【インタビュー】超人的シェアハウスストーリー『カリスマ』草薙理解役・山中真尋が語る『カリスマワールド』
EVIL LINE RECORDSとDazed CO.,LTD.によるプロジェクト『超人的シェアハウスストーリー「カリスマ」』をご存知だろうか。
これは“カリスマハウス”で7人のキャラクターが同居しながら、己の“カリスマ性”と向き合う物語だ。2021年10月より公式YouTubeチャンネルにて週2回のオーディオドラマが配信されているだけでなく、楽曲リリースや生配信、イベント出演なども行なわれている人気コンテンツである。そんな同コンテンツから、1stアルバム『カリスマ ワールド』が9月21日にリリースされる。
◆山中真尋 撮り下ろし画像
本作にはこれまでに配信されてきた10曲に加えて新曲2曲の全12曲が収録されているほか、CD限定で“カリスマブレイク”状態でのキャラクターの会話を始めて聞くことができる寸劇やカリスマ声優7名が長台詞の早口言葉に挑戦する「ケツパラガス選手権!」も収録されているという盛りだくさんの内容だ。BARKSでは“秩序のカリスマ”草薙理解役を演じている声優の山中真尋にインタビューを実施。同アルバムについてはもちろん、他の出演声優との関係性なども語ってもらった。
◆ ◆ ◆
■「秩序宣言」は理解の魂の叫び
──まずは、演じていらっしゃる草薙理解というキャラクターについてから教えてください。
山中:草薙理解は、どこまでも真っ直ぐな人間です。その方向がどこを向いているかはアレですけど(笑)、自分の思う正しいことに真っ直ぐで揺るがないですね。シェアハウスの規律のような感じで、自分がどうにかしなきゃという気持ちがすごく強いキャラです。
──そんな理解を始めとするキャラクターたちによる1stアルバム『カリスマ ワールド』が、リリースされます。山中さんから見て、どんなアルバムに仕上がっていると思われますか?
山中:それぞれのかっこいいソロ曲があって、ユニークな7人全員でのユニット曲があって、しかも全員ブレイク状態(※)での楽曲も入っているという、盛りだくさんの内容になっていると思います。できれば1トラック目から順番に聴いてもらいたいですね。何度か聴いているうちにお気に入りの曲が出てくると思うんですけど、途中の会話劇を含めてアルバム全体でドラマができているので、まずは頭から最後まで流れで聴いてみてください。会話劇もカリスマブレイク状態なので、もしこのアルバムで『超人的シェアハウスストーリー「カリスマ」』を知った方であれば、どうしてこういう状況になっているのかを改めてYouTubeのドラマで確認するという楽しみ方もできると思います。
(※ストーリーの進行によってキャラクターはそれぞれ「カリスマチャージ」されていく。そのチャージが100%になると「カリスマブレイク」という状態になる)
──なるほど、遡っても楽しめそうですね。理解のソロ曲「秩序宣言」は彼らしいタイトルだと感じましたが、どんな曲に仕上がっていますか?
山中:これは理解の魂の叫びですね。このひと言に尽きます! Aメロ、Bメロ、サビという普通の楽曲と違って、A演説、B演説、C演説、落ち演説みたいなものがあるのがポイントでしょうか。タイトルにも「宣言」と入っていますし、演説がメインになっていると言っても過言ではありませんね。
──7人の中で一番最初にカリスマブレイクをしたのが理解でしたが、この楽曲を受け取った時はどんな心境だったのでしょうか。
山中:ファンの方々が「カリスマチャージ、カリスマブレイクって何?」と言っていますが、僕らも「そういうのもがある」くらいの認識だったんです。そこに「理解がカリスマブレイクします」と言われてシナリオをいただいて、曲をいただいて。結局「カリスマブレイクってなんだろう」という気持ちのまま収録をしました(笑)。でもプレッシャーでしたよ。自分より前にカリスマブレイクするキャラがいれば「こういうのが来るんだ」って覚悟ができるんですけどね。理解が1番最初にカリスマブレイクをしたので、なんとなくジェットコースターの一番前の席に座った感覚です。
──とはいえ、理解の心の内が楽曲に反映されているのはさすがです。
山中:ブレイク状態なので、いつも以上に声も張り上げているんですよね。普段から理解くんはキレ気味だったりするんですけど、ブレイク状態の理解は圧がすごいんですよ。
──逆に一番最後の“秩序 is All Green 正しいこと最高……”は囁くように呟かれていますね。
山中:世の中への不満をガーッと演説してきて、落ちサビで“いざ行こう 完璧な秩序の世界へと!”って前を向いている状態になっています。その「やりきった」という気持ちで、ああいった表現をしました。
──「やりきった」だったのですね。理解が自分自身に言い聞かせているのかな、とも思いました。
山中:あぁ、なるほど。ブレイク後、猿川くん(猿川慧/CV.細田健太)とのやり取りで「自分がおかしいんだよね」って言っているところもあったりするので、無くはないかもしれないですね。
──色んな角度から考察できるのが面白いです。
山中:そうなんですよ。ふみや(伊藤ふみや/CV.小野友樹)の底知れない感じに怖さを感じますけど、もしかしたら本当に何もないのかもしれないと思えたり(笑)。楽曲からもいろいろと考察できると思います。
──山中さんはこれまで多くのキャラクターソングを歌われていますが、毎回どういった心境で臨まれているのでしょうか。
山中:自分名義であれば歌詞と向き合って「僕ならこうする」で歌っていいんですけど、キャラクターとして歌詞と向き合うことになるので難しいんですよね。……そうだなぁ、キャラクターと歌詞でリンクしている部分を探していく感じかも。「この歌詞がキャラクターの本音なんじゃないか」とか、「セリフでこういうことは言ったことないけど歌詞に出てくるってことは大事なポイントなのかな」とか。
──「秩序宣言」に関してはいかがでしたか?
山中:他のキャラのブレイク曲と比べて、ドラマの時と裏表なく歌い上げているんじゃないですかね。他のキャラは「君はこんなことを思っていたのか」というフレーズがあるんですけど、理解くんは理解くんらしく、曲もまっすぐなんです。
──たしかに、想像上の理解とギャップがない歌詞です。他のキャラのブレイク曲というお話が出ましたが、山中さんのお気に入り曲はありますか?
山中:天彦(天堂天彦/CV.橋詰知久)はずるいですね(笑)。「VIVA LA LIBERATION」、聴きたくなっちゃうんですよ。もう天彦というキャラクター自体がずるいですし、ブレイクの仕方もずるいですし。あとハッシュタグにもなっていましたけど、“ボボンガリンガ”っていうゴロの良さもいいですしね。月1回の生配信をやらせてもらっていた時も、大河くんがいきなり“ボボンガリンガ ボボンガリンガ ハレラマヤ”って口ずさみ出していましたから(笑)。キャッチーさがとにかく好きです。個人的には橋詰さんのあの色気ある低音ボイスもずるいと思っています。
──キャラにも曲にもマッチされていますよね。そして、ソロ曲以外にも7人での新曲が2曲収録されています。「神の領域」はブレイク状態、「カリスマっていいな」が通常状態での楽曲ですが、どう歌い分けされているのでしょうか。
山中:通常状態の場合は理解らしさを出すようにしているのですが、ブレイク状態の方はある意味自由かもしれない。例えば、ちょっとしゃくってロックっぽく歌っちゃってもブレイク状態の理解だったらアリ、みたいなイメージです。
──「カリスマブレイク」という状態があるということは1番最初の楽曲「めちゃめちゃカリスマ」のときからご存知だったのですか?
山中:実は「めちゃめちゃカリスマ」の歌詞に“君らも僕らとカリスマブレイク”って歌っているんですよね。ただ、詳しくは知らなかったです。知らされていたのは「カリスマチャージが溜まってカリスマブレイクします。以上です」だけです(笑)。
──なるほど。というのも、通常状態とブレイク状態で歌っている時の差が大きかったので、これまで通常状態で歌ってこられた楽曲はブレイク状態を意識してあえて差が出るように歌ってきたのかな、と。
山中:理解くんの場合、ブレイクするまでの流れがかなり突き詰めちゃっている感じがあったので、その勢いを持って歌に臨んできた感じです。ただ、演出してくださる方がかなり細かく演出してくださって。僕が思っていなかった引き出しを開けてもらっていた気がします。ドラマも歌も、納得がいくまで何度もチャレンジできるので、自分でも知らなかった自分を知れる、発見が多い現場ですね。
──刺激がある現場なのですね。
山中:なので、新曲の「カリスマっていいな」もこれまでとはちょっと違う仕上がりかもしれませんね。フルで聴き終わった時、壮大なすごくいい歌を聴いた気分になると思います。原曲である「にんげんっていいな」の全ユニゾンの雰囲気がが『カリスマ ワールド』の締めくくりにふさわしいのかなって。みんなで一緒に歌うところにエモさがありますよね。あとは、“友達1,000,000人になったなら みんなでおにぎりでも食べたいなぁ”って歌ってるので、YouTubeの登録者数やSNSのフォロワーが100万人になったら、コラボカフェでおにぎりを出してくれるって信じています(笑)。具は7種類で、ふみやのは甘い具かもしれない。カリスマおにぎりをみんなで食べたいので、100万人目指したいです。
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