【マガツノート座談会vol.5】アルルカン（暁、奈緒）× ARK監査局・政宗（峯田大夢）、「新しい何かに気づけるイベントにできたら」

メディアミックスプロジェクト『マガツノート』が、本日6月18日に＜マガツノートSeason:1 Special Event「解放区-初夏の陣-」＞を開催する。

◆「リブラ」MV

『マガツノート』はダークな楽曲を軸に、「正義×悪」を問う近未来戦国を舞台にしたストーリー。現在、ラジオドラマ『マガツノートSeason:1』が放送中だ。そしてこのプロジェクトでは、リアルライブも開催。それが、“すべてを解放する宴”というコンセプトの、＜マガツノートSeason:1 Special Event「解放区-初夏の陣-」＞だ。

3月に開催された第一回目のイベントに続く今回は、アーティストと声優キャストのコラボステージも予定されている。『マガツノートSeason:1』の主人公であるARK監査局・政宗を演じる峯田大夢は、ヴィジュアル系バンド・アルルカンがARK監査局のために書き下ろした「リブラ」をバンドとともに披露する予定だ。

BARKSはリハーサル現場に潜入し、峯田大夢、アルルカンより暁（Vo）、奈緒（G）にコラボステージにかける意気込みを聞いてきた。

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■悩みながら苦しみながら、不器用だけどそれでも自分の正義を貫いていくというイメージ（暁）

──リハを終えられて、感想は？

峯田：最高でしかない！　楽しみでしかないです！　暁さんがリハ中に、ちょこちょここっち見てくれたりするんです。それでもうすっごい楽しくなっちゃって、一人だけ舞い上がっちゃってました。舞台上で最高のファンサ受けてるような……（笑）。リスペクトを込めて、アルルカンのお客さんにも認めてもらえるようにちゃんと歌わなきゃって思ってるので、精一杯やらせてもらおうと改めて強く思いました。

奈緒：いやもうバッチリでした。全然普通にこのままステージ立てるなっていう。こんなにちゃんと峯田くんハマるんだなと感じましたよ。本当に好きなんだろうなというのが音で伝わってくる。聴きこんでくれてるな、意識してやってくれてるなって。

──峯田さんからファンサという言葉がありましたが（笑）、もともとアルルカンやヴィジュアル系のことはお好きだったんですか？

峯田：もちろんです！　聴いていました。ヴィジュアル系が好きだということは、あんまり公言したことはなかったんですけど、手広くチェックしていました。最初はthe GazettEさんから入り、それからJanne Da Arcさん、Acid Black Cherryさん、GACKTさん、それからViViDさんとかν[NEU]さん……暁さんのイメージは“ツノ”でした。

暁：あぁ、角ヘアーね（笑）。


──峯田さんとアルルカンは、3月に開催された第一回目の＜マガツノート Special Event「解放区」＞が初対面？

峯田：そうですね。その時が初対面で。「本物だー！」みたいな。挨拶も自ら「行きたいです！」と言ったんです。

暁：初めてお会いしたときは、綺麗な顔してんなーって思いましたね。メイクしてんのかしてないのかわかんないくらい。

峯田：今日も聞かれましたけど、してないです（笑）。眉毛もそのまんまです。

奈緒：最初、うちの「ダメ人間」のカバーをやらせてもらいますっていうのも自ら言ってきてくれたし。うちらを受け入れてくれてるんだな、って嬉しかったですね。

暁：でもやっぱり、ライブの印象が強いかな。第一回の＜解放区＞はリハからすごかった。全力でしたよね。

峯田：第一回目の＜解放区＞ではMUCCさんの「大嫌い」をカバーしたんですけど、リハをしてる時に暁さんが客席でわざわざ見ててくださって。

暁：その時も全力だったので、ヴィジュアル系が好きだという熱を感じました。





──好きでいてくれるのは嬉しいですよね。

暁：じゃないとこういったコラボは出来ないですし。すごくいいですね。

──そもそも『マガツノート』プロジェクトのお話があったときは、どんな風に感じましたか。

奈緒：コラボみたいな感じでやってもらえませんか、とお話をもらったのですが、ぜひやらせて欲しいですと二つ返事で。今までこういうコラボはやったことがなかったので、ひとつ新しい挑戦というか。僕ら的にも新鮮でした。

──第一回目の＜解放区＞の時点で、書き下ろし曲「リブラ」も完成されてましたよね。

奈緒：かなり前から着手し始めていたんですよ。お話をいただいたときに、それ用に一曲作って欲しいと言われて。

──曲に関してはどんなオーダーがあったんですか？

奈緒：王道の曲。でも少しマイナスなところというか、負の感情みたいなものにフィーチャーして欲しいというオーダーでした。なのでメロディラインもそうですし、ビート感など、自分なりのヴィジュアル系としての王道をイメージして書きました。曲としてアルルカンの王道でもありたいし、『マガツノート』の王道になればいいなというのを僕の中で解釈したのがこの曲なんです。例えば、「オープニングテーマに使われるのならギターリフから入ったらアガるな」とか、そういうタイアップ的なノリで考えて曲を作りましたね。



──その時点で、“ARK監査局の政宗”だったり、『マガツノート』の世界観などは意識されていたのでしょうか。

奈緒：いや、逆に意識しすぎるとすごい寄っちゃうというか、コンセプトに縛られるんで、大枠だけしっかり頭の中に入れて、その中で自由にやろうと思っていました。

──「リブラ」というタイトルは「天秤」という意味ですが、楽曲制作時点で、政宗の「壊れた天秤」というキャッチフレーズはすでにあったんですか？

暁：いただいてました。わかりやすい方がいいかなって、タイトルを「リブラ」にしたんです。政宗の性格や大枠のテーマをもらってたんで、悩みながら苦しみながら、不器用だけどそれでも自分の正義を貫いていく……というイメージで歌詞を書きました。

──『マガツノートSeason:1』で描かれている、正義が揺らいでいく様や葛藤が歌詞にもしっかり現れていて。

暁：僕も自分が思い浮かべたことを答えが出るまで考えてしまう癖があるんですよ。でも、正義も絶対的なものじゃないと思ってて。盲信してるそれこそが危ないなと思いますし、多数決で決められた正義ではなく、自分自身の正義とは何か……というテーマだったので書きやすかったですね。

──普段自分がアルルカンとして書いてるテーマと近かった、と。

暁：そうですね。僕たちは普段ライブハウスでライブしてるんですけど、コロナ禍で今よりライブがしづらかったり、バンドやライブハウスが槍玉に挙げられていたりした時期だったので、「正しさって何」ってずっと考えていた。そういうところもリンクしてるかもしれないです。

峯田：今その話を聞いて、自分の中での曲の解像度がめっちゃくちゃ上がりました。また深くこの曲に堕ちたなと。これを歌うとなったとき、ひとつまた気持ちが加わりますね。

──政宗とリンクしますか？

峯田：めちゃくちゃリンクしますね。例えばサビ前の歌詞「守れるというのなら 何も要らない」も、“一個信じたらそれしか信じません”みたいな政宗の危うさみたいなのが描かれているなと思いますし、それはいい方に進んだらまっすぐ自分を貫けるってことでもあって、その2つの意味が入っているのかなって。僕は『マガツノートSeason:1』を最後まで録り終えてるので、そのどちらの気持ちも出しながら歌おうと思いましたね。

──歌詞の「首足処を異にせよ」という言葉もすごいなと。政宗の、執行官というキャラクターにもぴったりですよね。

暁：思考を切り替えるというか、いかに正義を貫くか、を描いているので。

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