【インタビュー #2】DEZERT、千秋 × Sacchanが暴走と浄化の軌跡を語る「この13年間、ずっと焦っていた」
■“じゃあ、その輪を俺が作ればいいやん”って
■それがDEZERTというバンドなんじゃないかな
──話を聞いていると、現在のDEZERTのバンドとしての風通しの良さを感じます。それが形になったのが昨年末の日本武道館イベント<V系って知ってる?>だったり、YouTube企画『Focus of DEZERT』だったり、現在のツアー<DEZERT LIVE TOUR 2023“きみの脊髄と踊りたいんだっ!!ツアー”>だったり。そういう積み重ねもライヴの楽しさに繋がったんだろうなと。
千秋:ただ、やっぱり簡単じゃないんですよね、楽しむっていうのは。やっぱり、お客さん側に寄って考えているというのが大きくて。“出会えてよかった”でもいいし、“このバンドがあるから頑張れる”でもいい、“みーちゃんの顔がカッコよかった”とか理由はなんでもいいんですけど、ライヴハウスを出たお客さんから、「これで明日も頑張れる」とか「しばらく頑張れます」って言われると、人のために生きられてる気がして。バンドでも社会貢献ができるんだなと思って。浄化される気持ちになるというのが、今はあるかな。それで心の風通しがいい気がしますね。
──最初の話じゃないですが、なんのためにライヴをやっているのか、というところですね。その答えがシンプルで明快なものになっている。
千秋:まあ、素直になったのか。たとえば、「お前たちはひとりじゃない」って言う人に対して俺は、“は?”って思うわけですよ。物事を斜めに見ちゃう人間だし、そういう綺麗事がすごく嫌だったんです。でも、「本当はひとりじゃないって思いたいよね」って言い方をすると、“俺、そうかも”って、そう思い始めてきたんですよ。“本当は”って言葉をつけるだけで、DEZERTぽくなったんですよね、昔のDEZERTにつながったというか。
──なるほど。
千秋:DEZERTの歌詞を書いてきて、もちろん語呂だけで作ったものもあるけど…でもやっぱり頑張って作った歌詞や曲を見たときに、“ああ、こいつ、ひとりになるのは嫌なんやろうな”って思うんです。今もそうだし、きっとお客さんも、ほとんどの人がそうなんですよ。陽気にみんなで肩組んでウェーイってお客さんもいるかもしれないですけど、どこか、なんだこの世界って思いながら、でも本当はその輪に入りたいって思ってて。じゃあ、その輪を俺が作ればいいやんって。それがDEZERTのライヴだし、DEZERTというバンドなんじゃないかなって思ってて……いいこと言ったな。
Sacchan:うん、いいこと言った。
千秋:はははは(笑)。今、ライヴに来るお客さんのことも仲間だと思ってるんですけど、なんで仲間だって思い始めているんだろうって考えると、多少素直になったからなんだろうなと。アプローチの仕方は絶対に変われないですけどね。急に俺がWANIMAみたいなバンドになったらおかしいじゃないですか。そうやって自分のことをわかろうとして、いろいろ考えてやってる最中なんでしょうね。今もこのツアー中で、ライヴ後に思ったことをメモったりしているし。ライヴをやってる人生で、自分がよくなってる気がする。かなり意味のある夏になっているなと思えてます。
──その話を聞いたら、9月23日にLINE CUBE SHIBUYAで開催される<DEZERT SPECIAL LIVE 2023 -DEZERT->がますます楽しみです。
千秋:超楽しみですよ。絶対楽しいに決まってるじゃないですか。……ただ、ここで絶対楽しいじゃないですかっていうとダークな自分も10%くらい出てきて不安になっちゃうんですけど。あまり意気込みすぎずに、みんなでいい日にしたいよねっていうことですよね。いい日にするし、間違いなくそうなる自信があるので。観に来てほしいですよね。1曲しか知らなくても楽しめると思うし、なんなら曲を知らなくてもいい。むしろ嫌いでもありなんじゃないかっていう。
Sacchan:初めてDEZERTを観るなら、今ですね。前回までのツアーは初めて観たらしんどかったと思うんですけど。
千秋:いろんなものが乗っかった二郎系ラーメンみたいだったからね。
Sacchan:機材車を運転してるスタッフが今回のツアーを観て、「今のDEZERT、客が付きそうだな」って言ってて(笑)。
千秋:ははははは。
Sacchan:「13年やってるんですけど、今っすか!?」っていう。「うん。今、いちばん客が付くと思うよ」って言われました。そんなライヴをやってます。
取材・文◎吉羽さおり
■<DEZERT LIVE TOUR 2023 “きみの脊髄と踊りたいんだっ!!ツアー”>
open17:00 / start18:00
7月01日(土) 新潟NEXS
open17:30 / start18:00
7月09日(日) 仙台Rensa
open17:30 / start18:00
7月15日(土) 福岡DRUM Be-1
open17:30 / start18:00
7月16日(日) 福岡DRUM Be-1
open17:30 / start18:00
7月22日(土) 岡山CRAZYMAMA KINGDOM
open17:30 / start18:00
7月23日(日) 高松MONSTER
open17:30 / start18:00
7月29日(土) 札幌ペニーレーン24
open17:30 / start18:00
8月26日(土) 名古屋DIAMOND HALL
open17:15 / start18:00
8月27日(日) なんばHatch
open17:15 / start18:00
▼チケット
6,000円(税込・ドリンク代別)
※スタンディング(大阪公演以外の9公演)
※全自由/座席有り(8月27日大阪公演のみ)
※入場整理番号付き
・イープラス(全箇所):https://eplus.jp/dezert2023/
・ローソンチケット(川崎・新潟・福岡・札幌・大阪):https://l-tike.com/dezert/
・チケットぴあ(川崎・新潟・福岡・札幌・大阪):https://w.pia.jp/t/dezert-t/
■会場限定シングル「僕等の脊髄とブリキの夜に」
【CD】DCCA-1109 / 1,500円(税込)
1. 君の脊髄が踊る頃に
2. 僕等の夜について
3. 君の脊髄が踊る頃に (instrumental)
4. 僕等の夜について (instrumental)
5. デザートの楽しいラヂオ〜みんなの脊髄がビシバシ震える編〜
▼CD販売会場
・DEZERT LIVE TOUR 2023“きみの脊髄と踊りたいんだっ!!ツアー” 全公演
・DEZERT SPECIAL LIVE 2023 -DEZERT- 2023年9月23日(土)LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
※上記会場のみでの販売となります。他公演、店舗、通販での販売はございません。
【デジタル】
1. 君の脊髄が踊る頃に
※各配信サイトにて6月17日~配信開始
※1曲のみの配信となります。
※配信サイトによって、配信開始時間が異なりますのであらかじめご了承ください。
▲CD
▲デジタル
■<DEZERT SPECIAL LIVE 2023 -DEZERT->
open16:30 / start17:30
▼チケット
全席指定 ¥6,500(税込)
※営利目的の転売禁止、未就学児童入場不可
一般発売:8月20日(日)
関連リンク
◆DEZERT オフィシャルTwitter
◆DEZERT オフィシャルInstagram
◆DEZERT オフィシャルブログ
◆DEZERT オフィシャルYouTubeチャンネル
◆千秋 オフィシャルYouTubeチャンネル
◆SORA オフィシャルYouTubeチャンネル
◆Voicy「SORAの元気になるハナシ」
◆インタビュー【2】へ戻る
◆インタビュー【1】へ戻る
この記事の関連情報
【ライヴレポート】DEZERT×MUCC、<This Is The “FACT”>「今日ここで出逢ったあなたに、幸せになってほしい」
DEZERT、日本武道館初ワンマンに挑むドキュメンタリー作品にラルクのhydeやKen、MUCCなど22組
DEZERT × Sadie、<This Is The “FACT”>大阪公演よりアンコールセッション映像公開
【ライヴレポート】DEZERT主催<DEZERT PARTY >1日目、武道館公演前への想いとプライドが交錯した第一夜
【ライヴレポート】DEZERT主催<DEZERT PARTY >2日目、盟友たちと交わした愛の宴「攻撃するだけの音楽じゃ死ぬとき俺は後悔する」
DEZERT × lynch.、<This Is The “FACT”>名古屋公演よりセッション映像公開
【Photo Gallery】DEZERT主催<SUMMER PARTY ZOO 2024 ~帰って来たM.A.D~>、レアセッション含む出演全12組+αのステージ写真一挙公開
【ライヴレポート】DEZERT × Sadie、<This Is The “FACT”>大阪公演で鳴らした愛「関西で一番ヤバイ場所にしようや」
DEZERT、歌モノ三部作の第三弾となるバラード「私の詩」MV公開