【インタビュー】SARD UNDERGROUND、ZARDトリビュートアルバム第三弾完成「大事な宝物がまたひとつ増えた」

■ここが私たちの原点
■オリジナルもカバーもやりたい

──アルバムの中で、神野さんの歌で特にすごいなと思ったのは、「愛が見えない」。途中、すごい早口になるところ。

神野：一番難しかったです（笑）。

杉岡：でも、あの発音、めっちゃ聴き取りやすい。こんなに速いのにちゃんと聴こえるから、すごいと思った。

神野：でも、坂井さんのを聴いたら、もっとすごい！ってなりますよ。

杉岡：あと、アクセントの付け方がめっちゃ似てる。「Today is another day」の、“他人に期待しない あてにしない”という部分とかも。アクセントの付け方がめっちゃ似てる！と思った。

神野：アクセントの位置は、めっちゃこだわりましたね、今回。全部、印をつけて歌いました。

杉岡：すごーい。

神野：「愛が見えない」は、本当にアクセントの位置が独特すぎて。もう、難しかった！ 速いし、どこにアクセント入れてるん？みたいになりました。


──あと、「素直に言えなくて」の歌も、大人っぽくて力強くて、すごくいい。

神野：うれしいです。この曲も、溜めの位置とか、しゃくりのタイミングとか、めっちゃ独特なので。歌い甲斐がありました。

──神野さん、歌詞で一番好きな曲は？ 今の自分に合ってるとか、共感できるとか。

神野：えー、なんだろう。でも、普段支えてもらってるフレーズは、「夏を待つセイル(帆)のように」の二番の、“わかりあえてた君とも いつか温度差があったね それでも苦しいのは 一瞬(いっとき)だけだもんね”というのが、すごく心に寄り添ってくれる言葉です。支えられます。

──ああー。それは深い。

神野：「夏を待つセイル(帆)のように」は、常に寄り添ってくれてるんです。歌詞が。


──坂井さんの歌詞って、たとえば“好き”という表現のバリエーションだけで、何十個もあるでしょう。「世界はきっと未来の中」の、“胃が痛くなるほど こんなにはまるなんて”とか。そんな恋愛ソングの歌詞、ほかに聴いたことない。

神野：でも、ほんとにはまったら、そうですもんね。表現、めっちゃうまくないですか？ 相手への思いがこんな伝わる言葉ある？って。“好きになれば 欠点も見えなくなる”とか、確かに！って。

杉岡：この曲のコーラス、楽しかったです。

神野：めっちゃ杉岡さんですもんね。

坂本：高いところ、難しかったけど。

杉岡：コーラス録る時は、その場で音のラインを教えてもらってすぐ、「では、録っていきましょう」っていう感じなんですよ。

神野：それ、得意ですか？ 主旋律じゃないラインを一発で歌うのは。

杉岡：それよりも英語だったので、発音が不安で（笑）。でも完成を聴いたら、めっちゃいい！ってなりました。ライブで楽しそう。


──坂本さん。ほかに推しポイントがあれば、なんでもどうぞ。

坂本：そうですね、「この愛に泳ぎ疲れても」の最後の、サックスのソロがすごくカッコいいです。

杉岡：ああー。いいですね。

坂本：このアルバムの中で、「この愛に泳ぎ疲れても」の友亜ちゃんの歌声が、すごく好きで。ちょっと低い声で、太い声で。

神野：この曲、表現も素敵ですもんね。“すれ違う恋人達 バスケット一杯の夢を 抱えながら歩く”とか。主人公の孤独感がすごく伝わってきて、“表現、すごいなあ”と思います。

──3枚目になっても、まだまだいろんな発見がある。先のことはわからないけど、このトリビュートシリーズ、まだまだ行けるんじゃないですか。

神野：まだやりたい曲、いっぱいあります。それこそ、「これはまだだね」というも曲もあるので。それができるまで、技術も磨いて、いつかできたらいいなと思ってるんですけど。

──もちろん、またオリジナルも聴きたいし。どっちも絡み合って、成長していくのかなって思います。

杉岡：私たちは、ZARDさんのトリビュートから始まってるので、ここが原点というか。オリジナルをやるけど、カバーもやりたいなって、私は思います。

神野：うん、ずっとやっていきたいなと思いますね。

──まだまだ、大変な日々が続きそうだけど。今年も元気よく、活動してくれますか。

神野：はい。やっぱり、コロナで制限される中でも、忙しくありたいです。やれることは全部やりたいです。

取材・文◎宮本英夫




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