【対談・短期連載Vol.3】メリーのテツ × umbrellaの春、<魑魅魍魎2>とベースを語る「共通の好みが細かくある」

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■音源の印象とは違うライヴ感
■我々も雨の曲を入れます


──その共通の好みの部分、もうちょっと聞いてみましょうか。『魁!!男塾』が好きで生肉が好きという…なんの話!?って感じですが(笑)、ほかには?

春:ドラマ『北の国から』とか、生肉の写メを送り合ったりとか。

──生肉の写メ?

春:いい肉を置いてるお店を探したりとか、精肉店巡りが好きなんで、そこで買ったものを写メで送ったり。

テツ:春くんとのLINEを見返すと、結構肉の写真が出てきます(笑)。もちろんバンドとしてカッコいいから一緒にやりたいなと思っているわけなんですけど、それ以外の楽しみもあるっていうか。

──京都磔磔公演の打ち上げでも美味しいお肉を食べてください(笑)。では、強引にライヴの話に戻しますが(笑)、テツさんは<魑魅魍魎2>の東京公演と埼玉公演と2本終えたところです。何か手応えを感じていますか?

テツ:イベントタイトルが<魑魅魍魎2>じゃないですか。化け物じゃないですけど、自分らも[ kei ]くんもdefspiralもそうで、魑魅魍魎が跋扈(ばっこ:思うままにのさばること)してるようなイメージがすごくある。やってても変な気合いが入るというか、普通じゃないぞ!みたいなイベントになっていると思います。


▲umbrella

──そして第三弾となるumbrellaとの対バンですが、umbrellaは当日、どのようにメリーに挑もうと思っていますか?

春:まだセットリストは決めてないんですけど、方向性として考えていることがあって。やっぱり歌ものの音楽をやっていると、音源がいいバンドだっていう、一見的な認識で止まっちゃうというか。

──メリーも歌ものとして捉えられると思うんですけど、umbrellaとは違うと?

春:はい。メリーってめちゃくちゃライヴがいいバンドやなって思うんです。音源とライヴ、それぞれまったく別の良さがある。自分たちもそれはすごく意識していて。

テツ:わかります。

春:でも、umbrellaというバンド名もそうですけど、しっとりしたバンドだと思われがちなんですよ。そのうえギター&ヴォーカルの4ピースという編成もあってか、バラードばっかりやってるバンドなんじゃない?って思われてるところもあるんです。ところが、ライヴではテンポが速くてエッジの効いた曲とかもすごく多い。実は僕ら、テンポの速い曲のほうが多かったりするんで。音源を聴いた印象とは違うライヴ感で戦いたいなっていうのはあります。

テツ:唯くんがギターも弾くギター&ヴォーカルというスタイルの違いはありますけど、umbrellaは4ピースバンドの先輩だと思ってるので。

春:あははははは、無茶言いますね。

テツ:メリーは4人バンドとして、まだ3年目になるのかな。なので今、4人組バンドっていう編成にすごく興味があって、実際ぶつかるのが楽しみだなって。umbrellaもそうだし、defspiralも4人組だし。

春:確かに。僕らにその感覚はなかったですけど(笑)。

テツ:あとumbrellaは曲が良くて声もいい。この音源がライヴでどういうふうに再現されて、どういう広がりになるんだろう?って。それは実際に見てみたいですね。


▲メリー

──メリー側はumbrellaと対峙するために何か考えていたりしますか?

テツ:メリーの場合、対バンによってセットリストを変えることはあまりないんです。その時の自分たちが演奏したい曲とか、今、この曲をやったら面白いんじゃないか、みたいなものがセットリストに入る。ただ、メリーにも雨の曲が多いので、そういう曲が結構入ってくるかもしれないですね。

春:確かに。じゃあ我々も雨の曲を入れます。

テツ:ガラさんの歌詞には雨とか傘っていうワードがよく出てくるので。だから感性はすごく近いのかなと思っているんですけどね。

──いいですね、雨の曲対決。

テツ:あと、<魑魅魍魎2>では毎回セッションをやっていて、ぜひアンコールとかでumbrellaとも一緒にやりたいと思っているんですけど。

春:ありがとうございます。バッチリOKです!

──セッションするとしたら春さんは何の曲をやりたいですか?

春:え?! 俺がベース弾くんですか? よくヴォーカルだけ主催バンドのステージに登場したりするじゃないですか。そういう感じなんだと思ってたんですけど(笑)。

テツ:いや、形態は自由なんで。たとえばdefspiralとのセッションの場合、メリーが演奏しているところに、1曲目はTaka(Vo)くん、2曲目はTakaくんとRyo(B)くんが参加してくれたから。

春:そういうことか。それは緊張しますけど、やれるならやってみたい。

テツ:無茶振りするかもしれませんが(笑)。

春:よろしくお願いします。やってみたい曲か…歌詞がすごく好きだなと思ったメリーの曲が「哀しみブルートレイン」(2005年発表)なんですよ。昭和の作家さんみたいな歌詞を書くなって。

テツ:春くんにそれ言ってもらったこと覚えてるよ。“MDLP”ってワードとか。

春:“MDLP”っていう当時としては新しめの単語を、この懐かしいメロディに乗せるんだ!?と思って。で、令和になった今、MDLPがもう懐かしくなってるから、昔の歌謡曲っぽくなってるっていう面白さがある曲ですよね。

テツ:「哀しみブルートレイン」か…そういえばやってないな。



春:うちのギターは「林檎と嘘」とか好きですね。うちのギターとヴォーカルは、アルバムで言うと『PEEP SHOW』(2006年発表)だったり、『nuケミカルレトリック』(2005年発表)辺りをよく聴いてましたから。

テツ:「林檎と嘘」は唯くんにギター&ヴォーカルでやってもらいたいですね。

春:「さよなら雨(レイン)」もいいですね。僕は当時、滋賀の学校に通ってたんですけど、ラジオの公開収録で大津PARCOにメリーが来て。その近所でバイトしてたんで、“やってはるな〜”って思いながらバイト先に行った記憶があります(笑)。

テツ:たぶん47都道府県ツアーをまわってる時じゃないかな、ラジオ出演も兼ねて行ったから。その時の滋賀のライヴでは高熱を出したから、すごく覚えてる。

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