【今さら聞けない楽器のア・ソ・コ】お題「尺八」

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“楽器”と一口に言っても、多種多様さまざまな部品から構成されているのはご存知の通り。え、そうなの?的なものから、世界の民族楽器まで、今さら人には聞けない“楽器のア・ソ・コ”、ご紹介します。第104回のお題は「尺八」です。

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尺八は日本の伝統的な木管楽器であり、主に日本の伝統音楽で演奏される。

竹で作られた管状の楽器で、長さは約54センチメートル(約21インチ)。通常、6つの音孔(おとあな、おんこう)を持っており、これらの音孔を指で開閉することによって音高を調整する。また指穴以外にも、特殊な吹き口(笛口)があることも特徴である。独特な柔らかく豊かな音色を持っており、風のような吹き口の使い方や、音孔の開閉による微妙な音の変化によって作り出される。

尺八は9世紀ごろに中国から日本に伝わったと言われている。当初は仏教の宗教音楽で使われ、後に雅楽や浄瑠璃などの宮廷音楽や民間音楽にも取り入れられた。15世紀から16世紀にかけて、尺八は禅宗の修行僧たちによって好まれるようになり、禅の座禅や吹き物(ふきもの)の修行に使われるようになった。

尺八は直立して吹く楽器で、演奏者は一端を口にあて、息を吹き込むことで音を出す。音孔を指で開閉することによって、音高や音色を変えることができる。指の使い方や息の吹き方によって、表現豊かな音楽を奏でることができる。

尺八は日本の伝統音楽である「邦楽」において特に重要な役割を果たしている。邦楽のジャンルには、雅楽、能楽、浄瑠璃、地歌、箏曲、三曲などがあり、それらの演奏に尺八が用いられる。また現代の音楽でも使用されることがあり、クラシック音楽や現代作曲家の作品において、尺八がソロ楽器として使用されることもある。

文・編集部




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