【インタビュー】Crystal Kay、自身初のカバーアルバムを全曲解説「素直に歌うということ」
■シャイでかわいくて
■まあ、男の人って単純ですよね(笑)
──島田昌典さんプロデュースによるRADWIMPSの「なんでもないや(movie ver.)」は、アカペラから始まってCrystal Kayさんの声をたっぷり味わえる仕上がり。
Crystal:オリジナルも歌から始まるので、そのまま活かした感じですね。その後は音が重なって、壮大になって。ストリングの録音に立ち会ったんですけど、あまりにも素晴らしくて泣いちゃいました。すごくドラマティックにしていただいて……。以前ライブで歌ったことがあるんですけど、いつかカバー音源を出したいなと思っていたので、実現できてうれしいです。
──MANABOONさんプロデュースによるDREAMS COME TRUEの「す き」も、このアルバムの大きな聴きどころだと思います。中村正人さんが「ひとつひとつの言葉がクリアで大事に扱われているにもかかわらず、英語のようにフローさせることができるのはクリちゃんだけ」とコメントを寄せていましたが、まさにその通りだなと。
Crystal:うれしいです。「す き」は小4のときから大好きなんですよ。叔母が車でこの曲が入ったアルバム(『DELICIOUS』/1995年発表)をよく聴いていて、いい曲だなって。当時は歌詞の意味わかってなかったんですけどね(笑)。その後もずっと歌っていたし、「カバーしたら、日本一歌えるはず!」と思って(笑)、絶対収録したかったんです。
──思い出深い曲なんですね。生楽器の響きを活かしたアレンジも、原曲の良さを引き立てていて。
Crystal:レコーディングは「せーの」で録ったんですよ。この曲は生楽器がいいと思ったし、オリジナルへのリスペクトをちゃんと込められたと思います。歌録りもドキドキしたし、楽しかったですね。
▲Crystal Kay |
Crystal:私も意外でした(笑)。「天体観測」はスタッフが勧めてくれたんですよ。この曲を聴いていた世代が多いみたいで。私よりちょっと上くらいの年代なのかな?
──BUMP OF CHICKENは結成25周年なので、当初からのファンは40代が中心でしょうね。歌ってみてどうでした?
Crystal:難しかったです。原曲はロックだし、歌い方も勢いがあって、畳みかけるような感じじゃないですか。今回のバージョンはテンポも落としているし、ポップス寄りになっていて。メロディをきちんとというか、音符を意識しながら歌わないと成立しないアレンジだから、「どう着地させよう?」っていろいろ試したんですよ。大変だったけど、楽しかったですね。
──河野伸さんプロデュースによる平井堅さんの「瞳をとじてはストリングスやピアノなどの響きを活かしたオーガニックなアレンジ。
Crystal:ストレートなバラードだから、原曲から大きく変えたり、何かを加えることはしていないですね。河野伸さんはずっとライブのバンマスをやってもらってて、「カバーアルバムもやってよ」と言ってたんだけど(笑)、すごく忙しい人で、なかなか一緒にやれなくて。このタイミングでやっとお願いできました。こちらからは「なるべく王道なJ-POPにしたい」とリクエストしたんですけど、まさにそういう仕上がりですね。ストリングを使ったバラードは河野伸さんが得意とするところだし、アレンジしてもらえてよかったです。
──そして斉藤和義さんの「歌うたいのバラッド」は、男っぽいバラード。
Crystal:これも「天体観測」同じようにオリジナルがかなりロックな感じなので、「どういうふうにアレンジしよう」って考えて。かなり苦戦したんですけど、結局、「R&Bっぽくしちゃえ!」ということになりました。
──男性の純情な愛を描いた歌詞についてはどうですか?
Crystal:シャイなんだなって。しかも、オジサンじゃないですか(笑)。
──確かに(笑)。
Crystal:シャイでかわいくて、単純だなって思うところもあって。……まあ、男の人って単純ですよね(笑)。
▲Crystal Kay |
Crystal:そのとおりで、「思い切ってラテンにしたいです」って言いました(笑)。原曲にもラテンのテイストがあるし、こういうアレンジはライブでも楽しいので。去年のビルボード公演のときも歌ったんですが、すごく盛り上がりましたね。お客さんにも喜んでもらえたと思います。
──アルバムにも楽しく盛り上がれる曲を入れたかった?
Crystal:はい。しっとりした感じの曲が多いから、テンポが良くて、パンチのある曲もほしいなって。「サウダージ」はリズムもしっかりあるし、楽しく盛り上がれる曲にしたいという気持ちはありました。超早口で歌わなくちゃいけないから、そこは大変でしたけど(笑)。
──ラテンやサルサ系の音楽は、世界的な人気になっていて。J-POPとの相性もいいですよね。
Crystal:そうですよね。あと、私が小さい頃に、ママがグロリア・エステファンとかをめっちゃ聴いてたんですよ。もともと好きなジャンルだし、「サウダージ」のレコーディングのときも、「もっとこうしてほしい」ってめっちゃ言いました(笑)。パーカッションのリズムのパターンとか、サックスのフレーズとか。笹路さんは“うるさいな”と思ってたかもしれないけど(笑)、しっかり私の意見も聞いてくれましたね。
──楽器陣のレコーディングにもしっかり関わってるんですね。
Crystal:もちろん! 楽器レコーディングにはすべて立ち会ったんですよ。
◆インタビュー【3】へ
◆インタビュー【1】へ戻る
この記事の関連情報
【インタビュー】Crystal Kay、デビュー25周年第二弾シングルに“自分を愛して”というメッセージ「私は私のために立ち上がる」
Crystal Kay、新曲「Love Myself」MVに北海道の旅+デビュー25周年記念アナログ盤発売決定
Crystal Kay、デビュー25周年第2弾「Love Myself」配信リリース決定
Crystal Kay、本日デビュー25周年。12月にアニバーサリーライブ開催決定
鈴木愛理&空音&☆Taku Takahashi、「THE FIRST TAKE」でCrystal Kay「恋におちたら」2024年ver.披露
Crystal Kay、m-floの☆Takuプロデュースによる新曲はガールズアンセム「愛を注いで仕上げました」
Crystal Kay、MLBドジャース<ジャパニーズ・ヘリテージナイト>で日米国歌を独唱
【インタビュー】Crystal Kay、深田恭子主演ドラマ劇中歌収録EPにジャズ「私にとってチャレンジだった」
Crystal Kay、深田恭子主演『A 2 Z』劇中歌4曲の配信リリース日が決定