藤原マヒト、40年シーンの屋台骨を支えてきた名バイプレイヤーが満を持して世に問う初のソロアルバム

日本音楽シーンの最先端で名バイプレイヤーとして活動を続けてきた藤原マヒトが、初のソロアルバム『六号通りの憂鬱』をリリースする。

藤原マヒトは、80年代半ば、ワールドスタンダード、DER ZIBETのメンバーとしてそのキャリアをスタート。腕利き鍵盤奏者の一人として、あがた森魚、NOKKO、湯川潮音、ソギー・チェリオス、サニーデイ・サービス、カーネーション、真黒毛ぼっくすなど、様々なアーティストと共演。サポートのみならず映画音楽等の作編曲、アレンジャー、プロデューサーとして40年近くシーンの屋台骨を支えてきたアーティストだ。

初のソロアルバム『六号通りの憂鬱』は、ここ10数年ほどの間に書き溜めてきた作品を中心に様々な顔を持った11のソングを収録。どの楽曲も独特の世界観を湛えた一癖ある不思議な魅力を醸し出している。

大英帝国的なひねりの利いたポップでシュールなバンドサウンド、素朴な佇まいの弾き語り、アジアン風味のサイケデリックなエキゾチシズム、プライベートな郷愁に満ちたバラード、一期一会の即興、アーバンな洒落っ気のあるラブソング、スワンプロックとフォーキーなトラッド感覚が同居したミディアムチューン。作家性の強い短編小説集を思わせる内容は多彩な音楽的アイディアのみに溺れることなく言葉を大切にして描かれた作品群であることに因るのだろう。加えて親交の深い練達の音楽家たちを演奏陣に迎えたアンサンブルはこのアルバムの大きな聴きどころの一つでもある。