【俺の楽器・私の愛機】939「生涯のサブギター」

【Squier by Fender Telecaster LH】（東京都　血液はブルース肉体はパンク　19歳）


大学の軽音サークルでRolling Stonesを演ることになったのが購入に至った経緯。その時の僕はハムバッカーのあの甘ったるい音に魅了されていたので、当時持っているギターはレスポールとメイン機のES-335、壊れかけのオープンG仕様にしたストラトしかなかった。

「ハムであのジャキジャキ音は無理だな…よし！良い機会だ！」と思いテレキャスを買うことを決意。昔からテレキャスは買うならオールローズウッドかバタースカッチブロンドを買おうと思っていたのでそこらの安いやつを探そうと思った。

しかし、サークルにはバタースカッチテレキャスを使う先輩が数人いた。人と楽器が被るのを避ける逆張りボーイの僕はそれが許せなかった。

「それならやってやるか！」と僕は逆ジミヘンになることを心に決めた。ドイル・ブラムホールIIみたいに弦を逆さにしたまま弾こうかななんて一瞬悩んだが、変態すぎるのですぐに却下した。

ネットで血眼になって探し、掘り出し物のレフティーを発見。即購入し、ナットやらオクターブチューニングやら変えて即右利きに改造。弾いてみるとやはり弾きにくい…バッキングはなんてことないのだが、ソロが弾きにくい…

右腕を置く位置にボリュームノブが当たるので弾いているうちに音が小さくなっていく…17フレット以降なんて弾けたもんじゃない…しかし、その使いにくいのがまた良い。最高にロックだ。

ストーンズに欠かせないあのジャキジャキ音と個性を同時に僕はゲットした。メイン機にはできないが、この弾きにくさと普通のテレキャスとは少し違うテレキャスっぽいサウンドと見た目は気に入っているのでサブ機としてバリバリ活躍している。

１年に１本以上はギターを買おうと思い、今では合計で６本になる。しかし、この先何本増えようが、メインのギターが変わろうがこの弾きにくい最高にロックなギターは僕の一生のサブギターだ。




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血液はブルース肉体はパンクって名前、なんだ？すでに名言ぽい響きじゃないか。語っている世界はまさにロック。なぜこんなにロックの世界を知っている？19歳にして何を見たのか。反体制とまで大げさには言わないにしても、ロックがカウンターカルチャーの精神を栄養にしてきたのは間違いない。みんなが右なら俺は左、その精神性がステキすぎる。でも弾いているうちに音が小さくなっていくのは笑える（笑）。ホットとアースを逆にしたらどう？（JMN統括編集長 烏丸）



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