【インタビュー】UKICO「アルバムのテーマは“目覚める”。それは私の成長でもあります」
photo by Solène Ballesta
フランスと日本のハーフ、パリで生まれ育ち、現在は東京を拠点に活動するシンガーソングライター、トラックメーカー、クリエイター、モデルのUKICO。
◆ UKICO 関連動画&画像
90年代のトリップポップに深く影響を受けたそのサウンドを、独自のオルタナティブポップに昇華させた世界観で奏でる彼女は、ニューヨークで音楽エンジニアリングを体得し、歌唱、作詞、作曲、アレンジ、レコーディング、ミキシングなど、自らの手で創作を続けている。和楽器、日本神話、日本のアートのフィーリングが散りばめられ、また自身も占いやカルマ、エネルギーといったテーマがUKICOのプロジェクトの芯となっている。そんな彼女の1stアルバム『ASCENSION』が20201年4月28日(水)にリリースされる。
■作詞、作曲、レコーディング、ミクシングが自分で出来るので、
■音楽テイストのこだわりも生まれました
──いつ頃に音楽活動を始めたのですか? そのためにフランスから日本へ引っ越されたのですか?
UKICO パリの大学を卒業した後に日本に引っ越しましたが最初は音楽のためではなく、自分のルーツをもっと知るためでした。ハーフとして生まれ、フランスに育ったので、自分をもっと知るために何かが足りない気がして……その時はモデルとしてお仕事をするチャンスがあって、一人で日本に引っ越すことができました。音楽を始めたのはもっと後ですね。子供のときから歌うのが好きで、ミュージカルに出たい夢もありましたが、自分の声に自信がなく、その夢をあきらめてました。けれどフランスの祖母が亡くなったときに初めて詩を書く気持ちになり、父に見せたら感動して泣いてしまいました。そのときストーリーを作って誰かを感動させるということに目覚め、曲を書くため音楽に挑戦したくなりました。
──NYに音楽エンジニアリングを学ぶために引っ越しされましたね。なぜモデルの活動から裏方の世界に映ったのですか? そしてその経験を話してください。
UKICO モデルの職業では自分の表現力、クリエイティビティを100%発揮出来なかったので、さらに音楽で表現をしたい気持ちになりました。本気で音楽活動にシフトするために勉強をしたかったので。そして音楽ならニューヨークだと思いました。小さいころの夢でもあったからですね。けれど楽器を習うために学校に行くのはあまり興味がなく、たまたまエンジニアリングの学校の1日見学の紹介をネットで見つけて行ったら、レコーディング機材などに想像した以上に盛り上がって(笑)、すぐに入学を決めました。もともと理数系が得意かったので、自然な流れだったのかもしれませんね。その学校を全校で2番の成績で卒業し、ニューヨークのアポロシアターで卒業式にスピーチをしました。学校を出てからはブルックリンのStrange Weatherでアシスタント業務を経験しました。それと並行して、Birdlandというマンハッタンの有名なジャズ・クラブでライブ・エンジニアとしても働きました。いろいろと大変でしたが、ニューヨークではとても面白い経験ばかりを重ねられてとても感謝してます。そのお陰で今の自分もあるし、全てのスキル、歌、歌詞、作詞、作曲、レコーディング、ミクシングが自分で出来るので、音楽テイストのこだわりも生まれましたね。
──UKICOさんの曲作りのプロセスを教えてください。
UKICO トラックから曲を作ることが多いですね。Ableton Liveや Protoolsを使って。最初の時点から細かく好きなサウンドを取り込んで、ミックスをしながら曲を作っています。なぜかというと、私にとっては雰囲気が一番大事だからです。それはトリップホップの作り方でもあるかと思います。時間をかけて選んでますし、時間をかけてラフなミックスもしてます。自分の感情をまずは音、トラックで表します。とてもとても楽しい作業です。それから曲にするのが多いですね。その後に曲の構成を決めメロディを乗せて歌詞を書きます。やっぱりストーリーを描くのが一番好きで、この作業は本当に楽しいんです。今のところは英語で歌詞を書いていますが、一曲「Deserted」は日本語バージョンも作りましたので、その曲はアルバムの後リリースする予定です。今後はフランス語でも歌詞を書きたい気持ちもありますね!
──どんなアーティストに影響を受けましたか?
UKICO トリップホップと90年代のR&Bやヒップホップ、グランジにも深く影響を受けました。個人的にトリップホップの神“マッシヴ・アタック”に一番影響を受けてます。ミックスを勉強して、細かく音を研究してたら、耳がもっと良くなって、より深く彼らの良さに気づきました。世界観が強いアーティストがとても好きで、影響を受けてます。例えばビョークはビジュアルとストーリー性が深く、ライブのコンセプトやコスチュームなど……もちろんアルバムひとつひとつとてもクリエイティブでかっこいいですよね。自分なりのテーマでビョークみたいにコンプリートなアーティストが目標です。最近だとFKAツウィグスが大好きです。それにセヴダリザ、ロード,、ラナ・デル・レイなども。
photo by Solène Ballesta
■ファースト・アルバムのテーマとは
■“私の旅、自己発見の旅”
──4月28日(水)、5年の歳月を経て遂にアルバム『ASCENSION』がリリースされます。今回の作品のテーマや意味について教えてください。
UKICO このファースト・アルバムのテーマとは、“私の旅、自己発見の旅”です。曲作りを始めた時期は自分探しをしていて、とても苦しんでいた時期でもありました。自分の中で「人生とはなんだろう?」という疑問がたくさんあリました。自分自身のことや人との関係とか、人生で最も大きな傷心を経験したあと、自分を見つ直しました。いろいろなところで答えを探しました。ヨガ、瞑想、本、コーチング、スピリチュアリティー……そしてそのヒーリングのプロセスは曲作りのプロセスでもありました。それは日記に近いもの。気持ちを素直に表し嘘なく、光の曲もあり、暗闇の曲もあり、その全てが自分自身、その全てが人生だと徐々に理解し、自分をそのまま受け入れられるようになり始めました。アセンションの意味はいろいろな意味が含まれていますが、私にとっては“目覚める”。それは私の成長でもあります。宇宙がテーマとなってる曲もあり、最後の曲のインスト「5D」は開放を意識して書いたもの。5年かけて書いたアルバムなので、やっと皆さんとシェア出来ることをとてもうれしく思います。
──UKICOさんの音楽やミュージックビデオに込められたテーマを教えてください。なぜ神話なのですか?
UKICO 自分の世界観はやはりスピリチュアルな世界であり、現実でもあります。私の祖父が出雲出身でそこに家のお墓があるんです。出雲では神話がたくさんあり、その影響でこのストーリーを選びました。そして、とてもロマンティックな自分でもあり、ソールメイト的な捉え方で三部作のストーリーを想像しました。古事記に出てくる一番最初の神様、イザナミとイザナギのストーリーを自分なりに描いてます。初シングルの「DENIAL」のMVでは、愛し合っていたイザナギとイザナミ、ざまざまな神を生んで日本を作りましたが、イザナミが火の神様を生んだ時火傷をして死んでしまい、黄泉の国へ去ったシーンまで描いてます。「Hostage」はCGアーティストのアレッシオ・デヴェッキとプロデューサーの守屋貴行さん(NION)のお蔭で素晴らしいオールCGの作品ができあがりました。黄泉の国にいってしまったイザナミは黄泉の国の食べ物、エネルギーの影響で、どんどん自分も暗闇に囚われていくのがMVに描かれています。一番深い暗闇に落ちた瞬間開放され、黒い肌が剥がれ、自分の中の光が自然と輝き出し、天使のような存在に生まれ変わりました。
──3部作の最後のMVとは?
UKICO 最後に「Temporary Amnesia」のMVはその続きとなります。イザナミが生まれ変わって、現在の設定となり、またイザナギと出会うのでしょうか? ちょっとストーリー性のあるMVとなりますので、皆さんとシェアするのをとても楽しみにしてます。
──コロナが蔓延してから世の中、人々の生活はすっかり変わってしまいましたが、UKICOさんはどう変わりましたか? そして音楽活動に影響ありましたか?
UKICO 去年は多くの人たちと同じでとても大変な思いもしましたね。けれど、そのシチュエーションから得たものは貴重です。人生の見方、自分の見方、自分への愛と物事の大切さを見直せたから。なので私にとっては2020年は目覚めの年でした。そしてそこから、素晴らしい出会いとプロジェクトが生まれました。もちろん日常で困ってることは皆さんと同じようにありますが、その意味ではこの状況をポジティブに変えるようにしてます。前進のために与えられたチャレンジだと思って、毎日どのように成長できるのかにフォーカスをシフトしてます。苦しみなどをエネルギーに変えて、新しい疑問の答えを探し、新しい道を見つけ、新しい自分に生まれ変わる。そして、自粛期間に書いた曲「Temporary Amnesia」もアルバムと一緒に出ます。私たち人間は自分の本当のパワーに目覚めるときが来たと感じで書いた曲です。今まで眠ってたのかもしれないという意味が含まれています。
photo by Solène Ballesta
──UKICOさんの慈善活動についてもっと教えてください。
UKICO 元々アップとダウンが激しい人間なのですが、去年自粛のとき、家族が遠いフランスにいて、友達とも会えず、大勢の人と同じように苦しい思いをしました。そして去年の夏、自分の心が少し落ち着いたときに、私のように苦しんでる人々に少しでも役に立ちたくて、友達のアーティストに声をかけ、4人で「ALL FOUR ONE PROJECT」を立ち上げることにしました。声を上げること、助けを求めることを恥ずかしいと思わない社会にするための少しでもお役に立てばと仲間4s人でメンタルヘルス・サポートを始めました。オリジナルのTシャツも作り、その売上金は全て『いのちの電話』という電話サポートセンターに寄付をします。
──ところで将来の予定や計画はありますか?
UKICO 来月あたりに面白いイベントを行いたいと思っています。コロナの制限もあるので、ライブだけではなく、瞑想や占いなどを取りいれた、少人数の特別なライブイベントを開きたいです。その他には5月中にリリースされる、ナイキとマシュー・ウィリアムス(ジヴァンシーのクリエイティブ・ディレクター)のコラボウェアにアーティスト兼ウェルネス・インフルエンサーとして参加します。ビジュアルや音楽、瞑想のガイダンスも手掛けますので是非チェックしてください。後は次の作品を考えていて、次回は自然や地球、宇宙をテーマとして、天文学をコードとして音に取りこむピアニストと一緒にコラボする予定です。最終的に自分のライブを見てもらうよりも、五感で体験できる旅のようなライブイベントを行うのが夢です。
https://linkco.re/n05VBS7n?lang=jp
■Track List
1.Origin
2.Denial
3.Mirage
4.Deserted
5.Hostage
6.Imaginary High
7.Time
8.Patiently
9.Sirius
10.Temporary Amnesia
11.5D
◆UKICO オフィシャルサイト
フランスと日本のハーフ、パリで生まれ育ち、現在は東京を拠点に活動するシンガーソングライター、トラックメーカー、クリエイター、モデルのUKICO。
◆ UKICO 関連動画&画像
90年代のトリップポップに深く影響を受けたそのサウンドを、独自のオルタナティブポップに昇華させた世界観で奏でる彼女は、ニューヨークで音楽エンジニアリングを体得し、歌唱、作詞、作曲、アレンジ、レコーディング、ミキシングなど、自らの手で創作を続けている。和楽器、日本神話、日本のアートのフィーリングが散りばめられ、また自身も占いやカルマ、エネルギーといったテーマがUKICOのプロジェクトの芯となっている。そんな彼女の1stアルバム『ASCENSION』が20201年4月28日(水)にリリースされる。
■作詞、作曲、レコーディング、ミクシングが自分で出来るので、
■音楽テイストのこだわりも生まれました
──いつ頃に音楽活動を始めたのですか? そのためにフランスから日本へ引っ越されたのですか?
UKICO パリの大学を卒業した後に日本に引っ越しましたが最初は音楽のためではなく、自分のルーツをもっと知るためでした。ハーフとして生まれ、フランスに育ったので、自分をもっと知るために何かが足りない気がして……その時はモデルとしてお仕事をするチャンスがあって、一人で日本に引っ越すことができました。音楽を始めたのはもっと後ですね。子供のときから歌うのが好きで、ミュージカルに出たい夢もありましたが、自分の声に自信がなく、その夢をあきらめてました。けれどフランスの祖母が亡くなったときに初めて詩を書く気持ちになり、父に見せたら感動して泣いてしまいました。そのときストーリーを作って誰かを感動させるということに目覚め、曲を書くため音楽に挑戦したくなりました。
──NYに音楽エンジニアリングを学ぶために引っ越しされましたね。なぜモデルの活動から裏方の世界に映ったのですか? そしてその経験を話してください。
UKICO モデルの職業では自分の表現力、クリエイティビティを100%発揮出来なかったので、さらに音楽で表現をしたい気持ちになりました。本気で音楽活動にシフトするために勉強をしたかったので。そして音楽ならニューヨークだと思いました。小さいころの夢でもあったからですね。けれど楽器を習うために学校に行くのはあまり興味がなく、たまたまエンジニアリングの学校の1日見学の紹介をネットで見つけて行ったら、レコーディング機材などに想像した以上に盛り上がって(笑)、すぐに入学を決めました。もともと理数系が得意かったので、自然な流れだったのかもしれませんね。その学校を全校で2番の成績で卒業し、ニューヨークのアポロシアターで卒業式にスピーチをしました。学校を出てからはブルックリンのStrange Weatherでアシスタント業務を経験しました。それと並行して、Birdlandというマンハッタンの有名なジャズ・クラブでライブ・エンジニアとしても働きました。いろいろと大変でしたが、ニューヨークではとても面白い経験ばかりを重ねられてとても感謝してます。そのお陰で今の自分もあるし、全てのスキル、歌、歌詞、作詞、作曲、レコーディング、ミクシングが自分で出来るので、音楽テイストのこだわりも生まれましたね。
──UKICOさんの曲作りのプロセスを教えてください。
UKICO トラックから曲を作ることが多いですね。Ableton Liveや Protoolsを使って。最初の時点から細かく好きなサウンドを取り込んで、ミックスをしながら曲を作っています。なぜかというと、私にとっては雰囲気が一番大事だからです。それはトリップホップの作り方でもあるかと思います。時間をかけて選んでますし、時間をかけてラフなミックスもしてます。自分の感情をまずは音、トラックで表します。とてもとても楽しい作業です。それから曲にするのが多いですね。その後に曲の構成を決めメロディを乗せて歌詞を書きます。やっぱりストーリーを描くのが一番好きで、この作業は本当に楽しいんです。今のところは英語で歌詞を書いていますが、一曲「Deserted」は日本語バージョンも作りましたので、その曲はアルバムの後リリースする予定です。今後はフランス語でも歌詞を書きたい気持ちもありますね!
──どんなアーティストに影響を受けましたか?
UKICO トリップホップと90年代のR&Bやヒップホップ、グランジにも深く影響を受けました。個人的にトリップホップの神“マッシヴ・アタック”に一番影響を受けてます。ミックスを勉強して、細かく音を研究してたら、耳がもっと良くなって、より深く彼らの良さに気づきました。世界観が強いアーティストがとても好きで、影響を受けてます。例えばビョークはビジュアルとストーリー性が深く、ライブのコンセプトやコスチュームなど……もちろんアルバムひとつひとつとてもクリエイティブでかっこいいですよね。自分なりのテーマでビョークみたいにコンプリートなアーティストが目標です。最近だとFKAツウィグスが大好きです。それにセヴダリザ、ロード,、ラナ・デル・レイなども。
photo by Solène Ballesta
■ファースト・アルバムのテーマとは
■“私の旅、自己発見の旅”
──4月28日(水)、5年の歳月を経て遂にアルバム『ASCENSION』がリリースされます。今回の作品のテーマや意味について教えてください。
UKICO このファースト・アルバムのテーマとは、“私の旅、自己発見の旅”です。曲作りを始めた時期は自分探しをしていて、とても苦しんでいた時期でもありました。自分の中で「人生とはなんだろう?」という疑問がたくさんあリました。自分自身のことや人との関係とか、人生で最も大きな傷心を経験したあと、自分を見つ直しました。いろいろなところで答えを探しました。ヨガ、瞑想、本、コーチング、スピリチュアリティー……そしてそのヒーリングのプロセスは曲作りのプロセスでもありました。それは日記に近いもの。気持ちを素直に表し嘘なく、光の曲もあり、暗闇の曲もあり、その全てが自分自身、その全てが人生だと徐々に理解し、自分をそのまま受け入れられるようになり始めました。アセンションの意味はいろいろな意味が含まれていますが、私にとっては“目覚める”。それは私の成長でもあります。宇宙がテーマとなってる曲もあり、最後の曲のインスト「5D」は開放を意識して書いたもの。5年かけて書いたアルバムなので、やっと皆さんとシェア出来ることをとてもうれしく思います。
──UKICOさんの音楽やミュージックビデオに込められたテーマを教えてください。なぜ神話なのですか?
UKICO 自分の世界観はやはりスピリチュアルな世界であり、現実でもあります。私の祖父が出雲出身でそこに家のお墓があるんです。出雲では神話がたくさんあり、その影響でこのストーリーを選びました。そして、とてもロマンティックな自分でもあり、ソールメイト的な捉え方で三部作のストーリーを想像しました。古事記に出てくる一番最初の神様、イザナミとイザナギのストーリーを自分なりに描いてます。初シングルの「DENIAL」のMVでは、愛し合っていたイザナギとイザナミ、ざまざまな神を生んで日本を作りましたが、イザナミが火の神様を生んだ時火傷をして死んでしまい、黄泉の国へ去ったシーンまで描いてます。「Hostage」はCGアーティストのアレッシオ・デヴェッキとプロデューサーの守屋貴行さん(NION)のお蔭で素晴らしいオールCGの作品ができあがりました。黄泉の国にいってしまったイザナミは黄泉の国の食べ物、エネルギーの影響で、どんどん自分も暗闇に囚われていくのがMVに描かれています。一番深い暗闇に落ちた瞬間開放され、黒い肌が剥がれ、自分の中の光が自然と輝き出し、天使のような存在に生まれ変わりました。
──3部作の最後のMVとは?
UKICO 最後に「Temporary Amnesia」のMVはその続きとなります。イザナミが生まれ変わって、現在の設定となり、またイザナギと出会うのでしょうか? ちょっとストーリー性のあるMVとなりますので、皆さんとシェアするのをとても楽しみにしてます。
──コロナが蔓延してから世の中、人々の生活はすっかり変わってしまいましたが、UKICOさんはどう変わりましたか? そして音楽活動に影響ありましたか?
UKICO 去年は多くの人たちと同じでとても大変な思いもしましたね。けれど、そのシチュエーションから得たものは貴重です。人生の見方、自分の見方、自分への愛と物事の大切さを見直せたから。なので私にとっては2020年は目覚めの年でした。そしてそこから、素晴らしい出会いとプロジェクトが生まれました。もちろん日常で困ってることは皆さんと同じようにありますが、その意味ではこの状況をポジティブに変えるようにしてます。前進のために与えられたチャレンジだと思って、毎日どのように成長できるのかにフォーカスをシフトしてます。苦しみなどをエネルギーに変えて、新しい疑問の答えを探し、新しい道を見つけ、新しい自分に生まれ変わる。そして、自粛期間に書いた曲「Temporary Amnesia」もアルバムと一緒に出ます。私たち人間は自分の本当のパワーに目覚めるときが来たと感じで書いた曲です。今まで眠ってたのかもしれないという意味が含まれています。
photo by Solène Ballesta
──UKICOさんの慈善活動についてもっと教えてください。
UKICO 元々アップとダウンが激しい人間なのですが、去年自粛のとき、家族が遠いフランスにいて、友達とも会えず、大勢の人と同じように苦しい思いをしました。そして去年の夏、自分の心が少し落ち着いたときに、私のように苦しんでる人々に少しでも役に立ちたくて、友達のアーティストに声をかけ、4人で「ALL FOUR ONE PROJECT」を立ち上げることにしました。声を上げること、助けを求めることを恥ずかしいと思わない社会にするための少しでもお役に立てばと仲間4s人でメンタルヘルス・サポートを始めました。オリジナルのTシャツも作り、その売上金は全て『いのちの電話』という電話サポートセンターに寄付をします。
──ところで将来の予定や計画はありますか?
UKICO 来月あたりに面白いイベントを行いたいと思っています。コロナの制限もあるので、ライブだけではなく、瞑想や占いなどを取りいれた、少人数の特別なライブイベントを開きたいです。その他には5月中にリリースされる、ナイキとマシュー・ウィリアムス(ジヴァンシーのクリエイティブ・ディレクター)のコラボウェアにアーティスト兼ウェルネス・インフルエンサーとして参加します。ビジュアルや音楽、瞑想のガイダンスも手掛けますので是非チェックしてください。後は次の作品を考えていて、次回は自然や地球、宇宙をテーマとして、天文学をコードとして音に取りこむピアニストと一緒にコラボする予定です。最終的に自分のライブを見てもらうよりも、五感で体験できる旅のようなライブイベントを行うのが夢です。
『ASCENSION』
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■Track List
1.Origin
2.Denial
3.Mirage
4.Deserted
5.Hostage
6.Imaginary High
7.Time
8.Patiently
9.Sirius
10.Temporary Amnesia
11.5D
◆UKICO オフィシャルサイト