マイケル・アンソニーのベース・テック、ミック・ジャガーのいたずらにビビる
マイケル・アンソニーのベース・テックは、故意ではなかったにしろミック・ジャガーを突き飛ばしてしまったことがあり、数年後、ミックから震え上がるような仕返しをされたそうだ。
アンソニーの長年のベース・テックKevin Duganは『Ultimate Guitar』のインタビューで、その逸話を明かした。事の始まりは1981年、ヴァン・ヘイレンがザ・ローリング・ストーンズの公演に参加したときだったという。パフォーマンス中、ベースの弦を換える必要が生じ、Duganは急いでバックステージに駆け込んだ。「そしたら、プロモーターのビル・グラハムが僕の(大きな)道具箱に寄りかかり、誰かと話していた。だから、僕は“ビル! どいてくれ!!!”って叫んだんだ。ビルは飛びのいて、僕は道具箱の扉をパッと開け放った。そのとき、ビルと話していた人の胸に扉が当たり、彼は尻もちをついてしまったんだ。僕は、“すまない!”って叫んで、弦を持ってマイケルの元に戻った」
「それからビルを探しに戻り、謝ったんだ。友人にも謝りたいって言ったら、“誰だったか見なかったのか? 気にするな。僕らが邪魔になってたんだから”って言われた。ミック・ジャガーだったんだよ……。どうして知ったのかわからないが、ステージを降りたマイケルからすぐに“お前、ミック・ジャガーを突き飛ばしたんだって?!?”って言われた」
仕返しされたのはその数年後だったという。Duganは、ミックのソロ・ツアーやレコーディングに参加していた友人のギタリスト/ギター・テックのJim Barberを、彼らがLAでレコーディング中、自分の家に泊めることにし、空港へ迎えに行ったそうだ。「機材を運ぶのを手伝っていたら、ミックが出てきて、リムジンに乗り込んだ。その時は知らなかったが、Jim Barberが全部仕掛けていたんだ。リムジンのドアが開き、僕は中に連れ込まれた。ミック・ジャガーが1人座っていて、僕を見ると、“僕らは前にも会ってるね。ジムを家に泊めてくれて、感謝するよ……”って言われた。僕は“何なんだ?”って思ってた。“僕のアルバムでプレイするようマイケルを説得してくれないか?”とも言われたから、“もちろん”って答えた。彼は笑みを浮かべ、“ありがとう、感謝するよ”って言ってた」
「そしたら、 “ジムを泊めてくれて、ありがとうってもう一度言っておく。マイケルと話すのも忘れないで……。ああ、それともう一つ、言っておかないとな……”って言い出し、急に顔の表情を変え、飛び掛かってきて、僕のシャツを掴み引き寄せ、“もう一度僕を突き飛ばしたら、殺す”って言われたんだ。怖かったよ! 彼はすぐに笑い出し、“真顔ではいられない”って。彼が窓を開けたら、外で10人くらいが笑ってて、“やったぜ!”って言ってたよ。あれは面白かった」
Duganは40年、マイケル・アンソニーと仕事をしており、アンソニーのことを「素晴らしい友人で、この業界で最もナイスなロック・スター」と表している。2年後「僕が70になったとき、ツアーから、ベース・テックからリタイアしたいと考えているが、その後もマイケルの倉庫の管理など彼の仕事を続けたい」という。
Ako Suzuki
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