【インタビュー】DEVIANT、始動「成長の過程を共に感じてもらいたい」
デモンストレーションライブを経て、2022年7月23日に開催される主催イベント<Frontier virse>より始動するヴィジュアル系バンド・DEVIANT(読み:ディヴィエント)。
メンバーはTo-hy(Vo/読み:トーイ)、Nao(G/読み:ナオ) 、Ue(G/読み:ウエ)、Kyo(Dr/読み:キョウ) 、そしてプロジェクトメンバーとして不定期にライブに参加するReoto(B/レオト)だ。
今回はDEVIANTのメンバーに、現時点での率直な思いをインタビューでお届けする。
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──まずは、DEVIANT結成の経緯からお話を聞かせていただけますか。
To-hy:もともとギターのNaoとコピーバンドを組んでいましたが、オリジナル曲で本格的に活動していきたいという思いから、メンバーを探し始めました。
Nao:そんなとき、ギターのUeさんと出会い、一緒に頑張ろうという話になったんです。
Ue: To-hy君が、ライブ配信アプリでトップライバーとして大活躍していたことも、DEVIANT始動の大きなきっかけです。そこから、メインコンポーザーとして、ドラムのKyoちゃんが入ってくれました。
To-hy:Kyo君は、YouTubeにアップされていた演奏動画を見て、僕が一目惚れしちゃったんです。一か八か勇気を出して連絡してみたら、返事をくれて。
Ue:昨年7月頃、メンバーが集まったタイミングで今の事務所(Lush Music)に所属し、ミュージックビデオの配信やデモンストレーションライブを行ってきました。
▲To-hy(Vo)
──始動前から、映像付きの楽曲が既に3作公開されていますね。特に3作目となる「Gallows」は、5月24日に公開されたばかりとのことで、撮影についてもお話を聞かせていただこうと思います。
Ue:「Gallows」はKyoちゃん作でして。持ち曲に関しては、バンドの方向性をもっと固められるまで、Kyoちゃんの作る楽曲で統一しています。ゆくゆくは、自分も含め全メンバーの楽曲を世に出していこうと思うんですが、まずはDEVIANTとしてブレない軸を定めたいので、このようなかたちをとっています。
Kyo:最初に出した「Solitude」は、3年前ぐらいに作っていた曲です。バンドを組みたいけど、自分と合うメンバーになかなか巡り合えずにいたので、こうしてDEVIANTの楽曲として日の目を見ることができて嬉しいです。
To-hy:Kyo君の曲や歌詞はライブのステージを想像しながら作られているので、そのイメージをそのまま歌に乗せられるように練習しています。
Kyo:そのままどころか、僕のイメージを毎回超えてくるので、すごいなって思います。
To-hy:「Gallows」の撮影については、前作よりも更に良いものにしたいという思いが強かったですし、メンバーもメイクをして衣装を着ると、一気に真剣な表情に変わるんですよね。本気モードのスイッチが入る瞬間は、同じメンバーとしても見ていて格好良いなって思います。
Ue:ミュージックビデオとして出している作品の中では、今作の「Gallows」が一番ストーリー性のある楽曲かなと思います。演奏シーンだけでなく、イメージシーンにも力を入れて、曲の世界観を表現しました。映像の中に出てくる炎は、CGじゃなく実際の火を使っているので、そのシーンだけは撮り直しが利かず、緊張しましたね。
Kyo:“Gallows”は「絞首台(死刑台)」という意味なんですが、直接的に誰かを殺すという話ではなく、曲の中で負の感情を表現する方法のひとつとして「死」をテーマにしています。
To-hy:自分の悪い部分や嫌な部分を消し去りたい、嫌な自分を殺したいという感情が伝わるように表現しました。
──DEVIANTの強み、メンバーの皆さん各々の魅力はどんなところだと思いますか。
Ue:やはり、ボーカルのTo-hy君の声ですね。音域の広さに加え、To-hy君にしか表現できない歌がバンドの強みになっていると思います。
To-hy:そんな風に言ってもらえると、謙遜しちゃいますけど(笑)。ただ、音源だけでなく、やっぱりライブで生の声を聴いてもらいという思いはすごくあります。他のメンバーも一緒にステージに立っていて、曲の世界に入り込んでいる様子、熱量がすごく伝わってくるので、ぜひ一度ライブに足を運んでいただきたいなと思います。まだまだ試行錯誤の段階ではありますが、ステージの演出や曲間の雰囲気作りなどにもポリシーを持っているので、DEVIANTにしか出せない音、ライブをこの先も追求していきたいです。
Nao:自分はもともと違うジャンルの音楽をしていたので、ギターの弾き方は少し独特かもしれません。ただ、ヴィジュアル系のバンドとして活動するうえで、バンド全体のイメージに合わせて魅せ方はかなり意識しています。演奏のクオリティに関してはもっと頑張らなきゃいけないですが、ステージでの動きなど、音だけでなく目でも楽しんでもらえるように練習しているので、そういったところも見てもらいたいです。
Ue:俺自身もステージングは常に気にかけていることなので、ライブでぜひ見てもらいたいポイントです。また、DEVIANTとしては、違うジャンルからヴィジュアル系にチャレンジしたり、本格的にバンドを組んだりするのがほぼ未経験のメンバーで構成されているので、固定概念がなく、発想が豊かなことも強みの一つかなと思います。
Kyo:もちろんステージにも注目してもらいたいんですが……ちょっと変な言い方かもしれませんが、僕はフロアの床を見てほしいんですよ。皆さんヘドバンしてる時って、だいたい床見てると思うので。たくさん暴れてほしいし、一緒にライブを楽しんでもらいたいっていう意味では、「ライブ中は『床』に注目」でお願いします(笑)。
▲Nao(G)
──DEVIANTというバンドを通して、ファンの方にどんなことを伝えていきたいですか。
Nao:「DEVIANTの曲を聴いたら元気になれる」。そう思ってもらえるようなバンド、アーティストになりたいです。自分自身も落ち込んでいる時、音楽に励まされた経験がたくさんあるので、自分もそういう存在になりたいなって思います。
Ue:俺もNao君と同じ気持ちです。自分たちの曲を聴くことで、元気が出て、頑張っていることに打ち込める人がいるなら、こんなに嬉しいことはありません。辛いとき、気分が落ち込んでいるときにDEVIANTの曲を聴いて乗り越えてもらえたら良いなって思います。
Kyo:今出している作品って、どれも表面的にはあまり楽しい内容じゃないと思うんですよ。でも、あえて曲の中で負の感情を表現することで、それを乗り越えたときの明るい気持ち、人間の感情の変化を楽しみながら、想像を膨らませて聴いてもらえると嬉しいです。個人的には、ドラム以外のギターやベースといった楽器も弾けるので、そういった技術も活かしつつ、心に刺さるような曲作りをしていきたいです。
To-hy:ボイスレンジを上げるなど、個人的に挑戦していきたいこともたくさんあります。幅広く色んなことを吸収しつつ、唯一無二のボーカリストを確立していきたいです。
▲Ue(G)
──7月23日の始動ライブに向けた思いを聞かせてください。
Nao:結成当初から応援してくださっているファンの皆さん、大変お待たせしました。
Kyo:DEVIANTを知って、応援して良かったなって思ってもらえるようなライブにしたいです。
To-hy:始動日は、デモンストレーションライブではまだやったことのない曲を披露しようという話もメンバーとしているので、楽しみにしていてください。また、今日このインタビューには参加していませんが、プロジェクトメンバーとして、ベーシストもいます。ライブに出演するのは不定期ですが、4人の時と5人の時、それぞれの良さがあるので、そこも注目してもらいたいです。アグレッシブなステージングをするベーシストなので、ライブ中はたくさん煽られるかもしれません(笑)。
Ue:当日は主催イベントで、出演してくれるのは格好良いバンドばかりなので、俺たちもしっかりと気合いを入れて臨みたいと思います。
▲Kyo(Dr)
──ファンの方、そしてこれから共に高みを目指すメンバーへメッセージをお願いします。
To-hy:これまで応援してくれる方がいなかったら自分はここにいないんだなってことを改めて噛みしめています。大切な人たちへ、DEVIANTやっと始動します。待っていてくれた皆さん、新たにファンになってくれる方にも絶対に後悔はさせないので、一度ライブに来てほしいです。各々の個性が強いぶん、メンバーとは音楽のことでたまに言い合ったりもしますけど、お互いを思いやる気持ちがすごくあるので、この先もずっと一緒にやっていければなと思ってます。
Nao:本当に本当に大変お待たせしました。始動できるのは皆さんのおかげです。ありがとうざいます。そして、これからもよろしくお願いします。メンバーに対しては、これからも仲良くやっていきましょう。
Ue:この記事をたまたま見つけて、ここまで読んでくれた方は、少なからずDEVIANTに興味を持ってくれたのかなと思うので、ぜひ一度ライブに足を運んでもらいたいです。メンバーには…7月23日から走り出したらもう止まれないので、精一杯走り続けましょう。
Kyo:このバンドを好きになって良かったって言ってもらえるようなバンドでいられるように、これから頑張っていきます。メンバーには、演奏の仕方やギターの弾き方、歌のキーに関するような無茶ぶりに、いつも付き合ってくれてありがとうございますと伝えたいです(笑)。
Ue:でも、自分たちにない色を入れてくれるので、それを俺たちが吸収して、レコーディングやライブでアウトプットして、一曲事に新しいDEVIANTを提示していければ良いなって思います。これから進化していく姿をしっかりと見ていて欲しいです。音を届ける側、聴く側という関係性でファンの方に応援してもらいたいというよりは、一緒に歩んで欲しいです。
To-hy:そうだね。DEVIANTの成長の過程を共に感じてもらいたいですし、これから10年、20年後に、今と比べて本当に格好良くなったねって言ってもらえる、そんな存在でありたいよね。
▲Reoto(B)
取材・文◎藤代冬馬
ライブ情報
7月23日(土) 池袋BlackHole<DEVIANT始動主催LIVE『Frontier virse』>
◆DEVIANT オフィシャルサイト