【インタビュー】Nothing's Carved In Stone、村松と生形が語る11thアルバム「バンドとして出せる最善の答え」

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■新しいものができたと思っているし
■成長できたかなと思います

──日本語詞にするか英語詞にするかはどう決めていくんですか?

村松:みんなで話すよね。どっちがいいか。

生形:うん。最近はなんか、日本語詞が増えてるよね?

村松:増えたね。

──明確に今作でも増えてるんですけど(笑)。作ってる側としては、結果的に増えたねって感じですか?

生形:うーん……日本語のほうが聴き手に伝わりやすいと思っている、というのはあるかもしれないですけど。

──意図的に増やそうというわけでもなく?

生形:そういうのもあるのかな。どうなんだろうね?

村松:ひなっちから、「この曲は日本語詞にしてほしい」と言われることはあったよね。原曲を作った人にイメージがあれば、それを受けて、さらにいいものにしたいと思って考えていきますね。ぶっちゃけて言うと、うちのバンドは本当に幅広いんで、どっちでもいけるんですよ。英語を乗せるほうが意外と簡単だったりもするんです。だから、刺さりやすくするために日本語をあえて乗せたいとか、そういう気持ちがメンバーにあるんだったらそれがいいっていうことです。でも、今回特に日本語詞は悩んで、結構時間がかかりました。歌詞は俺と真一のふたりが書いてるんですけどね。


▲村松拓(Vo)

──歌詞の内容についてはおふたりで相談したり?

生形:曲を作る前に、大前提の方向性をみんなでちょっと話したぐらいですね。俺が書いたのは「Recall」と「Beautiful Life」と「Walk」で、割合というか量はいつもと同じくらいですけど、今回は全部日本語になりました。

──『By Your Side』からの流れもあってか、言葉の使い方がさらに素直になっている印象でした。

生形:まあ、アルバムの中にすごい卑屈なのが1曲くらいあってもいいけど、全部卑屈だとね(笑)。

村松:聴けないよね(笑)。

生形:若ければそれもいいと思うけど、歳を重ねてだんだん気持ちも変わっていくじゃないですか。なんでもかんでも頭にきててもなと思うし、やっぱり聴いてて気持ちいいほうがいいだろうなって。自分も若い頃はそういう曲をすごく聴いてたし……まあ、今もそうですけどね。ただ、どんな人もそうだと思うけど、元気が出るとか勇気づけられる歌詞っていいじゃないですか。たとえば、その歌を聴いて大事ななにかに立ち向かうとか、試験を受けるとか大会に出場するとか、そういう時の支えになれるような曲が俺は好きだったから。

──「Walk」の“今を生きる 前を向いて”というポジティヴな言葉も印象的で、すごく背中を押してくれる歌詞だなと。

生形:「Walk」は、幼い頃に気づかなかったことに10代になって気づくことができたり、いろんなことに悩んで立ち止まったりとか、自分はこうだったっていう心境を客観的に考えて書いたかな。


──村松さんの歌詞には優しいところも内省的なところもあって。強くなりたいっていう意志が伝わる感じがしました。先ほどおっしゃってた「特に日本語詞は悩んだ」というポイントはどこだったんですか?

村松:ストレートに伝えるっていうところですね。人と普通に会話しても、無駄を削ぎ落としたほうが面白いし、より人に伝わるじゃないですか。シンプルな言葉で真意を伝えられるほうがいい。そう思いつつも、音楽はあくまでも人の感性を映し出すものなので、どこかにエゴがないと面白くないから。そのバランスを取るのが難しくて悩みましたね。でも、基本的にはストレートにっていう方向性を決めていたので、迷ったらメンバーに歌詞を見せたり相談しながら書いていきました。

──おふたりが互いに言葉をかけたりすることもあったんですか?

生形:拓ちゃんから相談されたら何か言ったり、全員でやりとりもしたりしましたね。だけど、ストレートとか、ポジティヴとかっていう方向性は決まってたので。ナッシングスっていうバンドの持つメッセージは、俺はやっぱりすごくポジティヴなものだと思っているんですよ。それが自分の中に刷り込まれているし、たぶん大前提だったと思います。

──音も歌詞もシンプルになって、そういう力強さが一層増していますよね。“ナッシングスはこういうバンドだ”っていうイメージも徐々にメンバーの中で変わってきましたか?

生形:やっぱりライブをやって、ファンの子達から直接声を聞いたりすると、自然と変わっていくのかなと思います。そういうことを経て、この13年間で出来上がったイメージもたぶんあるんじゃないかな。

──はい。イメージが変わってきた印象があるんですよ。ある種、親しみやすくなったというか。

生形:ははは。最初はトゲがありましたからね。

──バンドとリスナーの距離感が近づいている感じはライブのムードからも伝わってきます。

村松:やってるほうはめっちゃ集中してるので、最近の自分はピリピリしてたりしますけどね。でも、お客さんの顔を見るとやっぱりほっこりしますよ。喜んでくれてるのも伝わるし、ありがとうって思う。


▲生形真一(G)

──シンプルという意味で象徴的なのが『ANSWER』というタイトルですよね。ジャケットには“答え”という単語が太字でドーンとデザインされていて。

生形:ははは。

──“ここに答えがある”っていう自信みたいなものを感じるんですけど、タイトルに込めたものはどういう思いですか?

村松:このコロナ禍で思い通りに活動できていたわけじゃないんですよ。でも、自分らはマイペースにやってきたつもりだし、その中でも一皮剥けられないかなということをみんなで考えていたんです。それが、個々でデモを作ったり、曲作りのためにスタジオに入ったり、配信ライブをしてみたりということで。自分たちなりに少しずつ脱皮しながら作ってきたのが、今回のアルバムなので。今、自分たちのバンドとして出せる最善の答えみたいなものが1個出せたんじゃないかなって。そういうところで『ANSWER』というタイトルにしました。

生形:タイトルはいつも拓ちゃんが何パターンか考えてくるんだけど。今回はもう、「『ANSWER』がいい」って全員が即答したよね。

村松:うん。

生形:言葉の強さもあるし、わかりやすさもある。すごくいいと思いました。

──インパクトがあって、ナッシングスだからこその説得力があるタイトルです。悩んで考えて辿り着いたものという意味合いも含んでいるですね。

生形:そうですね。自分たちでも新しいものができたと思っているし、成長できたかなと思います。

村松:うん。まだ挑戦できるんだなって思えました。自分自身、今回のアルバムはすごく長い時間考えて、答えが出るまで悩んで、何回も自分の中で書き直したから、きつかったというのはあるんです。でも、この歳になっても悩むことができるっていうのは、まだ先があるってことだから。このアルバムができたことで、もっと先が見えたというか、今後も挑戦していけるんだろうなって喜びがあります。


──常に進んでいくという意志が改めて伝わってくるアルバムだと思います。さらに、年末から来年にかけて、アルバムツアーが実施されますね。

生形:全力でやるだけですね。年内に2本、メインは来年1月からのツアーなんですけど、その時までにコロナの状況がもっとよくなってればいいなと。せめて、会場に入れる人数がもうちょっと増えればいいんですけどね。

──今回のアルバムの楽曲でライブの雰囲気も変わりそうですね。

生形:うん、新しい感じになりそうです。曲数はいつも通り、10曲を収録したアルバムなんですけど、トータルで40分ないんですよ(笑)。

村松:それもすごいよね。

──聴感上もあっという間ですが、中身が濃いという印象でした。

生形:そのままアルバム全曲をやってもわりとコンパクトなライブになるから、代表曲もセットリストに入れつつ、この『ANSWER』の世界観を出せたら一番いいかなと思ってます。

村松:とにかく、いい歌が歌えるように準備していけたらいいかな。個人的には、今までのライブでは音源通りに歌うことってあまり意識してこなかったんですよ。だけど今回は、音源に近いかたちで歌が歌えたらいいなと思ってるんです。そっちのほうが、お客さんももしかしたら楽しいかもなって思うし、本当にいい音源ができたと思ってるんで、それがちゃんと伝わるようなかたちでライブができたらいいですね。

取材・文◎後藤寛子
撮影◎TOYO


■11thアルバム『ANSWER』

2021年12月1日(水)リリース
【初回限定盤(CD+DVD)】
DDCZ-9071(SSRA-2007) 3,500円(税別)
【通常盤(CD)】
DDCZ-9072(SSRA-2008) 2,800円(税別)


▼CD
01. Deeper,Deeper
02. Recall
03. Flame
04. No Turning Back
05. Beautiful Life
06. Walk
07. Impermanence
08. Wonderer
09. We’re Still Dreaming
10. Bloom in the Rain
▼DVD ※初回盤のみ
<Studio Live "Futures">
01. November 15th
02. Isolation
03. 白昼
04. NEW HORIZON
05. Honor is Gone
06. Words That Bind Us
07. Rendaman
08. 青の雫
09. Shimmer Song
10. Pride
11. In Future
12. Spirit Inspiration
13. Out of Control
14. Like a Shooting Star
15. きらめきの花
16. Dream in the Dark
17. BLUE SHADOW

[購入者特典]
・TOWER RECORDSオリジナル特典:ポストカード3種セット ※タワーオンライン含む
・HMVオリジナル特典:クリアファイル
・楽天ブックスオリジナル特典:クリアファイル
・TSUTAYAオリジナル特典:ポスター
・サポートショップ:ポスター ※店名は後日発表

■「Deeper,Deeper」「Walk」配信リリース

▼Digital Single「Deeper,Deeper」
2021年11月16日(火)より先行配信
https://ssm.lnk.to/DD_NCIS


▼Digital Single「Walk」
2021年12月01日(水)午前0時より配信
https://ssm.lnk.to/Walk


■<Nothing’s Carved In Stone ANSWER TOUR 2021-22>

▼2021年
12月06日(月) 大阪 なんばHatch
12月27日(月) 東京 渋谷WWW X
▼2022年
01月08日(土) 宮城 仙台Rensa
01月10日(月) 北海道 札幌PENNY LANE 24
01月15日(土) 広島 広島CLUB QUATTRO
01月16日(日) 福岡 福岡DRUM LOGOS
01月21日(金) 石川 金沢EIGHT HALL
01月28日(金) 愛知 名古屋DIAMOND HALL
01月30日(日) 香川 高松festhalle
02月25日(金) 東京 豊洲PIT
▼チケット
5,500円(税込)
※ドリンク代別途必要
※指定席公演以外は整理番号あり
●学割●
・学生の方は会場にて学生証提示で1,500円キャッシュバック
・高校生以下の方は2,000円キャッシュバック




■Nothing’s Carved In Stone 直筆サイン入りチェキ プレゼントキャンペーン概要

【応募資格】
・日本国内にお住まいの方
・Twitterアカウントをお持ちの方
・BARKS編集部 Twitterアカウントから投稿される応募用のツイートをキャンペーン期間内にリツイートした方
※必ずご自身のアカウントを“公開”にした状態でご参加ください。アカウントが非公開の場合は参加とみなされません。
※ダイレクトメッセージを受信拒否設定している場合、参加とみなされません。

【賞品名・当選人数】
・Nothing’s Carved In Stone 村松+生形 直筆サイン入りチェキ
・1名様

【応募方法】
1.BARKS編集部 Twitterアカウント「@barks_news 」をフォローしてください。
2.BARKS編集部 Twitterアカウントから下記キャンペーン期間中に投稿されるキャンペーン応募用の投稿をリツイートしてください。
3.上記で応募は完了となります。
※フォローを外すと応募権利がなくなりますのでご注意下さい。

【応募期間】
2021年12月1日(水)~2021年12月31日(金)23:59まで
上記期間内にされたリツイートが応募対象です。

【当選発表】
Twitter DMにて当選のご連絡と専用フォームのURLをお送り致します。
専用フォームで必要事項を入力ください。

【賞品発送】
配送は国内のみ、賞品は2022年1月中旬に発送予定です。
※やむを得ない事情により賞品の発送が若干遅れる場合がありますので予めご了承ください。
※ 以下のような場合には、ご当選の権利を無効とさせていただきます。
1.ご住所入力の不備により、賞品がお届けできない場合。
2.ご不在などにより、運送会社での保有期間を超えて賞品をお届けできなかった場合。

【ご注意事項】
転売 (不特定多数への転売、オークションなどを含む)目的でのご応募はご遠慮願います。

【個人情報取扱い】
お客様からいただいた個人情報は、賞品の発送及び、サービスの開発や、個人を特定しない統計資料、当該プレゼント/モニタにおける商品の発送、及びそれにまつわるサポートのために利用いたします。上記以外の目的で個人情報を利用する場合は、予めその目的を明示し、お客様の同意を頂いた場合のみ、個人情報を利用いたします。
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