【舞台裏トーク】<SATANIC CARNIVAL>04 Limited Sazabys、「サタニックは僕らにとっての基準」
<SATANIC CARNIVAL>皆勤賞であり、前回は初日トリを務めた04 Limited Sazabysは、もはや同フェスの顔役のひとつ。「今年もこのフェスに必要とされること、誇りに思います」とは本日のMCで語ったGENの言葉だが、そのステージがまとっていたのはまさしく貫禄だった。
◆04 Limited Sazabys 画像
ステージ終了直後に実施したインタビューでのメンバーの表情は実に晴れやか。ライブの感想はもとより、フォーリミとサタニックの関係性、サタニックのI.S.O.プロデューサーのこと、バンドの現在について語ってもらったインタビューをお届けしたい。
◆ ◆ ◆
■今みたいな状況は逆に成長するチャンス
■気づくことがたくさんある
──久しぶりのサタニックでしたけど、どんな気持ちで臨みましたか?
GEN:今回は午前中の出番ということで、僕らにとっては一番輝きにくいスロットに入っていたんですけど、前回トリをやらせていただいて、その次がトップバッターっていうのもいいなと思ったし、トップバッターといいつつオープニングアクトにPALEDUSKがいて、そういう僕らの下の世代が出てきてるからこそ、噛みついたり勢いを重視するんじゃなくて、「落ち着いてやろう」という話はしてましたね。
──確かに今日は落ち着いたステージ運びでした。実際、ライブをやってみてどうでしたか?
KOUHEI:めちゃくちゃ落ち着いてできた気がします。熱い部分は見せつつ、演奏はタイトにやれたと思いますね。
GEN:もうちょっと興奮しててもよかったかな?
KOUHEI:そこは難しいよね。
GEN:まあ、あれが朝の血圧の限界です!
KOUHEI:それはお前だけの話だろ(笑)。
HIROKAZ:あと、朝だし雨も降ってたから心配してたけど人がめちゃくちゃいてありがたかったというか、認められたような気がしました。初めてサタニックに出たときはアウェー感あったけど、今はそうでもないのかなって。
GEN:確かにアウェーな空気はなかったね。
──フォーリミはサタニック皆勤賞なんですよね。
GEN:そうなんですよ。立ち上げから出させてもらってるのなんてこのフェスぐらいじゃないですかね。
RYU-TA:そうかもしれない。
──フォーリミのほかにも皆勤賞のバンドが2組いるんですけど、わかります?
GEN:えぇ? SiM、HEY (HEY-SMITH)?
──違うんですよ。
GEN:SHANKは今年いないし……WANIMAも初年度には出てないし……やっぱり、HEYでしょ?
──いや、違うんですよ。
KOUHEI:10 (10-FEET)!
──そうです。あともう1組は?
スタッフ:健(Ken Yokoyama)さん!
KOUHEI:健さんは出てないときなかった?
──いや、横山さんも皆勤賞なんですよ。
HIROKAZ:あ、俺らと出た日が違うんだ!
GEN:そっか! 健さんと10-FEETと04 Limited Sazabys。そうやって聞くとなおさらうれしいッスねえ。
KOUHEI:来年落選したらどうしよう。
HIROKAZ:普通に呼ばれないっていうね(笑)。
KOUHEI:もしそうなっても当日楽器持って行こう。
GEN:いや、俺は金を持ってI.S.O.さんのところに行く。「I.S.O.さん、あの……お土産を持ってきたんですけど……」「おお、それならちょっと話が変わってくるねえ」って(笑)。
──あはは! 皆勤賞バンドとしてサタニックはどういう存在ですか?
GEN:サタニックはずっと変わらずにあって、僕らにとっての基準みたいな感じ。年イチで先輩たちに会いに行くイベントというか。
KOUHEI:どのフェスもそうなんですけど、特にサタニックではアウェー感がどんどん薄れていってると思います。回を重ねるごとにちゃんと観てくれる人が増えていると思います。
──初年度のフォーリミは、内容は忘れたんですけど、わりと尖ったMCをしていたことを覚えてます。
GEN:何言ってましたかねえ(笑)? でもそれは、アウェーっていう環境がそうさせたんでしょうね。あの頃はとにかく覚えてもらいたかったんですよ。生意気を言って怒られたり殴られたりしても、それで自分たちのことを覚えてもらえるならいいかなと思ってましたね。でもあの頃は、呼ばれて、参加して、戦うって感じでしたけど、今はいい意味でサタニックに“来た”というよりは、“帰ってきた”という感じです。
──サタニックとも長い付き合いになっていますが、サタニックのプロデューサーを務めるI.S.O.ってどんな人ですか?
GEN:仕事人として尊敬できます。I.S.O.さんのことはWANIMAのマネージャーをやり始めるところから見ていて、その頃から“頭がキレる人だな”と思ってました。でもそれ以前に、僕らにとってI.S.O.さんはBBQ CHICKENSのベースだから、“かっけーっ!”って気持ちがありますね。
RYU-TA:まずファンとして入ってますから。
GEN:もともと尊敬している人が、出演者の僕らとしっかり接してくれるのがうれしいです。
──かつては“PIZZA OF DEATHの狂犬”と呼ばれていた男なんですけどね。
GEN:そうですよねえ(笑)!
KOUHEI:でも、そのつもりでI.S.O.さんと接すると全然そんな感じじゃないから、逆に怖いんですよ。
──ああ、わかります(笑)。話は変わりますが、フォーリミは半年前ぐらいからライブを再開していて、今では本数もけっこう重ねていますけど、コロナ禍において新しい形でライブをしているなかで感じることはありますか?
GEN:モッシュとダイブがある状態で、3密で、ギューギューでやるほうがもちろん興奮するし、僕らもそういう環境で育ってきたし、それが好きなんですけど、それがない状態でもライブをやる価値があるってことを去年痛感して。
──それはどういうことですか?
GEN:まず、ステージに立っていないとステージ感が鈍るし、僕らはバンドマンだけど普段は普通の人として暮らしているわけじゃないですか。だから、ステージに立っていない時間が長くなりすぎると“俺はなんの人だったっけ?”ってなるし、バンドマンとして輝く時間がないと自分の軸がわからなくなるので、どんな状況だとしてもステージに立つということは大事だなと思いました。
──なるほど。
GEN:あと、今は状況的にお客さんのリアクションがどうしても薄くなってしまって盛り上がってる感じがしないじゃないですか。それを見て、今まで本当にお客さんに助けられてきたんだなと痛感したし、お客さんが盛り上がってくれることによって空気が加湿されて喉が潤ったり(笑)、お客さんの盛り上がりがあることで俺らの演奏力とか勢いが派手に見えていたことにも気づきました。だから、今みたいな状況は逆に成長するチャンスだし気づくことがたくさんあるので、ずっとこのままなのは嫌だけど、これはこれで意味があると思ってます。
──お客さんと熱の交換がしづらい今だからこそ、ステージ上のことをしっかりしないといけない。
GEN:そうだと思います。前までは演奏がグチャッとするところも味になっていたけど、お客さんが動けない分、今はただグチャッとなってるだけになってしまうので、そこはストイックに1音1音を大切にして、ちゃんとしたノリを出さないといけないと思ってます。
──今後、どんな活動を思い描いていますか?
GEN:配信ライブをこれまでに2回やらせてもらってそれはそれで面白かったから、普通のライブとは違う特殊な形で年1ぐらいのペースで今後もやっていきたいですね。でも、やっぱりツアーで全国に行きたいです。旅をして、その土地のものを食べて、その土地のライブハウスの店長に“俺たち、今こんな感じです!”って会いに行きたい。なので、作品をちゃんとつくって、対バンをつけて全国に行きたいです。そういう生活を早く取り戻したいです。
取材・文◎阿刀大志
撮影◎梶原靖夫
■<SATANIC CARNIVAL 2021>
6月6日(日) 富士急ハイランド・コニファーフォレスト
・物販 / FOOD AREA:start09:30
・ライブ観覧エリア:open10:30 / start11:30 ※19:25終演予定
▼6月5日 出演アーティスト
バックドロップシンデレラ (※new)
The BONEZ
Dizzy Sunfist
Fear, and Loathing in Las Vegas
マキシマム ザ ホルモン
NAMBA69 (※new)
Northern19 (※new)
ROTTENGRAFFTY
SiM
SPARK!!SOUND!!SHOW!! (※new)
Survive Said The Prophet
suspended 4th
WANIMA
▼6月6日 出演アーティスト
04 Limited Sazabys
10-FEET
Age Factory (※new)
coldrain
G-FREAK FACTORY (※new)
ハルカミライ
HAWAIIAN6 (※new)
HEY-SMITH
Ken Yokoyama
MONGOL800
NOISEMAKER
SHADOWS
TOTALFAT (※new)
[O.A.] PALEDUSK (※new)
▼チケット ※全て電子チケットでの取り扱い
【一般発売】
2日通し券 ¥17,800 / 1日券 ¥9,500
発売開始:5月22日(土)〜
この記事の関連情報
SATANIC CARNIVAL / PIZZA OF DEATH
04 Limited Sazabys
邦楽
音楽フェス
インタビュー
【特集】<SATANIC CARNIVAL 2021>リアルタイムレポート
04 Limited Sazabys、約2年半ぶりの新作EP『MOON』を1/29にリリース
<REDLINE>、SiMのMAHを中心とした一大プロジェクト“REDLINE DREAM BAND”始動
【ライブレポート】[Alexandros] 主催 野外フェス<THIS FES ’24 in Sagamihara>2日目、終演後には2025年ワンマンツアー発表も
Ken Yokoyama、90sパンクカバーアルバム『The Golden Age Of Punk Rock』を10月発売+レコ初ツアー決定
PIZZA OF DEATH REOCRDS、Ken Yokoyamaカバーアルバム『The Golden Age Of Punk Rock』発売記念キャンペーン実施
SHANK主催フェス<BLAZE UP NAGASAKI 2024>、出演全9組を一挙発表
ハンブレッダーズ主催対バンツアーのゲストにフォーリミ、ユニゾン、サンボ、マカロニ、時雨
<SATANIC PARTY 2024>、渋谷2会場にて同時開催
[Alexandros]主催野外フェス<THIS FES ’24>、最終発表にマンウィズ、WANIMA、フォーリミ、Vansire