【インタビュー】Rest of Childhood、<追加公演 “CA$H BACK”>開催直前に10代当時を振り返る「人生を変えたもの」

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■その先生がいなかったら
■ミュージシャンになってなかった

──10代の時ってお金がないから、服を買うのを我慢してライブのチケット買ったりしてませんでした?

Takuya:確かにお金はなかったな。大阪のアメ村に行くんだけど、シャツ1枚買えるぐらいのお金しか持ってないから店員さんに声かけられるのがイヤで、「見てるだけです〜」って(笑)。

HAL:あったあった。原宿に友達とバッシュを買いに行ったら、竹下通りで怖い人たちにカツアゲされたり。

u:zo:当時の竹下通りはヤバかったよね。

HAL:池袋もね。情報が溢れてる中で生きる今の10代も大変だと思うけど。

u:zo:今のほうが大変だと思うよ。


──u:zoさんは?

u:zo:僕は超ハッキリした子供でしたね。小さい頃は昆虫学者になりたくて、次に目指したのがプロボウラー。ベーシストになりたいと思ったのは14歳の時。その前はトランペットやってて。

HAL:なかなか中学生でトランペットに出会わないよね。

U:zo:トランペットは小学三年の頃かな。東京に出てきた頃、ジャズやシャンソンがブームだったから、母親が家でいろんな音楽聴いてたんですよ。マイルス・デイヴィス、サッチモ(ルイ・アームストロング)、アニタ・オディとか。ボウリング以外はサッカーが好きだったんだけど、人と一緒に何かをやるのが苦手で、学校も好きじゃないし、先生も嫌いだったから。

HAL:集団がダメなのに今、バンドやってるんだから面白いね。

u:zo:うん。最初はひとりでもやれる楽器を探しててね。中学の時にギターやってるヤツがいて、そいつがもともとベーシストだったから、ベースに興味を持ったんだよ。後にそいつとデビューすることになるんだけど。トランペットもベースも単音だし、「これだったらできるかもな」と思って弾き始めたらハマっちゃって、「俺、ベーシストになる!」って。そういう初期衝動は今も絶対忘れないし、家で一日一回は必ずベースを弾くし。

HAL:人生を変えたベース。ロマンがあるね。

u:zo:うん。ベースってリズム楽器だけど、メロディ楽器でもあるし。ルートだけ弾いていても他の楽器が入った時のことを想像すると楽しいんだよね。ベースは地味だけど、想像力が求められる。

HAL:中学生の時に他の楽器の音が鳴ってるのがイメージできてたってこと?

u:zo:当時は頭の中でトランペットが鳴ってた。だったらドラムはこういうパターンかなって。妄想しながらひとりで遊んでたね。

──当時からライブハウスにも通ってたんですか?

u:zo:バンドの初仕事が16歳の時。雑誌社の忘年会の余興で呼ばれたのがキッカケで、さらにプロになろうっていう気持ちが強くなりましたね。ギャラはG-SHOCK(腕時計)だったけど(笑)。

Takuya:雑誌社っぽいね(笑)。

HAL:面白いのが、その雑誌に17歳のときに俺も出たんだよ。

──ストリート系のファッション誌ですか?

HAL:街でけっこう声かけられてたからさ。あと、小学生の頃、竹下通りでスカウトされて。アイスクリームの着ぐるみでテレビ番組に出たりとか。収録までの待ち時間が長くて、飽きて帰っちゃったこともあったなぁ(笑)。

Takuya:まっすぐな子供が出ちゃったね。

u:zo:さっきのHALの学生時代の先生の話じゃないけど、俺も先生は嫌いなんだけど、音楽の先生だけは「キミたち、バンドやってるんでしょ?」って特別に音楽準備室を貸してくれて。そこで好きなだけ好きな楽器を演奏できたから。その先生にだけは感謝してる。その先生がいなかったら、みんなミュージシャンになってなかったからね。

──素敵な大人との出会いがあったんですね。

Takuya:そう。インタビュー前編で話した『子ども食堂』の取り組みもそうじゃないですか。僕らも今、できることをやりたいし、やるべきことがある。特に緊急事態宣言以降、いろいろなものに触れる機会が失われてしまった10代には手厚くしてあげたい。音楽は解放できる娯楽のひとつだから、子どもや学生が生の演奏に触れる機会が増えたらいいなって。そのためのキャッシュバック、<The Terminal Tour '23 追加公演 “CA$H BACK”>なんです。

取材・文◎山本弘子
撮影◎Yoko “NEKOMUSUME” Umemoto (82A)

■<The Terminal Tour '23 追加公演 “CA$H BACK” >

4月08日(土) 愛知・名古屋ハートランド
4月09日(日) 大阪・シャングリラ
4月23日(日) 東京・渋谷Veatst
open17:00 / start17:30
※guest musician : Kansei(G)
▼チケット
前売:5,000円
当日:6,000円
※19歳以下の方は学生証持参で5,000円キャッシュバック



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