【速レポ】<猿爆祭2022>、打首獄門同好会の無敵感「ひたすら前向きに」
牧歌的なメロディに乗せ、大澤敦史(Vo, G)、junko(B)、河本あす香(Dr)が歌声を重ねながら、コロナ禍のご時世を憂い、1曲目から観客に拳を振らせた打首獄門同好会は、その「新型コロナウイルスが憎い」で、“こんな時だからこそひたすら前向きに<猿爆祭>で打首獄門同好会のライブをスタート”と歌ったとおり、どんな時でもセンス・オブ・ユーモアを忘れないバンドの姿勢をアピールする全7曲を披露。メンバーそれぞれに確かなテクニックに裏打ちされた演奏とともに打首獄門同好会ならではと言えるライブを観客にとことん楽しませた。
◆打首獄門同好会 画像
「まだ序盤なので、ウォーミングアップを兼ねてスクワットしたいと思います」──大澤敦史
そんな言葉から大澤がタッピングを交えたリフを閃かせた「筋肉マイフレンド」は、鍛えれば、筋肉は決して裏切らないというメッセージを歌うメタルナンバー。そういう曲でメタルにつきもののヘッドバンギングではなく、スクワットすることを観客に求めるという演出は、まさに1つの発明だ。速度を落としたバンドの演奏に合わせ、観客が嬉々としてスクワットするというある意味シュールな光景を見ながら、観客を巻き込み、一体感を作り出す打首獄門同好会の手練にニヤリとせずにいられなかった。
そこから繋げたラップメタルとレゲエのミクスチャーと言える「地味な生活」では、今現在の地味な生活はいつか派手に遊ぶための雌伏の時間なのだと訴えながら、観客のワイプを誘うダンサブルなサビを織り込み、ライブに不可欠のパーティー感を演出。
「雨が降るかもしれないと言ってたのに、どんな晴れバンドがいるんだろ。ステージの気温は35度。みなさん、熱中症に気を付けてください。これを言うと、夏フェス感が出るんですよね(笑)」──大澤敦史
そんなMCを挟んでから演奏した「なつのうた」。そして、「明日は平日です。明日の朝、ここにいた人たちは離れ離れなっても心を1つにします」という大澤の言葉が観客の気持ちを1つにした「はたらきたくない」。彼らのユーモア・センスを如実に物語る2曲を繋げると、いよいよラストスパート。ラストスパートはもちろん、彼らのライブには欠かせない人気アンセムの「島国DNA」と「日本のコメは世界一」の2連打だ。
魚と魚料理の名前を連呼する前者、丼料理と定食の名前を連呼する後者。その2曲がともに物語っていたのは、たとえ初体験でも絶対に楽しめる打首獄門同好会のライブが持つ単純明快さの無敵感。こうして彼らはライブシーンはもちろん、数々のロックフェスをのしあがってきた。観客が手を振りながら踊り狂う光景を目の当たりにしながら、改めてそんなことを思ったのだった。
取材・文◎山口智男
撮影◎Rickey-style
▼セットリスト
02. 筋肉マイフレンド
03. 地味な生活
04. なつのうた
05. はたらきたくない
06. 島国DNA
07. 日本の米は世界一
■<KNOCK OUT MONEKY presents “猿爆祭 2022”>
open11:30 / start12:00 / 終演20:00(予定)
▼出演
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打首獄門同好会
-真天地開闢集団-ジグザグ
我儘ラキア
▼チケット
4,800円(税込 / 全指定 / ドリンク代別途)
一般発売:7月9日(土)10:00~
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