【速レポ】<京都大作戦2023>ROTTENGRAFFTY、「解き放て! 遠慮はいらねぇよ」

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雨がやや激しさを増してゆく中、源氏ノ舞台に表われたのはROTTENGRAFFTY。まずHIROSHIが手つきで煽り、侑威地が出会いに感謝するように手を合わせて深々と挨拶。サポートギターのMASAHIKOは笑顔で太陽が丘のあちこちに視線を送る。

◆<京都大作戦2023> 画像

「解き放て! 遠慮はいらねぇよ、<京都大作戦>!!」──N∀OKI





N∀OKIの言葉を合図に「ハレルヤ」からROTTENGRAFFTYのステージは始まった。赤と紫色のライトが激しく点滅する中、力のこもった形相で歌い叫ぶN∀OKIとNOBUYAの姿は、さながら京都の風神と雷神である。二神は曲の場面ごとに対のようになってストロングに声を轟かせたり、あるいは交互にオーディエンスを攻め立てる。

「殺す気で掛かって来い!」とNOBUYAが叫んだと思えば、N∀OKIは「好きにやりやがれ!」と挑発。そんな言葉の数々を浴びせかけられながら、オーディエンスは飛び跳ね、ハンドクラップも巻き起こし、さらにコーラスをどでかい声で歌いまくる。天井知らずの熱さと強くなるばかりの一体感は、ROTTENGRAFFTYの凄みも浮き彫りにしていった。

だが、そんなことでは満足できない無法者がROTTENGRAFFTYでもある。





「<京都大作戦>、オマエら、まだまだ元気あるのか? 何回も言わせんな、殺す気で掛かって来い! 10-FEETだけが京都のバンドじゃないってことを証明しに来た。俺たちが京都代表=ROTTENGRAFFTYだ!!」──NOBUYA

完全にケンカを売ったのはNOBUYA。しかし彼一人だけでもなかった。「THIS WORLD」が始まると同時に、弦を切り裂く勢いでリフを刻む侑威地とMASAHIKO。HIROSHIも激しいヘドバンを決めながらラウドなリズムをぶっ叩く。豪快にしてキレの鋭いバンドサウンドが太陽が丘に降り注ぎ、オーディエンスの血中濃度は高まっていくばかりだ。



N∀OKIが「オマエらの魂、燃え上がらせろ!」と叫んだ直後のこと。自ら客席エリアに降り、オーディエンスの群衆の中に飛び込んでいった。普通は持ち上げてクラウドサーフさせるんだろうが、マイクやらイヤモニやら奪うようにN∀OKIを下に引きずり込むオーディエンス。まるでN∀OKIが映画『ウォーキング・デッド』のゾンビに襲われている感じだ。一方、NOBUYAも降りたと思ったら、オーディエンスらに支えられ、スクッと立ち上がって歌う。風神と雷神それぞれの感じで、おもしろいぐらいに、左右でまったく違う光景が巻き起こった。

無事にステージに戻ったN∀OKIは「野性に戻ってきたな。帰ってきたね、大作戦」と満足そう。なにしろ<京都大作戦>の16年の歴史を、10-FEETとダチであるROTTENGRAFFTYはよく知っている。



「その昔、TAKUMAと俺らが、箸にも棒にもかからんバンドのとき、“いつか、<AIR JAM>みたいなロックバンドのフェスやりたいな”って。気づけば、2008年に<京都大作戦>が始まって、そのとき俺らはどうしようもない暗闇の中にいて…。そんな俺らやけど、1日目のオープニングアクトを飾り、気づけば、追いつけ追い越せで自分らも<ポルノ超特急>というのを始めて。今年から<響都超特急>になったんやけど。気づけば<京都大作戦>、とんでもねぇカルチャーの坩堝になってるやんけ。<京都大作戦>、いつか、<響都超特急>と季節変えてくれー!」──N∀OKI

気づけば、妙なお願いになっていたわけだが、語る言葉の端々に<京都大作戦>や10-FEETへの感謝も溢れていた。またコロナ禍の規制だらけの3年間を耐え忍んだオーディエンスには「この解放の時間を待ってたんだろ!」と「マンダーラ」を贈る。リリックには即興で10-FEETの3人や<京都大作戦>への愛情、太陽が丘にいるみんなへの前向きな言葉たちも詰め込まれていった。



「響く都」でも京都に集まったみんなに愛情を浴びせかけ、共に輝き狂いながらラストを決めたのは「金色グラフティー」。荒っぽさも、過激ぶりも、思いの深さも、全てマックス状態のROTTENGRAFFTY。地元だけに力の入り方もすさまじかった。京都、いや、響都のROTTENGRAFFTYである。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎HayachiN/Yukihide"JON..."Takimoto/青木カズロー

セットリスト

SE. 610行進曲
1. ハレルヤ
2. 秋桜
3. D.A.N.C.E.
4. THIS WORLD
5. マンダーラ
6. 響く都
7. 金色グラフティー

■10-FEET主催<京都大作戦 2023 〜今年は可能な限り全フェスに参加してくだ祭!〜>

7月1日(土) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
7月2日(日) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
open9:30 / start11:00 ※20:00終演予定
〒611-0031 京都府宇治市広野町八軒屋谷1
●出演者 ※50音順●
▼7月1日(土)
【源氏ノ舞台】クリープハイプ / Ken Yokoyama / dustbox / 10-FEET / Fear, and Loathing in Las Vegas / 04 Limited Sazabys / ヤバイTシャツ屋さん / ROTTENGRAFFTY
【牛若ノ舞台】ANARCHY / Wienners / かずき山盛り / KUZIRA / 東狂アルゴリズム / バックドロップシンデレラ / FOMARE
▼7月2日(日)
【源氏ノ舞台】ACIDMAN / ORANGE RANGE / go!go!vanillas / coldrain / 10-FEET / Dragon Ash / マキシマム ザ ホルモン / WANIMA
【牛若ノ舞台】a crowd of rebellion / ammo / ENTH / おとぼけビ~バ~ / w.o.d. / NUBO / Hakubi
▼両日開催
【鞍馬ノ間】※7月2日の出場チームはトーナメント結果による
EGOLA / 大阪籠球会 / TEAM-S / TEAM NICK / TEAM Happy FROM SOMECITY OSAKA / TEAM FUKUOKA / TEAM Lucky FROM SOMECITY OSAKA / ちきゅう
※アーティストは都合により変更になる場合がございます。その際、チケット代金の払い戻しは実施されません。
▼チケット ※Sold Out
【通常札】
・1日券 8,800円(税込)
・2日通し券 17,600円(税込)
【童札(わらべふだ)】
・1日券 3,300円(税込)
・2日通し券 6,600円(税込)
※童札は、2023年7月時点で小学生(生年月日が2011年4月2日〜2017年4月1日)の方が申込み可能。必ず大人の方(通常札購入者)と一緒に来場してください。童札のみでの入場はできません。


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