【インタビュー】Crystal Kay、デビュー25周年第二弾シングルに“自分を愛して”というメッセージ「私は私のために立ち上がる」

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デビュー25周年を迎えたCrystal Kayから、2024年第二弾配信シングル「Love Myself」が到着した。前作「That Girl」に続く「Love Myself」の作詞作曲は、「恋において」「幸せって。」「Lovin’You」などを手がけたMisako Sakazume。アレンジは音楽プロデューサーのUTAが担い、生楽器の響きを活かしたダンサブルなナンバーに仕上がっている。

◆Crystal Kay 動画 / 画像

「自分自身のチアリーダーになってあげて、自分の幸せは自分次第だから! そんなパワフルなアンセムができました! 「I love myself」を毎日口ずさんでほしいです」とは同曲に関するCrystal Kayのコメント。“自分を愛して”というメッセージを込めた歌詞からも、今の彼女の意思が真っ直ぐに伝わってくるはずだ。

12月21日(土)には神奈川・KT Zepp Yokohamaで25周年を記念したライブ<CK ニーゴー〜25TH ANNIVERSARY>を開催。アニバーサリーイヤーを迎えたCrystal Kayに「Love Myself」の制作や現在のモードについて語ってもらった。


   ◆   ◆   ◆

■曲を作るときに意識するのは
■タイムレスな曲にしたいということ


──デビュー25周年、おめでとうございます! 25周年という数字に対しては、どんな思いがありますか?

Crystal Kay:そうですね……四半世紀?

──間違いないですね(笑)。

Crystal Kay:ははは。50周年でも63歳なので“まだまだ全然いけるな”とも思うし、けっこう長くやってきたなとも思うし、アッという間な感じもあって。不思議な感覚なんですけど、見える景色が変わってきたなとは思います。音楽の聴かれ方だったり、聴いてくれてる人たちの世代だったり、いろんなチェンジを体験してきたなって。

──デビュー年の1999年はまだCDの時代ですから。

Crystal Kay:CDとかMDの時代でしたね。今はストリーミングで世界中の人に聴いてもらえるようになって。小さい頃から“歌は世界”と思っていたから、それがやっと形になったというか。どの地域の人が聴いてくれてるのかもわかりますからね、SNSのDMやコメントで。アメリカだったり、ブラジルやヨーロッパだったり、“みんな、どうやって知ってくれたの?”と思います(笑)。アニメの影響も大きいし、K-POPをきっかけに世界の目がアジアに向いたり、コロナ禍のときにシティポップが流行ったり、いろんな理由があるんだと思います。ミーガン・ジー・スタリオンの曲に千葉雄喜さんが参加して、海外でいきなり知られるようになったり。


▲「Love Myself」MV撮影中のオフショット

──“お金 稼ぐ 俺らはスター”(「Mamushi? (feat. Yuki Chiba)」)ですね。

Crystal Kay:そうそう。届くまでのスピードがすごく速いし、それを目撃しているのもちょっと不思議で。ミーガンも日本のアニメが大好きなんですよね。

──いろんなカルチャーが混ざり合う時代です。

Crystal Kay:面白い現象だなって思います。そんななかでしっかりライブもやれていて、イベントにも出て。やっぱり感謝の気持ちが一番大きいですね。

──25周年の第一弾シングル「That Girl」は、☆Taku Takahashi (m-flo)プロデュース楽曲でした。Takuさんに依頼したのはどうしてだったんですか?

Crystal Kay:25周年の一発目はアンセムにしたくて。Takuはインパクトを作るのが上手いし、久々にお願いしたいなと思いました。一緒にやったのはたぶん10数年ぶりかな? ずっと「やろうよ」と言ってたんだけど、やっとタイミングが合ったという感じですね。

──「That Girl」のデモを聴いたときはどんな印象でした?

Crystal Kay:すごく良かったんですけど、最初は“ちょっと若いかな”と思ったんですよ(笑)。デモ音源のボーカルが可愛らしい声の女の子だったのもあって、「ちょっと若くない?」となって、Takuと歌詞を書いてもらった栗原暁さん(Jazzin' park)と3人でいっぱい話して。メロディや歌詞も方向性を含めて、「もっとこういうほうがいいかな」とやり取りしたんですよ。私としては「Start Again」(Amazon Originalドラマ『A 2 Z』劇中歌のバラードナンバー)以来の新曲だし、ダンサブルな曲にしたかったんですよね。あとは“なかなかぶっちゃけられない人たちの代わりに私が言う”みたいなことを歌いたくて。自分の気持ちに素直になって、自分をちゃんと好きになれたら他人にも優しく接することができるし、愛してあげられるはず…という大きいテーマもありましたね。


──アニバーサリーにふさわしい、ポジティヴな楽曲ですよね。ちなみにTakuさんと交流が始まったのは、いつ頃ですか?

Crystal Kay:「Boyfriend -part II-」(2003年1月発表)が最初だったから、20年以上前ですね。m-floにも参加させてもらったし、いろんな曲でご一緒して。Takuはめちゃくちゃ音楽に詳しくて、言ってみたら音楽オタクですね。子供みたいなPlayfulness(遊び心)があって、常に新しいこと、面白いことをやろうとしてるのもずっと変わってない。Takuたちと初めて仕事をしたときは“自分らしさをもっと音に出していいんだな”と思ったし、自信を持たせてもらえた感覚もありました。あとね、Takuが作った曲は全然色褪せないんですよ。何年経ってもカッコいいし、フレッシュな感じがあって。

──XGがm-floの楽曲をサンプリングしたり、改めて注目されてますよね。

Crystal Kay:そうなんですよ。私自身も曲を作るときはそこを意識していて。もちろん“世界中の人に聴いてもらう” “言葉が通じなくてもノレる” “元気になれる”というのも大事だけど、それプラス、タイムレスな曲にしたいんですよね。Takuの曲はまさにドンピシャなんです。

──Crystal Kayさんにとって、タイムレスな楽曲にするためのポイントって何なんでしょう?

Crystal Kay:やっぱりメロディかな。トラックに関しては、いろんな時代の要素が入っているのがいいのかも。いろんな人の耳に馴染みがあるというか、誰かにとっては懐かしく感じるだろうし、それを新鮮だなと思う人もいるだろうし。その時代だけの音だけだと面白味がないというのかな。いろんな時代をレペゼンした音を入れることで、しっかり芯が作られるんじゃないかな……すごく上手に言葉にできてる気がする(笑)。

──素晴らしい(笑)。そういう音作りをするためには、当然ですけど、音楽の幅広い知識だったり、歴史の流れを知ってないとダメですよね。

Crystal Kay:だからTakuみたいな音楽オタクがいいんですよ(笑)。


▲「Love Myself」MV撮影中のオフショット

──確かに。「That Girl」の歌詞には“誰といても 何してても / Noって言える私でいたい”というフレーズがありますが、実際にそういう女性になれている感覚もありますか?

Crystal Kay:ちょっとずつなってきてると思います! 日本だとどうしても、自分よりも他人のことを気にしたり、考えたり、やってあげちゃう人が多い気がするんですよ。“自分のことはいつケアしてあげるの?”って思うし、「No」と言えるのは大事だと思います。それは迷惑でもなんでもないし、自分自身の健康のためにも必要なので。あと、Boundary(境界)の意識ですよね。

──自分の境界をしっかり持つことが大切だと。

Crystal Kay:そうそう。私も言えなかったですけどね、以前は。アメリカで育ってたら「No!」みたいな感じだったと思うけど、日本で生まれ育ってるし、メンタリティは日本人なので。20代後半のときにニューヨークで暮らしたときも、それはすごく感じました。言い方が合ってるかわからないけど、ハッタリでも何でも、ガッツがないと先に行けないんですよ。たとえばオーディション番組『アメリカン・アイドル』を見ていても、全然出来てないのに、やる気とガッツで「次のラウンドへ」ということもあって。歌が上手くて可愛い人なんていくらでもいるし、「あなたは何が違うの?」を重要視される。それはすごく勉強になりましたね。当時はちょっと遠慮している部分があったので……今はだいぶ殻が破れましたけど(笑)。

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