャリアを磨いている真っ最中だ。
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デビューから約1年半経った今、6人はどんな思いを抱いているのだろうか。改めてその素顔に迫るべく、本人たちにじっくり語ってもらった。
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▪️クオリティに対するこだわりやステージに立っている時の気持ちに変化を感じ始めた
──結成してから様々な経験をされてきていると思いますが、結成直後と現在を比べてグループ活動に対する心境の変化はありますか?
RION:僕ら6人は歌もダンスも未経験からスタートしたので、結成当初は自分のスキルアップに手一杯でした。6人で頑張っているというよりも一人ひとりが自分の目の前のことに必死、という感覚だったんです。それが最近では6人でステージに立っている時にお客さんからどう見えているんだろうなって考えるようになってきて、6人で1つのチームということを意識し始めるようになりましたね。もちろん、スキルアップのためにまだまだやることは多いので自分の時間も大切にしていますが、それとは別で6人を俯瞰して見る時間が増えたと思います。
──6人を俯瞰するようになってから変わったことはありますか?
RION:僕がステージに立った時の感覚で言うと、以前よりも「今日はほかのメンバーからエネルギーを受け渡してもらえたな」とか、「ほかのメンバーにエネルギーが繋がったな」という感覚が増えたんですよね。ただ、逆にそれを感じない日もあって(笑)。まだまだ精進中です。9日9日のワンマンでは6人だからできるステージをしっかり見せたいですね(取材日は8月上旬)。
──つながりがより一層感じられるようになった、と。
RIKITO:結成当初は毎日レッスンを受けるだけという日々が1年以上続いていました。メンバー全員が同じことを毎日やるっていう。それが最近ではいろんな活動をするようになってきて、メンバーそれぞれの役割が明確になってきたのかなって。SNSが得意、人付き合いが得意、まとめる力がある……という風に、いろんなストロングポイントが見えてきています。自分の強みもわかるようになったことで、個人思考だったのがグループ思考になったというか。
──できることが増えたことで、自ずとグループへも視線が向くようになったのですね。他の皆さんも自分自身との向き合い方に変化があったのでは?
RYUICHIRO:前回取材していただいたのって、フリーライブ<Under Test>のラスト公演を開催した今年の3月だったと思うのですが、その後から僕たちは対バンライブに出演したり、お客さんの前に立つ機会が増えて。そのあたりからクオリティに対するこだわりやステージに立っている時の気持ちに変化を感じ始めました。<Under Test>の時は緊張ばかりだったんですけど、今はパフォーマンスを楽しいと思える瞬間があったり、「この人をファンにさせよう」と思ってパフォーマンスのクオリティを気にしたりする時間があったり。変化はたくさん感じています。
──お隣のJOSHさんもめちゃくちゃ頷いていますね。
JOSH:RYUICHIROが言ったことは多分みんな感じていると思います。それとはまた違った視点になっちゃうんですけど、僕は性格が変わったと思います。僕、取り繕う性格だったというか、何かと保険を張ってしまっていたんですね。でもODDLOREになってからは、保険を張るたびにみんなが見抜いてくるんですよ。だから自然と素直になることができました。
──それはすごい! 一番最初にインタビューさせていただいた時は「(ライブ中に)俺をあんまり見ないでくれ〜」と仰っていて、前回「見てもいいよ」になり、今回は「素直になった」。グループの絆がJOSHさんを変えたのですね。
JOSH:自分の過去を全部知っている人とほぼ毎日ずっと一緒にいて、その人たちが僕が取り繕うのを見抜いてきますからね(笑)。しかもプライベートも仕事も両方。自ずと全体的に素直になれましたね。
KOYA:1年後には「俺を見てくれ!」って言っているかもしれない(笑)。
──様々な変化を感じている皆さんですが、9月9日のワンマンライブでは初のセルフプロデュース作品「ODDLORE CYPHER」を披露されます。
KOYA:「サイファー」というのは仲間で円を作って音楽をかけながらラップやダンスをして自分を表現するというHIPHOPカルチャー。僕ら6人自身でプロデュースするラップとダンス両方をワンマンライブのステージで初披露することになりました。現在鋭意制作中です! 「ODDLORE CYPHER」では6人のソロパートがあるので、各々がやりたいことを形にしていて。なので、お互いのパートに関してはほぼほぼ無干渉ですね。
RYUICHIRO:これから練習して、バトンを渡していく形にする予定です。
──歌もダンスも未経験から音楽活動を始められて自分たちで制作できるまでに成長されたことが素晴らしいです。
KOYA:今までスキルの向上を目的に練習の一環で振付を自分たちで作ったりしたことはあったのですが、皆さんにセルフプロデュース作品を披露するのはこれが初めて。これまで培ってきたものを今回ようやく皆さんにお見せできることになりました。
RIKITO:自分のパートのテーマもそれぞれで決めています。
RION:「自分のことを歌う」っていうざっくりとしたテーマはあるんですけど、細かく何をするかは自分次第。
──それぞれどんなことを表現するのでしょうか?
YUI:僕は、「今まで生きてきた空間を退出して自分の理想郷に行く」というようなことを描いています。僕のモチーフが羽の擦り切れた蝶なので、「空間に羽ばたく」ことをテーマにしたというか。羽ばたかなければいけない理由と、羽ばたくべき時期が近づいていることを歌詞にしました。それに僕以外の人も共感できることがあると思っていて、「自分が変わるべきタイミングがあるよ」ということが伝えられたら、と。
RIKITO:僕も自分にしか書けないパーソナルなことを歌詞にしています。トラックは6人共通なので、全員が同じ感じにならないようにキャッチーなリリックやリズムを取り入れて、自分らしい音を出していくつもりです。耳心地が良いフロウにしたいですね。
RYUICHIRO:僕が書いているのは等身大の自分。僕のコンプレックスは身長が低いというものなので虚勢を張ったり、弱く見られないようにしたりっていう人生だったんですけど、それをいろんな言葉で表現しました。僕の生活の中で欠かせないアイテムもリリックに取り入れたり、言葉の選び方にもこだわりました。デビューからの1年半で出来上がったRYUICHIRO像が詰まっているので、「僕自身のストーリー」としてぜひ歌詞に注目してほしいです。
JOSH:僕は「サイファー」がテーマなので、フリースタイルっぽく作っています。言葉を組み立ててリリックを書くのではなく、ビートを流しながら口ずさんで一番気持ちいいものを引っ張ってくるという作り方ですね。なのでテーマは「ストリートラッパー」。そこに僕しか使わないような理系の言葉や機械っぽい言葉を入れて個性を出そうとしています。
KOYA:僕は自分の過去や自己紹介というよりも、「9月9日に初のワンマンライブのステージに立った時にこういう感情になっているだろう」と想像して歌詞を書いています。なので歌詞の中にメンバーを指すような言葉が入っていたり。あとはバースを2つに分けて後半ではお客さんへのメッセージにしようかなと思っています。お客さんも楽しめて、かつ記念になるようなものにしたいですね。ただ、6人全員が毎日書いては消してを繰り返しているので当日は今日喋った内容と全然違うリリックになっている可能性もあります。
──作り方にも個性が表れていますね。最後、RIONさんはいかがでしょう。
RION:「6人全員同じトラック」、「9月9日のワンマンライブで披露する」、という前提があったので、それを加味した上でどう作っていこうかと考えることから始めました。いつもは6人の中の1人というイメージやけど、今回はサイファーなので1人が目立つ時間がしっかりある。そこで、独自を表現できるようにしよう、と。内容もガッツリ自分の話をして会場を沸かせたくて、「画竜点睛」をテーマにしました。というのも、僕はサイファーのラップパートのラストを務めるので、自分のバースで会場を沸かせられたら、ライブとしていい形の最後の仕上げになるなって。リズムもずっと同じものが続くから、自分のオリジナルのフロウとライムにしたくて、曲を頭の中にインプットして音を聞かずに自分のバースを作っています。そうすることで僕にしか出てこない独自性のあるバースが作れているかと思います。
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