【速レポ】<京都大作戦2021>10-FEET「悔いのない、名残惜しい、そんなライブにしたい」
<京都大作戦 2021〜中止はもう勘弁してくだ祭(マジで)〜>1週目の初日もいよいよラスト、10-FEETの登場だ。グラウンド一面に真っ赤な万能傘(この傘は雨もしのげるし、ソーシャルディスタンスもとれる)が咲いていた会場が、おなじみのSEとともにタオルの波に変わる。この地で、2年ぶりに見るこの光景とワクワク感は、コロナ禍のライブでも変わらない。
◆10-FEET 画像
大きな拍手のなか、KOUICHI(Dr,Cho)、NAOKI(B,Vo)、TAKUMA(Vo,G)が登場し、TAKUMAは「よろしく。ありがとう、最後まで。みんなのおかげや」と叫ぶ。そして「いこうぜ、京都大作戦!」というNAOKIの絶叫に、「モタモタしてるとおいてくぜ」とTAKUMAの声が重なって、にぎやかに「VIBES BY VIBES」でライブはスタートした。
KOUICHIのスピーディで的確なドラムに合わせ、NAOKIが跳ねまわって、さらにビートを躍動させる。元気に飛び跳ねている観客は、まったく疲れ知らずだ。このアッパーな「VIBES BY VIBES」から「ハローフィクサー」へという流れなのだが、KOUICHIがこの「ハローフィクサー」の同期のタイミングを痛恨のミス。
「今のバイブスからのハローフィクサーの入り、俺たちは1ヶ月前からずっと練習してきた。何度も何度もやった練習で、一回もまちがえたことはなかった。なんでや? なんでなんや!?」とTAKUMAがツッコミを入れ、NAOKIも「あやまって!」と追撃。
3人でやんや、やんやとやりあって、「似合ってるんか似合ってないのかわからないその、バンダナとパーマのせいやと思う」とTAKUMAが言えば、KOUICHIは「それも含めてごめんなさい」と返すという、本当にアクシデントだったのだろうが、もしやスラップスティックなネタなのかと、観客を困惑させつつ引きつけていくステージ上の3人の佇まいが楽しい。しかし一度曲がはじまれば激情を迸らせて、たしかなアンサンブルで観客を捕らえていく。のっけから1ミリも見逃せないステージだ。
続く「super stomper」では、MAN WITH A MISSIONからオオカミ2匹、トーキョー・タナカとジャン・ケン・ジョニーが登場して、ステージを彩っていく。今日のMAN WITH A MISSIONのライブでこの曲をカバーしたこともあり、そのお礼とばかりにアグレッシヴなTAKUMAやNAOKIのヴォーカルと掛け合って、曲の強靭さを増していく。こうしてバンドマン同士の、息の合った本気の遊びがいろんなステージで見られるのが<京都大作戦>の楽しさだ。
中盤では、3月にリリースした「アオ」から「シエラのように」へと、まっすぐに心を届けるように歌う。ギターを奏でながらTAKUMAは「なんとかやってるか、俺はなんとかやってるぞ。今日、みんなが協力してくれている姿を見て、今までずっとライブをやって歌詞を書いて歌を歌って、MCで叫んで、何を発信するか何を伝えるか、そればかり考えていたけど。伝える、発信するだけじゃなくて、受け止め方でも人は感動するんやなと思いました」と語る。
コロナ禍で感染防止対策をとった上での、初めての<京都大作戦>。制約も多いが、観客は心意気で応えてくれたとTAKUMAは改めて感謝を述べた。そして、「恥ずかしくないようなライブにしたいと思います。悔いのない、名残惜しい、そんなライブにしたいです」と宣言した。
10-FEETが長い時間をかけて、一筋縄でいかない手間暇をかけ作り上げてきたこの場所は、観客にとってもまた大事な場所だ。初日、手探りながらも幸せな光景が見られたのは、両者の思いがきちんとより合わさったからだろう。
後半は、京都大作戦の幸せな記憶に新たなシーンが加わることとなった。メモリアルな演出を先導したのは、「RIVER」でゲストに登場した盟友Kj(Dragon Ash)。メンバーに「初めてきた人に大作戦の景色を憶えて帰ってもらいたいからってリクエストされた」ということで、「RIVER」でのおなじみのシンガロングに代わって、スマホのライトを皆でかざし、ひとつになるというものだ。
「みんな、これ写真撮っていいよ。友だちに教えてあげて。今もロックフェスはこんなに輝いてるんだよって。この一個の一個の光がみんな、音楽が好きなんだよって。だから、誰かにとって必要じゃないものでも、俺たちにとっては必要なんだよって教えてあげて」とKj。彼とともに作り出したシーンは、ドラマティックなものになった。
ラストは「ヒトリセカイ」。この先を見つめるような歌が、いつもよりも眩しく、エモーショナルに響きわたった。アンコールでは、時間がないので短い曲をと「SHOES」を演奏。観客の協力もあって無事に終了した初日を締めくくるべく、KOUICHIの音頭で一本締めでステージを終えた。
取材・文◎吉羽さおり
撮影◎HayachiN/青木カズロー/瀧本 JON...行秀
【10-FEET セットリスト】
M2.ハローフィクサー
M3.super stomper feat. MAN WITH A MISSION
M4.アオ
M5.シエラのように
M6.RIVER feat.KJ(Dragon Ash)
M7.ヒトリセカイ
en.SHOES
<京都大作戦2021~中止はもう勘弁してくだ祭(マジで)~>
京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
OPEN 9:30 / START 11:00
※終演時間=各日20:00 予定 ※雨天決行/荒天中止
【出演アーティスト ※50音順】
▼7月3日
【源氏ノ舞台】
岡崎体育 / Ken Yokoyama / coldrain / 10-FEET / Dragon Ash / ハルカミライ / MAN WITH A MISSION
【牛若ノ舞台】
COUNTRY YARD / climbgrow / J-REXXX BAND / SCAFULL KING / TOTALFAT / Vaundy
▼7月4日
【源氏ノ舞台】
氣志團 / THE ORAL CIGARETTES / SUPER BEAVER / dustbox / 10-FEET / Hump Back / マキシマム ザ ホルモン
【牛若ノ舞台】
ENTH / OAU / kobore / THE冠 / TETORA / 花団
■7月10日
【源氏ノ舞台】
打首獄門同好会 / ウルフルズ / SHISHAMO / 10-FEET / 東京スカパラダイスオーケストラ / HEY-SMITH / ROTTENGRAFFTY
【牛若ノ舞台】
Unblock / Suspended 4th / NAMBA69 / HERO COMPLEX / 夜の本気ダンス / LABRET
■7月11日
【源氏ノ舞台】
Creepy Nuts / G-FREAK FACTORY / SiM / 10-FEET / back number / ヤバイTシャツ屋さん / WANIMA
【牛若ノ舞台】
上江洌.清作 & The BK Sounds!! / Age Factory / SHADOWS / SHANK / Hakubi / LONGMAN
▼チケット料金
1日券9,878円(税別) /前2日券 19,690円(税別) /後2日券 19,690円(税別)
※オリジナル万能傘/オリジナルラベル除菌スプレー付き
※チケットのお申し込み・ご来場に際しては、オフィシャルサイト等の注意事項及び感染症ガイドラインを必ずご確認ください。
▼チケットに関するお問い合わせ
[問]京都大作戦チケットセンター
https://ticket-every.jp/kyotodai/contact/
▼公演に関するお問い合わせ
[問]サウンドクリエーター https://www.sound-c.co.jp
電話でのお問い合わせ:06-6357-4400 (月・金12:00~15:00 ※祝日を除く)
メールでのお問い合わせ:https://www.sound-c.co.jp/contact/
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