【インタビュー】ちゃんみな、新作「美人」に忘れてはいけないこと「その時、私はすごく傷ついたんです」

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■死に近い感じですかね
■そこからの心地よさ

──コンプレックスがチャームポイントに変わる、その瞬間はどうやって訪れるのですか?

ちゃんみな:やっぱり人が褒めてくれることじゃないですか? 私の場合は、私の顔を一番見ているメイクさんが「三白眼カッコいいよね」って言ってくれたんです。三白眼ってなんだろうって調べたら、コンプレックスだった自分のこの目のことだった。自分のこの目に名前があることすら知らなかったんですけど、ポジティブな情報もたくさんあって。私は一気に“いいことなんだ”っていう風に思えました。それですごく救われたんです。

──いい話。

ちゃんみな:だから、「美人」のジャケット写真って、私にとってはめちゃくちゃ画期的な写真なんです。正面でこういう風に見てる写真を使うなんて(笑)。スタッフも「正面きたー!」って言ってた。

──ちゃんみな自身がずいぶん変わったんですね。

ちゃんみな:そうですね、私自身も克服したり、それ自体を美しいと思えたり。やっぱり周りの助けもありました。「それカッコいいよね」って言ってくれたりとかがあったから。自分で思い込むのってなかなか難しいですよね。

▲ちゃんみな

──みんなが抱えているコンプレックスも、そうやって氷解すればいいですね。

ちゃんみな:私もメイクさんにそうやって言われて救われたので、私も人に対して、いいところやカッコいいなと思うところがあったら、言うようにしています。

──ハゲを褒めてくれる人っていないんだよな……。

ちゃんみな:あはは(笑)。年季感じますし説得力がある。いいじゃないですか。

──風呂入ってもすぐ乾くというメリットはあります(笑)。

ちゃんみな:私なんか髪乾かすのに1時間かかりますからね、ほんとに(笑)。

──ありがとうございます(笑)。

ちゃんみな:だからね、自分の美学と合わないからと言って人の美学を批判する人は悪いですけど、もっと悪いのは、自分の美学がわからない上に、人が言ってることに合わせていってしまう人。

──振り回されると、自分が歩くべき道がわかなくなっちゃう。

ちゃんみな:そうそう。みんなね、自分のことを好きで自分のことだけに集中すればいいと思うんですよ。自分のことだけ好きだったら、他人にも干渉しないし。

──自分が好きで、そこに自信ができれば、他の人にも優しくなれるものですよね。

ちゃんみな:そうなんですよ。だから自分のことを一番愛して欲しいですね。


──「美人」は4年もの歳月をかけて誕生した曲となりましたが、他の収録曲はまた全然違う雰囲気を持っていますね。

ちゃんみな:高低差あって酔いますよね、もう(笑)。このシングルは、「美人」と「ダリア」で挟んだ構成になっています。「美人」って一回終止符があって、ぱっと解放される感じ。死に近い感じですかね。そこからの心地よさみたいなところで「Needy」「Morning mood」を書きました。

──甘ったるい世界ですよね。

ちゃんみな:そうそう、甘ったるいメロディで辛すぎることを言っている曲はあるんですけど、甘ったるい曲で甘ったるいことを言ってる曲ってなかったんで、なんか新鮮で自分でも気に入ってます。

──一方で「ダリア」はどういう曲ですか?

ちゃんみな:「ダリア」は「美人」のサイドストーリーみたいなところにあって、「美人」を上から見ているような感じですね。「美人」と「ダリア」ってセットなイメージなんです。

──なかなか難しいですね。いくらでも深読みできるし物語のようだし……なぜ「ダリア」?

ちゃんみな:花が好きで、花言葉とかを見るのも好きなんですよ。この曲には「ダリア」が一番相応しいと思って。

──ダリアって色によって花言葉が違いますよね。

ちゃんみな:そうですね。「裏切り」とか「うつり心」とかっていう意味を持つ花なんですよ。

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