エルトン・ジョン、プリンスから二度置いてきぼりに
Photo by Greg Gorman
エルトン・ジョンが、Duane Tudahl著のプリンスの本第2弾『Prince and the Parade/Sign O’ The Times Era Studio Sessions: 1985-1986』に序文を寄せ、プリンスの才能を称え、彼との思い出を綴った。
エルトンはこの中で、プリンスに二度置いてきぼりにされたことがあると明かしている。一度目は、グラミー賞のアフター・パーティーで初めて彼に会ったときで、「彼(プリンス)が一人で壁のそばに立っていたから、彼のところへ行き自己紹介したんだ。“やあ、僕の名はエルトンだ。君の大ファンで…”と。僕が言えたのはそこまでだ。プリンスは一言も発することなく、その場を立ち去った」という。エルトンは、プリンスが極度にシャイなのを承知していたので、気分を害することはなかったそうだ。
そして、二度目はステージ上で起きた。2人はそれぞれラスベガスで長期公演を行っており、ある日、プリンスから共演の誘いがあったという。「彼は、ザ・ビートルズの“The Long And Winding Road”を僕に歌ってほしがった。僕は歌詞を知らないって言ったんだ。彼もそうだと言い、歌詞を書いた紙をステージの床に貼り付けた。そして、僕がステージに登場し、一緒にプレイし始めた。素晴らしいサウンドだった。(でも)曲の途中で見回すと、プリンスがいない。彼はまた立ち去ったんだ」
2人による「The Long And Winding Road」のパフォーマンスは、2007年9月、プリンスがロンドンのO2アリーナで21公演を開催していたときに完遂されることとなった。エルトンはプリンスから再び同曲を一緒にパフォーマンスしようと誘われ、このとき、プリンスは曲の最後までステージに留まった。
エルトンは2016年にプリンスが急逝したとき、「これは本当にショックで悲しい知らせだ。僕が会った中で最高に素晴らしいパフォーマー。本物の天才。音楽的には、僕らの誰より先を行っていた。2度ほどステージで一緒に歌ったことがある。なんて栄誉だ」と追悼の言葉を上げていた。
Ako Suzuki
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