【舞台裏トーク】<SATANIC CARNIVAL>SHADOWS、「今日ライブができて壁が1枚壊れた感じ」
SHADOWSにとって、この<SATANIC CARNIVAL>は約1年4ヵ月ぶりのライブとなるものだ。そして全9曲のステージは、ラウドでヘヴィな彼らのバンドサウンドがブランクなどものともしないことを実証した。
◆SHADOWS 画像
ステージ終了直後に実施したインタビューでは、昨年2月のライブから一変した状況を語ると同時に、久々のステージで得た手応えについて明かしてもらった。
◆ ◆ ◆
■バックヤードで久々に会う仲間が重要
■ライブがやれて仲間に会えて楽しい
──今日が1年4ヵ月ぶりのライブだと聞いて、“これはインタビューするしかない!”と思ってオファーさせてもらいました。
Takahiro:ライブは楽しかったです。ずっとやってなかったし、この状況だといろんなことを想像するじゃないですか。だから本当はもっと最悪な状態を想定していたんですけど、フタを開けてみたらすっげぇ楽しくて、“なるほど、こういうことなんだ”って。
──“こういうこと”とは?
Takahiro:なんだろう……言葉では言い表わせないけど。
Kazuki:このイベントの根本的なマインドというか、I.S.O.さんやピザの考え方があって、だからこそ、いまの状況に対する悔しい想いもわかる。でも、そんな中でもやろうぜっていう。サタニックがもともとやろうとしていたことからズレてしまっても、やる。お客さんも同じで、こんな状況でもここに来てるってことは、こういうジャンルとかシーンを愛してるヤツらなんだろうなっていう温かさがわかったというか。
Takahiro:アクションがなくても伝わるんですよね、“もっとイキたい……!”っていう客の気持ちが。
──拍手ひとつとっても受ける印象がこれまでと違いませんか?
Takahiro:そうっすね。もっと意味のある拍手というか。
Kazuki:正直、俺はMCでちょっとしゃべったときに不安にはなったけどね、“言ってること通じてっかな?”って(笑)。会話ってお互いが声を出し合って、意志の疎通をすることで成立するわけで、それが欠けていることに慣れはしなかった。でも、プレイに関しては、まあ、思ってたよりは問題なかったな。
──1年4ヵ月ぶりとは思えないパフォーマンスでしたよ。
Kazuki:いや、それはどうかな、みんなそう言ってくれてうれしいけどね。まあ、ずっとやってることだから、1年やそこらじゃダメにならないっていう証明にはなったのかな。
──それにしても、1年4ヵ月ぶりとは。かなりの時間が開きましたね。
Kazuki:そう。最後にライブしたのが去年2月で。そのときはマスクをしてるヤツはしてる/してないヤツはしてないっていう状態で。マスクしてるヤツも声は出してたし、それまでと何ら変わらなくて。俺らもそのときはマスクをバカにしてて、「マスクつけてライブする?」なんて言ってたら、その1週間後にはあれ?あれあれ?ってキャンセルが続いて、“これはもうライブはできねえな、でも配信はやりたくねえ”って。カメラに向かって何かを言うっていうのは俺らのスタイルじゃないし、絶対に伝わらないと思ったから。しかも、ライブをやるにしてもライブハウスによって感染症対策のルールが違うわけで、それも問題だなと思って。どっちかに振り切ってくれたらそれはそれでわかりやすかったんだけど。ライブをやらなきゃっていう使命感も正直なかったし。そんなふうにしてやりたくないことはやらないっていうスタイルでダラダラきてたけど、だんだん俺らも状況に慣れてきて、“ビビっててもしゃあねえな”って。でも、このあいだの<KITAKAZE ROCK FES 2021>もキャンセルになっちゃったし、今回のサタニックも怪しいんじゃねえかと思ってた。
Takahiro:キャンセルとかが続くと、練習のモチベーションをどこに持っていけばいいのかもわかんなくなっちゃうから。
Kazuki:でも、実際に今日ライブができて、壁が1枚壊れた感じ。きっと今後はライブに対する考え方も変わっていくだろうし、その時々の自分たちの気持ちと付き合っていかないとしゃあないんで、とにかく楽しんでできるようになっていけばいいな。
──じゃあ、今日のライブは大きな一歩ですね。
Kazuki:だいぶ大きな一歩。
Takahiro:「できた!」って。
Kazuki:「やった!終わった!」って。
Takahiro:ライブってやっぱ楽しいですね。
──今日のMCで「俺らは“歌え!”とか“サークルピット!”とか過激なことを言うけど、全部頭に“気持ちの中で”が付いてるから」と話してたのは面白かったです。
Kazuki:こんな状態だからってわざわざ言うことを変える必要はないし、こういうジャンルでそういう煽り文句がなくなったら、それは別のもんだと思うから変える必要ねえなって。こっちは命かけてバンドやってるし。人のことを考えて変に妥協しなくても、そんなの思いやりで自然に思うことだから、こっちはこっちでやるけど過激には捉えないでって。
──今日のライブを改めて振り返ったりしましたか?
Kazuki:いやぁ、俺はまだ。きっと、家に帰って風呂に入ったりしたときに、“やったな”とか思うんだろうな。
Takahiro:でも、すでに晴れやかな気持ちではある。
Kazuki:あと、バックヤードで久々に会う仲間が意外と重要で。今日はとにかくライブがやれて、仲間に会えて楽しいな。
──最後に、皆さんにとってサタニックってどういう存在ですか?
Kazuki:一番肌の感覚が近い人たちが運営してる、一番集客のあるイベントかな。こっちの気持ちをすげえ理解してくれるし。この状態だからアレだけど、モッシュとか自由が制限されるイベントって全然わかってねえなと思うし、そんなの飼い殺しだと思うし、こっちのカルチャーがシカトされてる部分がだいぶあると思う。でも、サタニックはこんなに大きなイベントなのに肌の感覚が近いから居心地はめちゃめちゃいい。
──久々のライブがサタニックでよかったのかもしれないですね。
Kazuki:うん、もしかしたらね。
Takahiro:I.S.O.ちゃん、ありがとう!
取材・文◎阿刀大志
撮影◎梶原靖夫
■<SATANIC CARNIVAL 2021>
6月6日(日) 富士急ハイランド・コニファーフォレスト
・物販 / FOOD AREA:start09:30
・ライブ観覧エリア:open10:30 / start11:30 ※19:25終演予定
▼6月5日 出演アーティスト
バックドロップシンデレラ (※new)
The BONEZ
Dizzy Sunfist
Fear, and Loathing in Las Vegas
マキシマム ザ ホルモン
NAMBA69 (※new)
Northern19 (※new)
ROTTENGRAFFTY
SiM
SPARK!!SOUND!!SHOW!! (※new)
Survive Said The Prophet
suspended 4th
WANIMA
▼6月6日 出演アーティスト
04 Limited Sazabys
10-FEET
Age Factory (※new)
coldrain
G-FREAK FACTORY (※new)
ハルカミライ
HAWAIIAN6 (※new)
HEY-SMITH
Ken Yokoyama
MONGOL800
NOISEMAKER
SHADOWS
TOTALFAT (※new)
[O.A.] PALEDUSK (※new)
▼チケット ※全て電子チケットでの取り扱い
【一般発売】
2日通し券 ¥17,800 / 1日券 ¥9,500
発売開始:5月22日(土)〜
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