【ライブレポート】7ORDER、代々木第一体育館から届けた熱いエール「すべての人に感謝です」
7ORDERが全国ツアー<7ORDER LIVE TOUR 2021-2022「Date with.......」>を完遂。2021年11月27日、TACHIKAWA STAGE GARDENを皮切りに、3ヵ月に渡って全13会場33公演を行なった本ツアーはもちろんキャリア史上最大規模で、トータル8万5000人を動員。BARKSでは、そのなかからツアーファイナル公演となった2022年2月27日の国立代々木競技場・第一体育館で行われた最終公演の模様をレポートする。
◆ライブ写真
ボーイズグループのなかでも、この7ORDERは安井謙太郎(Vo)、真田佑馬(Gt)、諸星翔希(Vo 、Sax)、森田美勇人(Ba)、萩谷慧悟(Dr)、阿部顕嵐(Vo,Gt)、長妻怜央(Key)という7人が自作曲にこだわらず、様々なタイプの楽曲をレベルの高い歌やラップ、ダンス、バンド形態を変幻自在に組み合わせたアクトで、独自のエンタテインメントショーを構成、提供するハイブリッドなグループとして注目を集めている。
今回のツアーは“7ORDERとデート”というテーマのもと、朝、目が覚めたところから夜になるまで、1日を彼らと過ごすセットリストと演出がライブの肝となっている。一見ラブリーで、ファンタジックに思えるこのコンセプト。だが、始まってみると、オーディエンスが7ORDERを必要としてくれているのと同じように、僕らは“あなた”を必要としていて、あなたがいるから僕らはステージに立つんだという彼らの熱い想いが、アクトのあちこちに凝縮された120分だった。ソーシャルディスタンス、人数制限…いろんなことがまだまだ難しい世の中だけれども、それでも僕ら、あなたは1人じゃない──。ライブというデートを通して、いまこの状況下で、彼らが届けたいメッセージが希望、エールとなって伝わってくる、そんな公演だった。
目覚まし時計が鳴ると、各々のメンバーの朝のルーティーンを映し出していくオープニング映像が始まる。出かける用意を整え、デートに向けて花束を持ったメンバーがこちらに近づいてくると雨が降り出し、ライブはバンドセットによる「雨が始まりの合図」でパワフルに幕開け。メンバー全員キラキラの笑顔、だが歌と演奏からはツアー最終公演らしく、気合がみなぎっているのが伝わってくる。雨男の安井がまずは「代々木、今日は晴れたぞー!」と叫ぶと、そのまま間髪入れずに萩谷がドラムを叩きながら「BOW!!」を歌いだす。
ORANGE RANGE楽曲提供による遊び心満載の「SUMMER様様」は萩谷と長妻以外のメンバーが連なってフロントに出てきて、初見の人も楽しめるようにと楽しく踊りのレクチャーをしてから本番へ。練習のお陰で、観客たちが客席一丸となった踊りで場内を盛り上げると、諸星と阿部は曲中、颯爽とステージから伸びた花道に出てきてスリリングなラップバトルを展開して、見せ場を作ってみせる。歌が終わったと思ったら安井の「もう1回!」のコールで、また曲が始まり、楽器隊がアイコンタクトで互いの様子をみながらじょじょにテンポを上げていくところは、見ていてたまらなくスリリングでめちゃくちゃドキドキが味わえた。こんなことが自由にできるのもバンドならではだ。続けて、安井がアコギを弾き、諸星と阿部がステージ左右に分かれて広がり、タオルをブンブン回しながら空の映像をバックに「青空と爆弾」を熱唱すると、楽しさは倍増。ここではキーボードの長妻もたまらず定位置を離れ、タンバリンを激しく叩きながら前方にやって来て観客を煽り、場内のテンションを大爆発させていった。
このあと始まった中盤戦では、メンバーのユニット曲を交えながら、7ORDERならではのショーアップされたアクトが次々と見られた。暗転した場内、萩谷がマスターをつとめる「Cafe7」の映像が映し出されたあと、ステージにはリアル「Cafe7」のセットが登場。メンバーが演じる海外の通販番組を使い、ちょっとした小芝居をコミカルに演じたあと、真田、森田、諸星がリズムに合わせて言葉をかけあうようにユニット曲「Cafe latte」を歌いだす。諸星がデイタイムが終わりに近づいたことを知らせるようにメランコリックなフレーズをサックスで奏でると、3人以外のメンバーも静かに舞台に姿を現す。真田のラップ終わりで曲調が一変すると、それに合わせて全員が一斉に身体をルーズに揺らして踊り出す。続いてそこに萩谷がドラムでビートを加えると、他のメンバーはクラップでリズムをとりながら、そのビートをスマートに乗りこなしていく。この一連のアクトの流れがめちゃくちゃオシャレな見せ方で、思わずため息が出た。
萩谷がキーボードに移動して「蛍の光」を弾いて、「Cafe7」の営業が終了したあとは安井が「ペンライトを消して僕らの歌を聴いてもらえますか」と客席に語りかけ「Rest of my life」へ。メインステージではメンバーが1人、また1人と加わり、声を重ねながら美しいハーモニーを構成。歌で観客を魅了していく。花道の先端にあるセンターステージに真っ白いシャツに着替え、裸足で現れた森田は、ダイナミックに身体全体を使いながらも、指先まで神経を研ぎ澄ました繊細な動き、表情の変化で歌詞を細やかに表現する渾身のソロダンスで観客を圧倒。そうして、最後にメインステージで6人が1列に並んで“また歩き出せばいい”と歌うところで、森田が客席に背中を向け、花道を踊りながら6人がいるステージに近づいていくエンディングはあまりにもドラマチックで、心が震えた。そうして、この雰囲気のままバラード「もしも」をゆっくりと回転しながらリフトアップしていくセンターステージで、しっとりと歌い上げた7人。そのあと「Feel So Good」が始まると、思いっきり自由に弾けだすメンバーたち。ここではそんなメンバーたちを、ステージに上がった映像チームのカメラマンが必死で追いかけまくり、彼らのわちゃわちゃシーンをとらえてビジョンに映し出して観客を笑顔にしていった。
そうこうしているうちにだんだんと日も暮れ、ステージ上には「Bar7」がオープン。スーツに着替えたメンバーが出てきて、ソウルミュージックに合わせてグルーヴィーに身体をくねらすと、場内はたちまち夜の大人のムードに包まれる。そうして、始まったのは阿部と長妻のユニット曲「カシス」。ここでは最初に安井、諸星、森田が、後半は真田、萩谷も加わり、5人が立ち位置を変えながら2人のバックダンサーに徹するというアクティングで、客席を沸かせていった。そのあとは「Make it true」〜「What you got」〜「&Y」といった楽曲群をシームレスにつないだDJ MIXに合わせて、メンバーたちが順番にソロダンス、ラップを披露。
そうして場内が暗転すると、ビジョンにはハリウッド映画を思わせるようなCGを使った映像が映し出され、そのなかにいるモンスターが代々木の屋根を覗き込むと、ステージでは炎や白煙が天井めがけて勢いよく吹き上がる。そのあと、センターステージに集結したメンバーが歌い出したのは「MONSTER」だった。赤いライテンィング、火柱がたち登る上がるなか、挑発的な表情を浮かべて難易度の高いダンスをガシガシ激しく踊りまくるメンバーたちは、めちゃくちゃカッコいい。最後、爆発音が場内に響き、MONSTERが消え去ったあとは、安井がここまで33公演を走りきれたのは「あなた」のお陰だとファンに感謝の気持ちを届け「僕たち7人が突き進むことが誰かの背中をちょっぴり押せたり、誰かの勇気になることを信じて、今後も突っ走っていくので応援よろしくお願いします」といって頭を下げた。
そうして「そんな話をしていたら星空がみえる時間になってきましたね」というと、その言葉を合図に、観客はペンライトの色を一斉に白にして、場内に美しい星空を作って見せた。その星空を見ながら、森田がエモーショナルな歌声で“ぼんやりと長い夢を見ていたような気がしていた”と「夢想人」を歌い出す。2番からバンドが加わり、終盤に向けてサウンドとともにどんどん力強い意思をのせて“嘲笑えよ 無謀な冒険さ 諦めない 心は持ったから 行けよ 夢見るdreamerよ”と歌い放ったところから “未完成の理想 掲げる「僕ら 独りじゃない」”と投げかける「agitate」へつなぐ。溢れ出す強烈な言霊の数々。彼らだからこそ説得力を持って届く体当りのメッセージに、胸の奥から熱いものがこみ上げてくる。観客はそれを余さずキャッチするように、ペンライトをかざす。
そうして、本編ラストの「LIFE」へ。“誰の為のLIFE?”、“踏み出せ 前へ前へ”という歌詞を体現するように、長妻はショルキーを持ってフロントへと移動。最後はメンバー全員が1人じゃないことを確認し合うように萩谷のドラム台の周りに自然と集まり、視線を合わせて曲を締めくくっていったところは見ているこっちまで幸せな気持ちになる素敵なシーンだった。
観客の情熱たっぷりの手拍子に呼ばれ、アンコールは3月30日に彼らが2ndシングルとして発売する新曲「レスポール」(メンバーの阿部顕嵐が主演をつとめる映画『ツーアウトフルベース』の主題歌)を、阿部がレスポールをかき鳴らしながら熱唱。そして、次は「BOW!!」と「What you got」、どちらの曲がいいかをペンライトの色を使ってその場で直接アンケートをとり、この日は圧倒的多数の支持を集めた「What you got」をプレイした。
今回のツアーを振り返って、森田は「ダメなんじゃないかと思う瞬間もあった」と本音をぶちまけながらここまで来られたことを喜び、萩谷は「その間にたくさんの思い出も作れた」と続け、諸星は「ツアー終わって寂しい。もっとやらせてください」とアピールした。阿部は「ステージに立ってみんなが必要としてくれてると感じると“生きてるな”と心の底から感じます」といったあと「俺らもあなたを必要としてるから」と場内に語りかけた。長妻は「みなさんの笑顔のおかげでスタッフさんも笑顔で挨拶してくれて」と話したところで涙をぐっとこらえ「これからも笑顔を大切にやっていきます」と宣言。真田は「みんな、スタッフ、メンバー、こんなにみんなのことが大好きってことがあるのかっていうぐらいみんなのことが大好きです」と想いを伝えた。最後に安井がツアーを完走できたことについて「すべての人に感謝です」と話したあと「次、また会いましょう。いろんなことあると思うけど、心も体も健康で笑顔でいて下さい」と挨拶をしてアンコールは終了した。
その後も、鳴り止まない拍手に呼ばれ、ステージに戻ってきた彼らは「Lonely night」をサプライズでファンにプレゼント。パフォーマンスが終わると、今度は7ORDERに向けて、スタッフからビジョンを通して「全33公演、完走おめでとう!」というメッセージに続いて、メンバーの秘蔵写真と映像をつないだサプライズムービーがプレゼントされ、7人はびっくりしながらも大喜び。「こういうのを作ってくれる人たちに僕らは囲まれてます。ハッピーっ!!!!!!!」と安井がいい、最後は7人がステージ上で手をつなぎ、安井の掛け声で「俺たちと、みんなで、せ〜の」「7ORDER」と叫んで、ツアーのラストを締めくくった。
終演後はスクリーンを通して「レスポール」発売後の予定として5月21日、22日に<7ORDER 3rd Anniversary(仮)>を開催することを伝えた彼ら。次はどんなアクトで楽しませてくれるのか。いまからドキドキが止まらない。
取材・文◎東條祥恵
PHOTO◎Yoshika Horita
セットリスト<7ORDER LIVE TOUR 2021-2022「Date with.......」>
東京・国立代々木競技場 第一体育館
[セットリスト]
M1. 雨が始まりの合図
M2. BOW!!
M3. SUMMER様様
M4. 青空と爆弾
M5. Cafe latte
M6. Rest of my life
M7. もしも
M8. Feel So Good
M9. カシス
M10. Make it true 〜 What you got ? 〜 &Y
M11. MONSTER
M12. 夢想人
M13. agitate
M14. LIFE
EN1. レスポール
EN2. What you got
EN3. Lonely night
リリース情報
2022年3月30日(水)発売
阿部顕嵐 初主演映画『 ツーアウトフルベース 』主題歌
[CD収録内容共通]
M1.レスポール
M2. Ups & Downs
M3.レスポール -Gakuya-
【セブン盤】CD+DVD
COZA-1883/4 ¥2,530(Tax in)
[DVD収録内容]
レスポール MUSIC VIDEO SPECIAL EDITION
Ups & Downs -ONE CUT VIDEO-
MUSIC VIDEO メイキング
【イチ盤】CD+GOODS
COCA-17991 ¥3,300(Tax in)
[GOODS]
ギターピックキーホルダー、フォトフィルムカード
【通常盤】CD ONLY
COCA-17992 ¥1,430(Tax in)
▲セブン盤
▲イチ盤
▲通常盤
Huluストア 配信情報
【国立代々木競技場 第一体育館公演】
2022年4月2日(土) 21:00開演
※ライブ配信時間は予告なく変更になる場合がございます。
【7ORDERと一緒に見るライブTVチャット】
2022年4月3日(日)19:00配信開始
※ライブ配信の場合は、上記時間のみ視聴が可能です。
※ライブ配信ご視聴の際は、巻き戻しや一時停止はできません。
・見逃し配信
ライブ配信終了後、準備が整い次第~4月10日(日)23:59(※2コンテンツ共通)
・出演者
7ORDER(安井謙太郎、真田佑馬、諸星翔希、森田美勇人、萩谷慧悟、阿部顕嵐、長妻怜央)
【ライブ配信、見逃し配信視聴料】
ファンクラブ会員価格
・1日視聴チケット 各日3,850円(税込)
・2日通し視聴チケット 6,600円(税込)
一般会員価格
・1日視聴チケット 各日4,400円(税込)
・2日通し視聴チケット 7,700円(税込)
※7ORDER公式ファンクラブに加入されている方は、ファンクラブ会員価格で購入いただけます。
※見逃し配信の視聴可能期間は限られておりますので、ご注意ください。
【販売期間】
2022年3月25日(金)13:00~4月10日(日)21:00(※2コンテンツ共通)
※販売期間は予告なく変更になる場合がございます。
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