ホラー映画好きのカーク・ハメット「あれを観た後、4ヶ月は電気をつけっ放しで寝た」

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Photo by Anton Corbijn

ホラー映画の大ファンで、それに関連するグッズのコレクターとしても有名なメタリカのギタリスト、カーク・ハメットが、心底震え上がったホラー映画の名を挙げた。

◆カーク・ハメット動画

一つは、彼が11~12歳だった1974年(日本では1975年)に公開された『Texas Chainsaw Massacre(邦題:悪魔のいけにえ)』だそう。ハメットは『Gibson TV』の「メタル・アンド・モンスターズ」シリーズのインタビューでこう話している。「公開されたばかりだった『悪魔のいけにえ』を観に行ったときのこと、覚えてる。盛り上がっていて、みんなが話題にしてた。観て、本当に震え上がったのを覚えてるよ。それまで、残忍行為があんなに生々しく暴力的な映画はなかったからね。俺と友達は映画館出るとき、頭を振りながら“ワオ”って言ってた。“あれ、見たか?!”って。凄い体験だった」

もう一作は、その前年に公開された『エクソシスト』だという。カトリック教徒として育ったハメットには衝撃的かつトラウマになるほど恐ろしかったそうだ。「次は俺のとこに来るって思ったんだよ。子供にとっては真の恐怖だった。(映画を観てから)4ヶ月は毎晩、電気をつけながら寝てた」

また、1922年に製作されたドイツ映画『吸血鬼ノスフェラトゥ』もお薦めだという。

音楽では、ブラック・サバスのセルフ・タイトルのファースト・アルバム(1970年)を初めて恐ろしいと感じたそうだ。「16のとき、友達数人とキャンプへ行ったんだ。夜、キャンプファイアーを囲みながら、誰かがブラック・サバスのファーストをかけた。それまで聴いたことなかったんだ。怖くなったよ! びっくりした。ホラー映画のようだった」

ハメットは以前、ヘヴィ・メタルとホラー映画の類似性について、「へヴィ・メタルとホラー映画は同じ源から派生している。同じ種から生まれ、同類のビジュアルやテーマ、似たようなものをいろいろ持っている。僕にとってホラー映画の魅力の一つは、犠牲を払わずして自分の死と接することができるところなんだ。実際に経験することなく、死を消化できるっていうのかな。恐ろしい状態へ自分を追い込むんだけど、それは楽しむためなんだ」と話していた。


Ako Suzuki
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