【インタビュー】SHAG、SUGIZOが語る1stアルバム「2020年代の怒濤のジャズロックをやりたかった」

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■ダンスミュージックとして機能すると同時に
■アバンギャルドな感情が剥き出しになった音楽

──いよいよライヴが楽しみですね。

SUGIZO:アルバムの曲は全部やるつもりですけど、再現ではない…かな。やることは全然違う形になると思います。例えば「Jam in the Plandemic」って曲があるんですけど、あれキーしか決まってないんで(笑)。

──あの曲は11分ありますが、何も決まっていないのに11分もやっていたんですね(笑)。

SUGIZO:そうですね。ライヴではもっと長くなっちゃったりもします。みんなと音の格闘技をするので、それによってどういう結果になるかやってみなきゃわからない。

──他のメンバーのテンションによるところもあるでしょうね。

SUGIZO:はい、すごくあります。自分としてはここで入ってきて欲しいっていうタイミングがあるんだけど、メンバーのその日の気分で入ったり入らなかったりするので「おーい」みたいなことも多々あるんです(笑)。自分の感覚では何小節ごとにシーンが変わっていくのが気持ちいいとかあるんだけど、現場によっては小節ごとに場面が変わってく気持ちよさが違うんで、その意味でのズレが面白い。

──4小節を大きく1拍と捉える人もいるし、その時の空気にもよる面白さでしょうね。

SUGIZO:そこに正解はないというか、もしくはリーダーが言うことが正解。往々にして僕が引っ張ることが多いですけど、それだけだとつまらないし、もっとみんなが同等の立場で出し合うバンドにしたい。そういう意味でいうとSHAGを構造改革の途中ですね。だから今度のライヴはKenKenが主体の曲も別所くん主体の曲もあります。そういう場合は彼らにリードしてもらう。


▲KenKen

──ライヴでは、メンバーの表情やアイコンタクトも楽しめそう。

SUGIZO:あとはやっぱりみんなに踊ってほしいです。今回のアルバムもほとんどが踊れる曲だと思うんですよね。そこを大事にしましたから。アバンギャルドながらも踊れるってあんまりなかったと思うんです。官能の世界って一度入ったら抜けられない。僕のスクリームを中心としたギターは相当古いフリージャズの匂いがあって、楽器が咆哮する感覚。みんなが叫びあっているというか、音程も希薄になって感情と楽器の表現が直結している世界こそフリージャズで、そこがSHAGにとってとても重要なんです。ダンスミュージックとして踊れる音楽として機能すると同時に、フリーでアバンギャルドな感情が剥き出しになった音楽のアプローチを根底させていきたい。

──楽しみです。KenKenも叫ぶようなベースを弾く男ですから。

SUGIZO:だからとっても相性がいいんですよね。これからSHAGがパーティシーンに帰る時だと思っています。

取材・文◎烏丸哲也 (JMN統括編集長)

■1stアルバム『THE PROTEST JAM』

2022年7月1日(金)リリース
【CD (SHM-CD)】SPTC-1011 ¥3,300(税込)
レーベル:SEPHIROT
▼収録曲
1. ANTI-WAR I (アンティ・ウォー・ワン) [01:33]
2. THE CAGE (ザ・ケージ) [08:25]
3. Initiation of Rebellion (イニシエーション・オブ ・レベリオン) [08:47]
4. FATIMA (ファティマ) [12:42]
5. Rebellmusik (レベルムズィーク) [07:34]
6. Round Midnight (ラウンド・ミッドナイト) [04:32]
7. Jam in the Plandemic (ジャム・イン・ザ・プランデミック) [11:15]
8. ANTI-WAR II (アンティ・ウォー・トゥー) [02:31]

▼SHAGメンバー
SUGIZO:Guitar, Violin (LUNA SEA、X JAPAN)
KenKen:Bass (RIZE、LIFE IS GROOVE
類家心平:Trumpet (RS5pb、菊地成孔ダブ・セプテット)
別所和洋:Keyboard (パジャマで海なんかいかない)
よしうらけんじ:Percussion
松浦千昇:Drums (Yukino & Glanax)

■<THE PROTEST JAM for PEACE>

2022年7月4日(月) 東京・LIQUIDROOM
open 18:30 / start 19:00
▼チケット
前売り¥8800(税込) ※Drink代別
※スタンディング
一般発売:6月11日(土) 10:00~


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