【ライブレポート】ジュリアナの祟り史上、最大キャパに挑戦!東京ドームシティホールワンマン開催
ジュリアナの祟りによる蕪木バースデーワンマン<奇跡体験!バブルビンボー!!FINAL~ガチ神主と起こす奇跡体験!~>が、2023年6月28日に東京ドームシティホールで行われた。到着したレポートをお届けする。
◆ライブ写真
3月に日比谷野外大音楽堂で主催イベント<奇跡体験!バブルビンボー!!ジュリアナの祟り8周年記念~野音で8音感謝祭~>を、4月以降は3か月連続で無料ワンマンを実施するという、フルスロットルの活動を続けている超エンタメバンド、ジュリアナの祟り。この“奇跡体験!バブルビンボー!!”シリーズのファイナルを飾るのは、6月28日に東京ドームシティホールで行われた蕪木バースデーワンマン<奇跡体験!バブルビンボー!!FINAL~ガチ神主と起こす奇跡体験!~>である。ボーカル、蕪木蓮の誕生日を、バンド史上最大キャパの会場でどこまで盛り上げてくれるのか……。ここで、その全貌をお伝えしよう。
会場内に足を踏み込むと、ステージに設置されたスクリーンに“ライブの楽しみ方”のレクチャー動画が流れている。掛け声や振りなどがわかりやすく解説されており、初めてライブに来たファンにはありがたい企画だ。さらには全客席にライブの盛り上げグッズ“ジュリアナの祟りハリセン”が無料配布されている。さすがは太っ腹な彼ららしいプレゼントだ。
開演時間となり、場内は暗転。観客が身構えたところで、ライブがスタート! 冒頭、改めて“楽しみ方”ムービーが流れたあと、ステージ前の紗幕が落ち、メンバー全員―蕪木蓮(Vo.)、江夏亜祐(Dr.、リーダー)、矢島銀太郎(Ba.)、翌桧ダンク冬雪(Pf.)、佐川ネル秋吉(Pf.)―がセットの階段でスタンバイする姿が飛び込んできた。1曲目はリーダーの江夏がメインボーカルの「キミクロニクル」。華麗なフォーメーションのパフォーマンスを展開し、観る者の心を鷲掴みにする。
この日のステージは中央から花道が伸びており、客席真ん中でさらに左右に花道が伸びるという十字架のようなセット。パフォーマーのネルとダンクが軽快にメンバー紹介で盛り上げながら2曲目の「薄紅色の淡い夢の中で~バブルの呪文はAYATRA~」へ。この日の主役である蕪木がメインボーカルを務めるキャッチーなナンバーだ。
このあともハードめな「結論」やポップに聴かせる「夏のyou」など、幅広いサウンドで場内をアツくしていく。観客の多くはフリをマスターしていて、うねるような一体感が感じられた。ファンの声出しも以前の様にすっかり戻ったが、ハリセンや拍手での応援も引き続き定着。レスポンスの厚みがより増した感じだ。
5曲目の「ギリギリ勝負な僕たちは」では、女性ダンサー2名がサポートとして登場!ステージに華やかさを添える。ここではサポートメンバーのノブも映えるギターソロを披露。中盤に向けて、バンドのテンションはどんどん上がっていった。彼らのレパートリーは各曲、異なる個性を持ちながらも親しみのあるメロディーが特徴。「しゅわわ。なシャララ。」や「トーチライトカモガワ」では、どこか懐かしい昭和歌謡のテイストも盛り込む。“タタラー(彼らのファンの総称)”の中に昭和世代が多いのも納得だ。
次なるブロックでは、バンドから観客へのプレゼントが!
「ここから2曲、撮影可能とします!」というダンクの言葉に場内は大喜び。この貴重な瞬間に演奏されたのは「SAQRA」と「だーりん」。メンバーは花道を縦横無尽に移動しながら、客席に笑顔をふりまく。ファンサービスにはより力を注ぐのもジュリアナの祟りならではだ。
中盤では「New Scene」「キミリウム」など、優しいメロディーの楽曲を聴かせる。こういう曲では蕪木の艶っぽい歌声が威力を発揮。切ない歌詞もジワジワと沁みてくる。
さて、ここからはライブの折り返し地点。後半に向かう前に、ネルによるDJタイムがスタート! ネルが「盛大なトイレタイムの始まりだ~!」と言いながら、超EDMバージョンにアレンジされたレパートリーをプレイ。会場は一気にクラブのようなムードに。ネルは「トイレタイム」とは言ったものの、アッパーなサウンドに酔いしれながら、なかなかトイレに行けない人もいたのではないだろうか(苦笑)。続けて、ダンクがダンサー達とタップダンスを披露。花道で華麗なステップでショーマンシップを見せつける。最終的にはネルもダンスに参加して、息の合ったショータイムで観客を沸かせた。
この後、ライブは後半ブロックへ! メンバーがステージに戻ると、夏を感じさせる季節にピッタリの「泡沫の罪な夏」で後半戦がスタート。すると、またまたここで派手な演出が! なんと、ステージ脇に登場したトロッコ車2台に、江夏と蕪木が分乗。客席通路を一周しながらスタンド席を含む全方位のファンにアピール。
「キラキラ☆hero」「パンティーナイト♂」でブチ上げていく。落ち武者ヘアーの矢島はパンツ1丁で踊る熱演で、とにかく明るい安村顔負けの存在感を披露。ライブは完全に佳境へと向かっていった。
本編も大詰めにさしかかったブロックは超アッパーなノリの楽曲でかためられ、ノらなきゃ損!というセットリスト。「【事勿れ主義】SNSメッセンジャー【痛い人】」では再び撮影OKになり、観客はステージで繰り広げられるバブリーなパフォーマンスをしっかり記録。のちにSNSでは様々な動画や画像がアップされていた(中にはプロなみのカットも……さすがタタラー!)。こうしてラストに向けて攻めの鉄板曲が続々とプレイされていく。「紫陽花モードで責めてくれ!」「無敵シュプレヒコール~このSを、聴け!~」「あーもー!アモーレ!!~アイツのタタリ~」などなど、おなじみの曲を連発。気づけば残りは1曲に。
「ラスト、盛り上がっていけるよな!」と、この日の主役、蕪木が煽る。煽りに続いて披露されたのは「リグレット~君を想い返している~」。キャッチーな曲調ながらも、実は別れの喪失感が歌われた切ないナンバー。情感タップリに歌う蕪木の歌唱力はさすがだ。メンバー全員のエンタメ魂のせいだろうか、本編の時間はあっという間に感じられた。
ほどなくアンコールの声援が起こるが、ここは“アンコール!”ではなく、“AYATRA(アヤトラ)”コールというのがジュリアナの祟り流。そんな熱い声援を送る観客に、急遽、映像による告知が流される。【復活!風雲!バブル城~令和版~(仮題)】と銘打って、またも9月から無料ワンマンを行うとのこと。各公演は新宿のライブハウス(9、10、11月は新宿MARZ、12月は新宿SCIENCE)で行われ、そのファイナル公演が何と、江夏のバースデー記念として、2024年1月13日、Zepp Shinjuku(TOKYO)に決定! 新宿出身の江夏にとっては、まさにお膝元である。場内がざわつく中、メンバーが登場! 告知を受けてダンクが「初のZeppが江夏の地元!」と、次なる大舞台に向け、期待をにじませた。
メンバー、観客共に高揚感が高まったところで、江夏がアンコールを煽るべく、口を開いた。彼は「もっと盛り上がっていきませんか! 新宿……じゃない、TDC!!!」と、心はすでにZepp Shinjukuに飛んでいるようで、この言い間違いには観客も大受け! いい流れで彼らの代表曲「バブリー革命~ばんばんバブル~」へと続いた。隅から隅まで走り抜いて花道を使うメンバー達は、会場中のファンを焚きつける。ダンクとネルはダンサーと共にCO2バズーカでスモークをまき散らしながら、トロッコ車で場内を一周。最高潮の盛り上がりの中、ラスト曲の「アクシデント」へ。蕪木バースデーを締めくくるべく、金テープが発射され、ラストまでバブリーにキメてくれた。
ライブ終了後、蕪木が観客へ感謝の思いを伝える。
「今日は東京ドームシティホールに来てくれてホントにどうもありがとう!」と、98歳(!)のバースデー公演を噛みしめつつ、「99歳になっても応援してくれるよね!」――この言葉には観客から拍手が送られた。アニバーサリーを迎えるたびに、大きな成長を遂げる彼らのこと、次回の蕪木バースデーではさらなるステップアップを果たしているに違いない。
最後に江夏は改めて「8ヶ月前は東京ドームシティホールのステージに立つことすら想像できなかった」と、振り返りながら、「この5人とスタッフと(ファンの)みんなで日産スタジアムに行きたい」と、以前から掲げていた大きな夢を改めて投げかけた。ブレずに突き進むジュリアナの祟りだけに、“願いは叶う!”と思わずにいられない。バブリーパワーの可能性がどこまで広がるか……大いに期待したい。
取材・文◎海江敦士
写真◎蔵屋敷英樹、佐々木裕一
セットリスト<ジュリアナの祟り・蕪木バースデーワンマン「奇跡体験!バブルビンボー!!FINAL〜ガチ神主と 起こす奇跡体験!〜」>
1.OP SE 〜 キミクロニクル
2.薄紅色の淡い夢の中で~バブルの呪文はAYATRA~
3.結論
4.夏のyou
-MC-
5.ギリギリ勝負な僕たちは
6.しゅわわ。なシャララ。
7.トーチライトカモガワ
-MC-
8.SAQRA
9.だーりん
10.New Scene
11.キミリウム
〜 DJ & TAP time 〜
12.泡沫の罪な夏
13.キラキラ☆hero
14.パンティーナイト♂
15.【事勿れ主義】SNSメッセンジャー【痛い人】
16.紫陽花モードで責めてくれ!
17.無敵シュプレヒコール〜このSを、聴け!〜
18.あーもー!アモーレ!!~アイツのタタリ~
19.リグレット~君を想い返している~
En1.バブリー革命〜ばんばんバブル〜
En2.アクシデント
ライブ情報
<復活!風雲!バブル城〜令和版〜(仮題)>
・9/25(月)新宿MARZ 翌桧城編
・10/10(火)新宿MARZ 蕪木城編
・11/14(火)新宿MARZ 矢島城編
・12/12(火)新宿SCIENSE 佐川城編
https://tatari.tokyo/contents/653809
最終決戦は
2024/1/13@Zepp Shinjuku
新宿エリア最大級!祟初Zeppワンマン
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