レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのティム・コマーフォード、がん闘病を公表
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのベーシスト、ティム・コマーフォードが、前立腺がんと診断され、今年、バンドの復帰ツアーが始まる2ヶ月前に手術を受けていたことを公表した。
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コマーフォードは『SPIN』のインタビューで、「ここずっと、かなり深刻なやつに取り組んでる。レイジとツアーに出ようとしていた直前、前立腺を切除したんだ。前立腺がんを患ってる」と明かした。
「俺の人生全てが変化した。何かが起きると、“自分がこんな風に考えるのはがんのせいか?”って思うんだ。髪が抜けるのは“がんだからか?”とか、どんなことであれ、“がんのせいなのか?”って考えるようになった。そして前立腺がんっていうのはすごく、すごくタフだ。セクシュアリティに結びついているからな。それを切り離すのは難しい。そういうシチュエーションに置かれるのは、残酷な心理的旅だ。支援団体を探そうとしたが、見つけるのは困難だった。話すのは困難だった。術後の身体的苦痛も辛いことの一つだ。あんな痛み感じたことなかった。俺は頭の中にメタルの板を入れてるし、身体の中で機能していない部分もある。スポーツやマウンテン・バイクでたくさん身体を痛めてきた。ずっと、自分は痛みに強いって思ってた。でも、これには負けた。その痛みがなくなっても、立ち直れずにいる。トレーニングやあれこれやってるが、精神的なダメージは深刻だ。気落ちし感情的にならないようにするのは、いまの俺には難しい」
病については家族やバンド・メイト、親しい友人たちにしか話していなかったそうで、「昨日の夜まで、ここで公表するつもりはなかった」という。「でも、この24時間でもっと考えるようになり、奇妙なことが起きたんだ。ガールフレンドとテレビでロックの殿堂を見てたんだよ。デュラン・デュランがいて、俺は“ああ、子供のころ彼らの曲を練習してたな”って思ったんだ。それで、アンディ・テイラーがいないことに気づいた。そしたら、“アンディ・テイラーはステージ4の前立腺がんを患い、来られなかった”って聞いて、自分の人生も同じようなものじゃないか、たくさんの人たちが患っているって思ったんだ。“どうしたらいいんだ?”って思ってる人たちはたくさんいる。セラピストには話せない。同じ経験をした人たちにしか話せない」
幸い、術後6ヶ月の検査結果は良好だったそうだ。次の検査で数値が上がったらどうしようという不安はぬぐい切れないが、ステージに立っているときやスタジオにいるときは、一時的にしろ、がんのことを忘れられるという。コマーフォードは先月、新たなサイド・プロジェクト7D7Dのファースト・シングル「Capitalism」をリリースしていた。
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンは7月9日に北米で復帰ツアーを開幕したが、2日目(11日)の公演でフロントマンのザック・デ・ラ・ロッチャがアキレス腱を断裂。ツアーは8月半ばまで敢行されたが、その後のヨーロッパ・ツアーおよび2023年2月から予定していた北米でのツアー第2弾は中止された。現時点、新たな日程は発表されていない。
Ako Suzuki
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