【インタビュー】deadman、リテイクアルバムにバンドの20年と現在地「生きている。生身だっていう感じがあります」

ポスト
no_ad_aritcle

■正統派ではないし、ふざけてるけど
■今のやり方が私たち自身に合っている

──新曲も次を見据えてのものということでしたが、今は、新曲を作る意欲が高まっている状況なんですね。

aie:今回のツアーをやって、ライヴが終わったらみんなでお酒を飲むと思うんですけど。そこでまた次のプランが出てくるのかなと思いますね。ただ締め切りとかを決めて作りたくないので、いつ出すとかは言わずに、60%くらい見えた段階でスケジュールを決めましょうかっていうのがいいかなって思ってます(笑)。

眞呼:飲んでて、あまり覚えてないこともあるしね(笑)。

aie:僕まったく覚えてないんですよ、いつも。なので、メモを残してます。本当にこのバンドは毎回朝までメンバー全員でいますからね。復活からずっと。下手したらリハの後も4人で朝まで飲んだりしてますね。で、酔っ払った勢いとかも含めつつ、あれやりたいとかこれやりたいとかいろんなことが決まっていくので。まあ健康的かなと思います。


──眞呼さんがいう、deadmanって面白いなというのも、そこにつながりますかね?

眞呼:そうですね。言わなくてもわかるところまでいくと、ラクですよね。ああこういうこと言ってるんだなとかがわかるから。今回はより、aieさんが何を言わんとしてるかがわかるようにはなっていると思うんです。ただ曲となると、やっぱり事細かに聞かないといけない部分もあって、悩みましたね。これはどういうことを言ってるのかなとかは事細かに聞きました。でないと曲を変に解釈してしまうこともあるので。新曲として出したこの曲は、結構自分的には神経を使った曲でした。

──それは以前の曲作りと違う感覚なんですか?

眞呼:そうですね。私も曲を作るようになって、今まではあまり言葉で具体的なことを言ってこなかったんです。例えば「もうちょっと氷みたいな感じで」とか、抽象的な表現で伝えていたんですけど。それが、こうというものを持ってこれるようになっているので。そういうことねっていうのがわかりやすくなって、良かったなと思います。年はとってみるものだなと。

──deadmanとしては、休んでいた間があるにしても約20年やってきて。それだけの時間を重ねてきて、なお今の状況がある。新鮮さがあるというのが、バンドの面白さですね。

aie:そうですね。2006年で活動が止まらずにずっと続いていたら、こうなっていなかったかもしれないし。結果論だけど、うまくいっているのかなと思いますね。いちばんいい形になったというか。

──リテイク・ニューアルバムのタイトルに“reminiscence”(=回想)とありますが、まさにそうだなって思います。空白期間も経て、なおバンドが良くなっていく。カチッとハマったものがあるなというのがパッケージされた感覚ですね。

aie:生きている感じっていうかね。生物である、生身だっていう感じがありますよね。

眞呼:自由であっていいと思うんですよね。売れるためにこうしなきゃっていうのには、先駆者がいて、その人たちのマネになってしまう可能性が出てくるじゃないですか。それって、自分ではないですよね。そう言った意味では、今私たちがやっているやり方が、私たち自身に合っているということで。ある意味、正統派ではないし、ふざけてるとも思うんですけど。音楽的にも優等生ではない部分でやっていきたいなと思いますね。



──その優等生じゃないスピリットっていうのも、deadmanをコピーする際に大事にしててもらいたいところです。では、今回の東名阪ツアーについて改めて、意気込みを聞かせてください。

aie:新曲に近い6曲と本当の新曲という、まずこの7曲を軸に並べていくとなると、前回とはまた違うワンマンになると思います。今回の新曲は、今後代表曲にすらなりそうな気がしているので。そうなると、今回どんな手応えがあるかわからないですけど、すごく前向きな東名阪のツアーになるというか。ガンガン未来が見えそうなツアーになればいいなと思っていますね。このバンド、もしかしてここからもっと良くなっていくんじゃないの?っていうきっかけになるような。今回の新曲がどうやってステージでやれるか含めて、やる側が楽しみなんです。あとは、新曲を持って帰ってくれたお客さんが、果たして8cm CDを家で聴けるのか?ということなんですけど(笑)。

──今や聴くためのハードを持っているか?という問題がありますね。

眞呼:8cm CDだと、真ん中にカチッとはめ込むやつがないとダメですもんね、PCの外付けタイプとかの(笑)。まぁライヴに関しては、曲の質感が変わってきているので、私たち演奏する側が楽しいし、新鮮にできるんですよね。新たに、新曲も含めて私たちはこうですけど、どうですか?という感じのツアーになると思います。

──今のdeadmanが未来を見ていると聞けて、ファンの方は安心されると思います。バンドとして、今後も続けていくというモードになっているんですね。

aie:サポートメンバーも含めですけど、言わないことがいいっていうのあるじゃないですか。「私たち付き合ってるんだよね?」って言わなきゃよかったのにみたいな。

眞呼:はははは!

aie:口にすることで無くなる可能性があるから。それは言わないほうがいいんじゃないっていう。でも今回アルバムにもクレジットにkazu君も晁直も名前は載ってるから。でもそれって聞かない約束だよねっていう。そんな感じの関係性がいいのかなって思ってます(笑)。

取材・文◎吉羽さおり

■リテイク・ニューアルバム『dead reminiscence』

会場限定先行発売:2023年3月20日(月)東京・渋谷クラブクアトロ公演より
通販受付開始:2023年3月11日19時よりMAVERICK STOREにて
DCCA-115 3,850円(税込)
※通販発送は4月17日以降
※通販詳細はMAVERICK STOREにて
https://www.maverick-stores.com/deadman/
▼収録曲
01. lunch box:2.0
02. in media:2.0
03. 銀のパラソル:2.0
04. family:2.0
05. through the looking glass:2.0
06. 聖者の行進:2.0
07. lunch box:2.0 (ORIGINAL KARAOKE)
08. in media:2.0 (ORIGINAL KARAOKE)
09. 銀のパラソル:2.0 (ORIGINAL KARAOKE)
10. family:2.0 (ORIGINAL KARAOKE)
11. through the looking glass:2.0 (ORIGINAL KARAOKE)
12. 聖者の行進:2.0 (ORIGINAL KARAOKE)
全作詞:眞呼 全作曲:aie
全編曲:deadman, kazu, 晁直


■東名阪ツアー<deadman 2023 tour「Rabid dog walking a tightrope」>

3月20日(月) 東京・渋谷 CLUB QUATTRO
3月26日(日) 愛知・名古屋 CLUB QUATTRO
4月16日(日) 大阪・梅田 CLUB QUATTRO
※全会場にて新曲「rapid dog」音源無料配布あり
▼チケット
※スマチケ(分配可)・紙チケット併用 / 1人2枚まで / 同行者登録あり
https://bit.ly/3YIdvWh


■Blu-ray&CD【endroll 2006/endroll 2022】BOX SET

2023年3月20日(月)東京・渋谷CLUB QUATTRO公演よりLIVE会場にて限定発売
【BOX SET】DSBD-001~003 ¥13,200(税込)
・DISC-1(Blu-ray)
・DISC-2(LIVE-CD)
・DISC-3(LIVE-CD)
・フォトカード(5枚)
・特殊オリジナルボックス仕様
▼商品概要
deadman新旧メンバーによる奇跡の共演となった2022年5月23日 渋谷spotify 0-EAST公演全27曲を完全収録
発売元:DAVID SKULL NO RECORDS
▼収録曲
向日葵 / asthenia bullet stain / rip roll soil / raison d’etre / monster tree / 25 / bodybag No. / follow the night light / through the looking glass / kafka / 受刑者の日記 / 鐘は鳴る / quo vadis / 溺れる魚 / please god / 盲目の羽根と星を手に / this day.this rain. / 体温 / grand ground / blood / 701126 / re:make / additional cause for sorrow / 蟻塚 / imp / lunch box / 聖者ノ行進



◆インタビュー【3】へ戻る
◆インタビュー【1】へ戻る
この記事をポスト

この記事の関連情報