【速レポ】<京都大作戦2022>Vaundy、まっすぐに“音楽を楽しむ”

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すでに30度を超えて日差しも強い昼。サウンドチェック中は万能傘の日陰がありがたい眩しさだったが、ライブ直前にその天気が一転、雨が降りはじめた。こんな空模様のなか、明るいオレンジのシャツ姿で登場したのはVaundy。

◆Vaundy ライブ写真

2021年に<京都大作戦>牛若ノ舞台に出演した際、すぐに入場規制がかかっていたVaundy 。今年は、源氏ノ舞台に登場。SEとともに会場を埋めたオーディエンスから起こった大きな手拍子には、期待と興奮が入り混じっている。

「不可幸力」でスタートしたライブは、ドラム、ベース、ギターというシンプルなバンド編成。心地よく跳ねた、洒脱さとローファイ感があるビートやアンサンブルに、Vaundyが大きくリズムをとってステップを踏んだり、ステージを歩きながらフローを響かせると、オーディエンスもその音に身を委ねて、手を高く上げて応える。


「じゃあ、踊ろうぜ」という一言に続いたのは、乾いたドラムに淡々としたベースが絡む、低温気味のアンニュイなダンスチューン「踊り子」。ボーカルも抑えたトーンで、音源ではベッドルームミュージックの印象があるけれど、こうして野外で、大きなステージでもそのグルーヴは心地いい。ダンサブルな曲の連投で、スタートからぐずついていた空に再び太陽が顔を出して、ステージや会場の温度も上昇させていった。

「どうもみなさん、こんにちは。Vaundyです。暑いね。みなさん、暑くないですか」といい、「さっきは雨降ってたけど、晴れてきたね。晴れ男やらせてもらってます。久しぶりで緊張してるんですけど、一緒に楽しみましょう」と続けて、中盤はさらにボリュームを上げて、ふわふわのカーリーヘアを揺らしてエネルギッシュに歌い、またエモーショナルなボーカルで歌い上げる。


とくに「しわあわせ」は、メンバーのゴスペル的なコーラスからクライマックスへと駆け上がっていくのがドラマティック。一対一の温かく濃密な曲だが、こうしたフェスというステージでは大きなスケール感でオーディエンスを掴んで、アンセミックに響きわたる。Vaundyの歌の持つ、普遍性、キャッチーさが冴える1曲だ。

「今年も出していただきました。ありがとう、10-FEET。夏、はじまるな。俺は今日が夏のいちばん初めの日、テンション上げていくぜ」と、太陽が丘に元気を注入すると、後半はよりダイナミックなロックチューンで加速していく。

今年6月にストリーミング累計再生回数が1億回を超えた「花占い」(この曲で、7曲が再生回数1億回を超えて、日本歴代4位だという)は、冒頭からオーディエンスの大きな手拍子がサウンドを盛り上げ、またVaundyの高揚感のあるボーカルは興奮に湧くオーディエンスの気持ちを、さらに引っ張り上げていく。


一体感たっぷりとなったところに、「今日はありがとうございました。夏だもん、やるよな。なんのこっちゃわかんない人もやろうぜ、最後だぜ。楽しんでくれ!」と言ってラストに放ったのは、「怪獣の花唄」。上昇するメロディの力強さと、オーディエンスのボルテージが上がるのに合わせて雨脚が強くなってきたが、雨をも押し上げるように手を上げ、飛び跳ねるオーディエンス。ステージ上も、会場も、無邪気に音楽を楽しみ、何にも代えがたいこの時を慈しむようにひとつになっているのがわかる。

まだコロナ禍でオーディエンスは一緒に歌うことはできないけれど、ぎゅっと心がひとつになった会場には、シンガロングが響いているような、そんな感覚すらもある。The BONEZ、そしてROTTENGRAFFTYというライブ猛者に挟まれた並びでの登場となったVaundyだが、ステージ狭しとエネルギッシュに動き回って<京都大作戦>の舞台を存分に味わい、そして曲の良さ、キャッチーさ、何より音楽を楽しむ姿がまっすぐに伝わってくるライブだった。

取材・文◎吉羽さおり
撮影◎瀧本 JON...行秀

■10-FEET主催<京都大作戦2022 〜今年こそ全フェス開祭!〜>MISSION IMPOSSIBLE-KYOTO 2022 ~Hope for whole day festivals this year!~

2022年7月02日(土) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
2022年7月03日(日) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
2022年7月09日(土) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
2022年7月10日(日) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
open9:30/start11:00

■出演アーティスト ※50音順■
▼7月02日(土)
【源氏ノ舞台】打首獄門同好会 / ウルフルズ / SHISHAMO / 10-FEET / 東京スカパラダイスオーケストラ / HEY-SMITH / ROTTENGRAFFTY
【牛若ノ舞台】Unblock / Suspended 4th / NAMBA69 / HERO COMPLEX / 夜の本気ダンス / LABRET
▼7月03日(日)
【源氏ノ舞台】Creepy Nuts / G-FREAK FACTORY / SiM / 四星球 / 10-FEET / ヤバイTシャツ屋さん / WANIMA
【牛若ノ舞台】Age Factory / THE冠 / SHADOWS / SHANK / Hakubi / LONGMAN
▼7月09日(土)
【源氏ノ舞台】ACIDMAN(出演キャンセル) / The BONEZ / サンボマスター / 10-FEET / Dragon Ash / Vaundy / My Hair is Bad / ROTTENGRAFFTY
【牛若ノ舞台】上江洌.清作&The BK Sounds!! / go!go!vanillas / SHE'll SLEEP / SPARK!!SOUND!!SHOW!! / Dizzy Sunfist / NOISEMAKER
▼7月10日(日)
【源氏ノ舞台】クリープハイプ(出演キャンセル) / Ken Yokoyama / 湘南乃風 / 四星球 / SUPER BEAVER / dustbox / 10-FEET / マキシマム ザ ホルモン
【牛若ノ舞台】KOTORI / Saucy Dog / SHIMA / TETORA / Paledusk / HOTSQUALL
※アーティストは都合により変更になる場合がございます。その際チケット代金の払戻しは行いませんので、予めご了承下さい。

▼チケット料金
1日券 8,778円(税込) /前2日券 17,556円(税込) /後2日券 17,556円(税込)

▼チケットに関するお問い合わせ
(問)インフォメーションセンター(平日のみ)
https://ticket.kyoto-daisakusen.kyoto/contact

▼公演に関するお問い合わせ
(問)サウンドクリエーター https://www.sound-c.co.jp/contact/
電話でのお問い合わせ:06-6357-4400 (月・金12:00~15:00 ※祝日を除く)

【京都大作戦2022 新型コロナウイルス感染症対策について】
「京都大作戦2022」では、新型コロナウイルス感染症の予防と感染拡大防止及び、お客様・出演者・スタッフの安全を確保するべく、感染症対策ガイドラインを定め、対応に最善を尽くして参ります。チケットのご購入ならびにご来場に際しましては、必ずご確認いただき、ご理解・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。(オフィシャルサイト掲載文言抜粋)
京都大作戦2022 新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン:https://kyoto-daisakusen.kyoto/22/guideline/

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