【インタビュー】Crystal Kay、自身初のカバーアルバムを全曲解説「素直に歌うということ」

■ライブができないのはもったいない
■パフォーマンスできる機会を作りたい

──では、こちらも笹路正徳さんプロデュースですが、山崎まさよしさんの「One more time,One more chance」のボーカルも本当に素晴らしいです。失恋したときのことを思い出してしまいました……。

Crystal：海外の友達も同じことを言ってましたよ（笑）。「今はハッピーなのに、すごく切なくなちゃった」って。なるべくオリジナル曲に近い感じにしたくて、アコースティックなアレンジにしてもらったんですけど、本当に素敵な曲だなって思います。もともと大好きなんですよ、この曲。歌詞のなかに“桜木町”も出てくるし……地元なので（笑）。ライブでカバーさせてもらったこともあって、評判もすごく良かったので、このアルバムにも絶対に入れたかったんですよ。

▲Crystal Kay

──別れた恋人のことを思い続ける男性の気持ちも共感できます？

Crystal：わかりますよ！ 恋人の姿をいるはずもない場所で探しちゃうのもそうだけど、誰にでもこういう想いってあると思うんです。

──UTAさんプロデュースによる桑田佳祐さんの「白い恋人達」のボーカルからも、R&Bテイストを感じました。フロウがめちゃくちゃ気持ち良くて。

Crystal：「白い恋人達」のカバーは、実は３〜4年前に作ってたんです。ライブで歌ったこともあるし、いつかリリースできたらいいなと思っていたので、このタイミングで収録できてよかったです。こういう男くさい感じの曲が、なぜか私の声に合うんですよ。カラオケでもよく歌わされるんですけど（笑）、「めっちゃいい」って言われるので。

──時間をかけてカバーアルバムを作り上げたことで、シンガーとして得たことも多かったのでは？

Crystal：そうですね……いろんな声が出せるようになってきたのかなって。あと、客観的に自分のボーカルを捉えられるようになってきたと思います。今回のカバーアルバムに関しては、全体を通して、“素直に歌う”ということを意識していたかな。自分のオリジナル曲ではないからこそ、しっかり歌詞を伝えたかったし、そのためにはどうしたらいいだろう？って。テクニックではなくて、感情の部分ですよね、大事なのは。言葉の伝わり方を気にしていたし、ストレートに歌ってる曲が多いと思います。

▲Crystal Kay

──なるほど。せっかく素晴らしいカバーアルバムができたので、ライブでもぜひ聴きたいですが。

Crystal：みなさんにそう言ってもらってます（笑）。私もライブができないのはもったいないなと思ってるし、パフォーマンスできる機会を作りたいですね。

──期待してます！ 初のカバーアルバムを経て、次のオリジナル作品はどうなりそうですか？

Crystal：まだぜんぜんわからないですけど（笑）、声にフォーカスした曲を作りたいですね。トラックの音数を減らして、しっかり声を届けられるような。低いレンジの声を活かした曲もいいなって思ってます。

取材・文◎森 朋之
撮影◎TOYO








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