【インタビュー】OnlyOneOf、メンバーの芸術性
OnlyOneOfが、日本1stミニアルバム『chrOme arts』(読み:クロム・アーツ)を発売した。
◆『chrOme arts』収録曲 MV
“誰かのただ一つ”“唯一の存在になりたい”という意味を持つグループ名通り、従来のK-POP、さらにはJ-POPにもない“表現力”を持つ彼らの徹底したart=芸術性は、いまや唯一無二。
徹底的なサウンドメイク、息を抜いた歌唱、男性的な色気と柔らかく繊細な雰囲気を醸し出す独特な衣装とダンス、映画並みのクオリティーまで世界観を作り込んだデカダンでファンタジックなミュージックビデオの圧倒的映像美──そんな音楽、歌唱、ダンス、ヴィジュアルなどを総合してコンセプチュアルな芸術的作品を次々と創作してきた彼ら。今回はアルバム『chrOme arts』の全曲解説をしてもらいながら、インタビュー中もメンバー同士仲良く、ジョークが絶えないこの6人のなかで個々の芸術性、アートセンスがいかにして洗練されていったのかを探ってみた。
◆ ◆ ◆
■OnlyOneOfならではのセクシーさをアピールしたアルバム
──まずは日本1stミニアルバム『chrOme arts』、どんな作品に仕上がったと感じていますか?
ユジョン:OnlyOneOfの色をよく表現した作品だと思います。
キュビン:名曲のおまかせコースだと思います。
ナイン:自分たちが考えている方向性を表した音楽を集めたアルバムになりました。
ミル:虹ですね。メンバー各自の色が合わさって1枚のアルバムで虹色になったと思います。
ジュンジ:6人の魅力がたっぷり入ったアルバムだと思います。
リエ:OnlyOneOfならではのセクシーさをアピールしたアルバムだと思います。
──他のアーティストとはそこの醸し出し方が、ね。
リエ:(日本語で)めっちゃ違うと思います!
──日本語での歌唱はどうでしたか?
ユジョン:これまで経験を積んできたので、今回のレコーディングしたものに関してはスムーズにできました。
──それでは、今作は収録曲がちょうど6曲あるので、1曲ずつメンバーに解説して頂こうと思います。どなたからいきますか?
ユジョン:じゃあ僕から。M5「dOra maar (Japanese ver.)」という曲は我々の優しさを表現した曲だと思います。ダンスも柔らかさを表現しているので、セクシーさと柔らかさが共存しているところが見どころです。
──絵画を表現しているようなフォーメーションも独特ですよね?
全員:あぁ〜。ありがとうございます。
リエ:この曲が何をモチーフにして生まれたのかはご存知ですか?
──ピカソの5人目の恋人で「泣く女」のモデルになったドラ・マールですよね?(この曲が「picassO」という曲の物語とつながっていく)
ナイン:そうです! だから振り付けでも「泣く女」の人のポーズを取り入れてるんです。
──やっぱりそうですよね! では次、キュビンさんお願いします。
キュビン:はい。僕はM4「libidO(Japanese ver.)」。この曲はOnlyOneOfならではの中性的な魅力をよく表した振り付けになっていまして、紐を使ったダンスも特徴的だと思います。楽曲的にはOnlyOneOfが進化し始めた曲だと思います。
──タイトルはフロイトのリビドー論からきていて。紐を解き放つダンスで、人間の無意識下から湧き出る本能を表現しているのだと思いますが、あの紐を持ち出すシーン、タイミングとか大変なのではないですか?
キュビン:結構大変です。実際、ステージ上で紐が無くなったこともあって。そのときはエアで振りをやったんですが、運が良かったのか、ファンの方は気づかず楽しんでもらえたのでホッとしました。
──あの紐って、どこに隠し持っているんですか?
キュビン:そこは企業秘密です(笑)。
──かしこまりました。では、ナインさん。
ナイン:僕はM2「chrOme arts」にします。「libidO(Japanese ver.)」で僕たちが進化し始めたとしたら、系譜的にはその流れを受け継いだところにある楽曲ですね。振り付けに関しては、ファンのみなさんからセクシーさを全面的に出してアピールするよりもピュアセクシーをアピールしたものも見たいという声があったので、この曲では自分自身の身体を使って、自然体のままセクシーさを表した感じになってます。
──次は、ミルさん。
ミル:僕はM6「bOss (Japanese ver.)」。この曲はタイトル通り、自分たちの強さが出ている曲だと思います。ダンスは余裕を持って踊ってますね。余裕がありながらも、そこからセクシーな雰囲気が感じられるものになっていると思います。
──口笛はだれが吹いているのですか?
ナイン:作曲家さんです。
ミル:でも、この曲以降に出した曲の口笛は全部ナインさんがやってます。
キュビン:メンバーのなかで一番上手に吹けたんで。
ナイン:ありがとっ!
ミル:お世辞じゃなくてほんと上手いから。
ナイン:へへへ〜(笑)。
──では次、リエさん。
リエ:M3「ズルい女」を解説します。シャ乱Qという大先輩の楽曲をカバーするということで、相当プレッシャーは感じていました。J-POPというジャンルにOnlyOneOfならではのカラーを加えて、新しい雰囲気の楽曲にしてみました。この曲の振り付けに関しては、歌詞の意味を活かして、それにリンクさせたようなコレオが場面場面で出てくるのが特徴です。
──では最後はジュンジさん。
ジュンジ:残ってるのはM1の「suit dance(Japanese ver.)」ですね。大人の愛を表現した感じの曲なので、ダンスもスーツのジャケットとハンカチを使った振り付けがポイントとなっています。
──この曲をやるときは必ずスーツを着てるんですか?
ジュンジ:着てますね。
ナイン:この曲はジュンジさんも加わって、作曲を一緒にやったじゃないですか。
キュビン:堂々といいえばいいんだよ?
ナイン:恥かしいですか? ジュンジさんは照れ屋ですから。
ジュンジ:はい(笑)。ブリッジのところは僕が作りました。
──アルバムのリード曲「chrOme arts」は日本のオリジナル曲ですよね?
ナイン:はい、そうですね。
──曲を聴いたとき、どう思いました?
キュビン:表情で表現するとこんな感じ(驚いた表情をする)。ジュンジ君はどうですか?
ジュンジ:(上を向く)。
──なにそれ(笑)。
ジュンジ:首が上がってしまうぐらい超ビックリしました。
ナイン:だから、僕たちもかなり熱い感じでレコーディングに挑みました。
ミル:あまりにも曲とダンスがカッコよすぎるので、ファンのみなさんが気絶するんじゃないかとめっちゃ心配です!
──この曲ではOnlyOneOfのパワフルな歌唱が聴けるところも、ファン気絶ポイントではないでしょうか。
全員:あぁ〜。
──この曲をパワフルに歌おうというのは、どうやって決まっていったのですか?
キュビン:ディレクターからの指示もありましたけど、メンバーと曲の分析をしていくなかで、こういう歌い方にしました。
──振り付けで一番難しいところは?
ユジョン:サビで肩を落として踊るところは、単純な動きなんですけれど、そこで強弱をコントロールして入れるのが難しいんです。
──なるほど。では衣装についても聞かせて下さい。アー写で着ていたショート丈のクロップドインナーは、踊っているときに腰回りの生肌がチラチラ見えるところがポイントですよね?
キュビン:はい。“チラリズム”を意識しました(笑)。
ミル:チラチラ〜!
ナイン:キラキラ〜! 違いますね。すいません。
──(笑)。韓国で撮影されたミュージックビデオでは、白いシャツを着たパターンの衣装もありました。
リエ:ずっと同じスタイルというよりも、いろんな自分たちを見せたくて、ミュージックビデオでは衣装を替えました。
──白シャツの方のチラリズムは腕?
ミル:はい。
リエ:最初は長袖だったんですけど、切りました。
ミル:現場でビリビリ〜っと破いて。
──本当に?
ミル:すみません、冗談です(笑)。
ナイン:これからミルじゃなくて“嘘つき”と呼んでいいですからね(一同笑)。
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