【インタビュー】ヤユヨ、彼女たちの今と今後の活躍を予感させてくれる初フルアルバム『日日爛漫』
■自分たちの楽曲が春夏秋冬それぞれの季節に咲く花のように
■いろいろな人たちの1日1日を彩ってくれたらいいな
──では収録曲についていくつか伺っていきたいのですが、1曲目の「あばよ、」などで使われている3連のリズムが新鮮に感じました。
すーちゃん:「あばよ、」はデモの段階から3連だったし、こういうリズムは挑戦したことがなかったのでやってみました。3連の曲はこれが最初だったかな。
あリコ:いつも「日々」ということをテーマに楽曲を作っているんですが、そこは変えずに、でも今までのアルバムとは違うこともしてみたいなという気持ちがあったので、何かできることがないかなと考えた時に3拍子の感じが思い浮かんで。思っていたほどメインにはなりませんでしたが、箇所箇所のポイントとしてそういうリズムを入れられたのは、思い通りになったなという感じがしています。
──日々をテーマにという今のお話が、『日日爛漫』というこのタイトルにも繋がるのでしょうか。
ぺっぺ:そうですね。このタイトルは、ベースのはなが考えてくれました。はなの言葉も加味して話すと、「日々」ではなく「日日」にしたのは、1日1日というか、日常を一歩ずつちゃんと噛みしめて進んでいるというイメージがそこにはあったらしくて。「爛漫」については、もともと春にリリースするのが決まっていたので、そこに「春爛漫」という言葉が繋がったみたいなんですよね。「爛漫」は咲き誇るとか彩るという意味があるので、自分たちの楽曲が、春夏秋冬それぞれの季節に咲く花のように、いろんな人たちの1日1日を彩ってくれたらいいなっていう思いから、『日日爛漫』というタイトルを考えたそうです。
──今のお話を踏まえて聴くと、ヤユヨが描いている日常の色彩がより鮮やかになってくる気がします。では話を戻しますが、ヤユヨの代表曲でもある「さよなら前夜」の前に「前夜前夜」という曲がありますね。この流れについて聞かせていただけますか?
リコ:バンドを始めた時に、まず「さよなら前夜」という曲を作ったんです。これからライブをやるためにも曲を増やしていかないとなって考えていた時に、たまたまYouTubeでクリープハイプの動画を見ていたら、ある曲を演奏する前に、ちょっとその導入のような感じで短めの曲をやっていて。「さよなら前夜」は自分の中ですごく良い曲が作れたと思っていたので、私もそういう曲を作ってみようと思ったんです。ライブの演出として、エモーショナルな感じになるんじゃないかなと思って。でもそういう曲ってあまり音源化するイメージがなかったんですが、結成してからの活動の半分ぐらいがコロナ禍になってしまい、思うようにライブも出来なくなったので、この2曲をセットで入れることでライブの雰囲気も伝えられたらいいなと思って収録しました。
──すーちゃん、レコーディングが特に大変だった曲はありますか?
すーちゃん:「futtou!!!!」ですね。今まで、速い曲はライブで右手がしんどくならないような感じでリズムを叩いていたんですが、この曲だけは今回ちょっと頑張りました。テンポが180BPMなんですが、8ビートで休みなく右手を動かすんです。レコーディングって同じところを繰り返しやるので、もう腕が疲れて動かなくなったっていう思い出があります(笑)。最後まで休みなく叩き続けるしんどい曲なので、次のツアーまでに鍛えないといけないなって思っています(笑)。
リコ:この曲、最初はUAさんの「情熱」みたいな雰囲気にしたかったんです。大人っぽいムードで。でもサビのメロディーの感じが、バンドで合わせた時にちょっとノッペリしてしまってカッコよさがなく、これは正解じゃないなと思っていたら、ぺっぺが「もっとドコドコした速い感じにしたら?」って。東京事変の「群青日和」みたいな感じのテンポ感をみんなでイメージしながら作っていきました。
──そうやってイメージを共有しながらアレンジしていくんですね。では、ぺっぺさんはどうですか?
ぺっぺ:フルアルバムを作ることも、15曲入れるということも今回が初めてで。だからギターの音色も、これまでのように5曲くらいだったら自分が好きなテーマや音で貫けたんですが、15曲を同じような感じで振り幅のない音にするのは流石に違うなと思ったし、このアルバムのコンセプト的に、これまでの自分たちとこれからの自分たち、そして新しい自分たちを見せていく──大学卒業というのもあったから、ギターの音色とかもいろいろ挑戦しながらのレコーディングでした。
──そうやって作り上げたこのアルバムを、「世界のなかみ」という曲で締め括ったのはどういう意図があったのでしょうか。
ぺっぺ:自分がこのアルバムを最後に締めくくるというのは最初から決めていて、アルバムを作るとなった時点で真っ先に取り掛かった歌なんです。自分たちの歌には日常的なものや恋愛的なものなどいろいろありますが、リコが自由な発想で自由な想いで作るのに対して、それを締めるものが最後にある方が収まりも良くなるなって思っていたし、それが出来るのは自分だなと思っていたので。歌詞はもうそのままの意味で、バラードやけどロックみたいなものを目指しました。この曲もそうですが、ツアーでやるのが楽しみな曲ばかりです。
──6月からは<ヤユヨの爛漫ワンマンツアー2022>がスタート。ぜひ今回の見どころを聞かせてください。
リコ:今までのヤユヨよりも、もっとパワーアップしていたいと思っています。昨年のワンマンツアーははなちゃんがいなかったから私たち3人とサポートのベースだったんですね。だから、この4人での全国ツアーは今回が初めてなんです。「ヤユヨ、めちゃ成長してるやん!」ってところを見せたいという気持ちもありますし、このフルボリュームのアルバムを引っ提げてのツアーでもありますから、構成とかいろいろ考えながら、ひとつのショーとしてお客さんに楽しんでいただけるように頑張りたいと思っています。
──最後になりますが、今回のアルバムの中でカラオケで歌ってほしい曲はどれですか?
ぺっぺ:「ユー!」ですね。「ユー!ユー!」ってみんなでコーラスとかしながら歌ってほしい。手拍子でもいいし、手に何か楽器を持って鳴らしながらでもいいし、合唱しながらみんなで楽しんでほしいなって思います。そういう動画とか回って来たら嬉しい(笑)。
リコ:嬉しい、嬉しい。歌ってもらいたい!
取材・文:山田邦子
リリース情報
2022.03.09( 水) Release
1. あばよ、
2. futtou!!!!
3. おとぎばなし
4. ユー!
5. 雨
6. キャンディ(飴ちゃんver.)
7. 七月
8. ピンク
9. テイク・イット・イージー
10. うるさい!
11. 一度きりの夢
12. 君の隣
13. 前夜前夜
14. さよなら前夜
15. 世界のなかみ
ライブ・イベント情報
6月4日(土) 高松:TOONICE
6月11日(土) 金沢:VanVan V4
6月12日(日) 名古屋:UPSET
6月18日(土) 札幌 :BESSIE HALL
7月2日(土) 広島 : Live STAR
7月3日(日) 福岡 :Queblick
7月8日(金) 大阪 :梅田CLUB QUATTRO
7月16日(土) 仙台 :enn2nd
7月17日(日) 東京 :渋谷CLUB QUATTRO
<SANUKI ROCK COLOSSEUM 2022>3月19日(土)、20日(日)
場所:fest halle、オリーブホール、DIME、MONSTER、SUMUS cafe
ヤユヨは3/19(土)出演
オフィシャルHP:https://www.duke.co.jp/src
<ニューロック計画!2022>
3月19日(土)20日(日) umeda TRAD
ヤユヨは3/20(日)の出演
出演: Cody・Lee(李)/ kobore / Kroi / w.o.d. / マルシィ / ヤユヨ / ヤングスキニー / 時速36km
<FM NORTH WAVE & WESS presents “IMPACT ! XVIII” supported by アルキタ>
4月10日(日) Zepp Sapporo / SPiCE / SUSUKINO810 (※3会場サーキット形式)
出演:アイビカラー / アメノイロ。 / Chevon / This is LAST / ねぐせ。 / バックドロップシンデレラ / Mr.ふぉるて / ヤユヨ 他
<VIVA LA LOCK2022>
4/30(土)~5/4(水・祝) さいたまスーパーアリーナ
ヤユヨは5/1(日)の出演
<hoshioto'22>5月28日(土)葡萄浪漫館特設ステージ
岡山県井原市青野町葡萄浪漫館特設ステージ(岡山県井原市青野町3535-3)
公式サイト:http://hoshioto.net
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