【インタビュー】SHARE LOCK HOMES、“俺たちの丸裸なところを切り取った”名曲「おかえり桜」完成
■この曲はいろんな人の思いがそこに加わったほうがより多くの人に届くと思った
──では、ここからは楽曲について詳しく聞いていきますね。RYOさんがサビで歌う“おかえり”。とても重要なフレーズだったと思うんですが、これ、どんなテンション感で歌ったんですか?
RYO:ここは本当に悩みました。歌詞の“桜”は、それぞれが会いたくなる大切なもの、ファンにとっては僕らという意味も込めていて。僕は今の情勢が落ち着いてCrew(ファンの呼称)がライブに帰ってきたときに「おかえり」といえたらいいなと思ってたので、それを念頭に置いて歌いました。だからちょっとはにかみつつ、温もりも込めたいと思ったらああいう歌い方になりました。
──サビの“あの日の僕の”が最後の転調前のところだけ“あの日の僕へ”になる部分にはどんな意味が込められてるんですか?
RYO:最初は、桜の下で俺らはこうなりたいよねと誓った過去から始まって。後半の“僕へ”のところから、いまの自分に戻るんです。
KARASU:これも最初は“僕へ”ではなかったんですけど、みんなで話し合った結果、最終的に出てきた“へ”で。なので、その後のラスサビもこれまでの歌詞とは違うんです。
RYO:“不確か”が“確か”になってたり。ここもレコーディングの最中に変わったんです。スタッフみんなでアイデア出して、多数決でね。
SHIRAHAN:この曲は民主主義でできた曲ですね。いつもだったら4人の思いだけをギュッとつめてやるんですけど、この曲はいろんな人の思いがそこに加わったほうがより多くの人に届くと思ったんで、一番聴かれるサビは特にそういうやり方で作りました。
──一般層に届ける作戦ということですね。それに対して、“探偵海賊船”などはファンが気づいてニヤッとして欲しいワードというか。
SHIRAHAN:まさにそうなんです。“探偵”は僕らのグループ名の由来にもなってるシャーロック・ホームズから。“海賊船”は僕らがファンのことをCrewと呼んでいたり、過去に<DEPARTURE>というツアーをやったりしていたことから。これを組み合わせられるグループは俺らしかいない。
──“5人は間取りで2DK”のところに、 “喧嘩っ早い奴もいれば チームでいざこざ”という歌詞もありますが、皆さんは同居時代にかなり衝突もしていたということですか?
全員:めちゃくちゃしてました。
KARASU:ありすぎて1日では語れないです(笑)。みんな、思ったことを言っちゃうんですよ。隠せない。お互いに思ってることを言いあって解決していくのが僕らのスタイルなんで。
YUMA:俺とRYOなんて、ファンの前でつかみ合いしちゃうぐらいですもん。ショーケースなのかストリートファイトなのかって(笑)。
──ええーっ。
KARASU:僕がここに合流した最初の練習のときも、YUMAとSHIRAHANが大喧嘩してて「なんやこのチームは」って思いましたもんね。
SHIRAHAN:ははは(笑)。喧嘩にも質があって。いい作品を作るためのぶつかり合い、これは絶対に必要なんです。お互い譲れないこだわりを主張しあうってことだから。そのこだわりを持ってないと、アーティストとは言えないと思ってます。
YUMA:そういう喧嘩っ早い自分たちの仲裁に入ることが多いのがSHIRAHANだから、“はいはい仲裁”をSHIRAHANが歌ってるんですよ。
RYO:でも、止めに入りながらも結果最後は……。
YUMA:3人で乱闘してることもあります(笑)。
KARASU:みんな向いてる方向は同じなんです。「これがいい!」と思ってることが各々違うだけだから。
SHIRAHAN:それを“まぜるな危険にならないように調合”して、“4人の化学反応”を起こそう、ということをリリックに込めました。
──それぐらいみんなが本気でぶつかり合えるチーム、ということですね。
全員:そうです。
SHIRAHAN:ぶつかり合うことはいいことですから。そもそも相手の考えなんて分からないじゃないですか。
YUMA:だから、喧嘩になるまで言い合うんです。殴り合いって一歩間違えば解散じゃないですか。これまで両手では足りないぐらい殴り合いはやってますけど、そこまでいくからこそ、逆に、しこりが残らないんですよ。ま、10年に1回ぐらい大爆発がくるんですけど。大爆発のときは大抵、酒が入ってるんですよ。
RYO:だから、赤ワインを飲むときだけはSHIRAHANに確認をとるルールになってて(笑)。
YUMA:「赤ワイン、いいですか?」ってね。赤ワインを飲むと俺とRYOが喧嘩するジンクスが昔あったんですよ。
RYO:あったね〜(笑)。
YUMA:俺とSHIRAHANが赤ワイン飲んで中学時代の話で盛り上がってたら、RYOが会話に入れないって怒り始めたことあったよね!?
SHIRAHAN:「俺、中学違うし! 2人だけで楽しそうに中学の話ばっかされたら、俺一緒にやっていけんわ。俺もうSLH辞める!」って怒りだして大喧嘩(笑)。
YUMA:あれが1番の解散の危機でした(笑)。
RYO:途中からまったく記憶がない状態でキレてて(笑)。翌日にはちゃんと「昨日はごめんね」って謝りました。
YUMA:そうやって悪いって思えて「ごめんね」がいえれば、大丈夫なんです。ぶつかっても。
──くだらないようで、いいお話でした。続いてコーラスの“ヒラリひとひらヒラリラ…”、ここの言い回しもかなり考えたんじゃないですか?
KARASU:ここは、ぶっちゃけケツメイシさんの「さくら」の “ヒュルリーラ”を超えなきゃという思いでいろいろ考えて。最終的にこうなりました。
──ダンスの振り付けはどうなるんですか?
KARASU:踊らないです。
YUMA:「おかえり桜」のタイトルが決まる前から、次は「踊らない」をテーマとしてたんです。
SHIRAHAN:それは、踊ってる僕らを期待してる人に「俺らは曲にも本気なんだぜ」というのを見せたくて。そういう意味でも「おかえり桜」は、新しい挑戦が多い1曲なんです。
──なるほど。ではカップリングの「Tuesday night fever」についても教えてもらえますか?
YUMA:こっちは一般層に伝えようとか、なにも考えてないです(笑)。
KARASU:「おかえり桜」でむちゃくちゃ悩んだから、それをこっちで発散したくて、知り合いの人に「ファンキーなソウルフルな曲作ってくれ」ってお願いした曲です。テーマはみんなでいろいろ話して、最終的にSHIRAHANが「Saturday Night Fever」にかけて出した「Tuesday Night Fever」になって。
SHIRAHAN:俺らはいま火曜深夜にラジオ番組(Fm yokohama 毎週火曜深夜25:00〜『SLHそれっちゃホゲホゲ』)をやってるんで、それを聞いてほしいなという思いもあって、歌詞にも“FM”、“ベイサイド”と入れました。
YUMA:「おかえり桜」は何ヶ月もかかったのに、こっちのバースは30分。すぐできた。
SHIRAHAN:火曜は週の前半だから、羽目を外さない程度に夜を楽しもうよ、という内容になってます。
RYO:甘い誘惑があってもテッペン超える前に帰ろう!
──“もう帰っちゃの…?”と誘惑する声は誰の声なんですか?
YUMA:レコーディングスタジオにいた女の子。彼女がコーヒーを持ってきてくれたときに「ちょっとお願い!」って。
KARASU:たまたま居合わせただけなのに、4パターン録らせてもらいました(笑)。
──その誘惑を断って、“そろそろ帰らないと‥”と言ってるのは?
KARASU:これは僕です。
──煌びやかな夜へと誘うサックスやベース、音のグルーヴも聴きどころですよね。
KARASU:はい。今回は生バンドなんで、サウンドがめちゃくちゃカッコいいです。
RYO:曲だけ聴くとカッコいいんですけど、歌詞を読むと「これ、どんな歌詞やねん」って(笑)。
YUMA:ファンのみんなも、カップリングで俺らがどうふざけてくるか期待してるんでね。
──そして、この新曲発売と並行してライブツアー<SLH Zepptour「ランディング」>の開催も発表されました。
YUMA:2019年のライブツアー<DEPERTURE>でメジャーの世界に出航したんで、今回は上陸という意味の「ランディング」をタイトルにしました。
SHIRAHAN:今回は東名阪に上陸します!
YUMA:いまはお客さんが声が出せない、席から立てない状況ですが、その中でエネルギーを発散してもらうために、叩くタイプのメガホンを作りました。
──それは楽しそう! 2部制ですよね。
YUMA:1部はまったく歌わない公演になっています。
SHIRAHAN:1部ではオリジナル曲は歌わず、ダンスだけガッツリやろうかなと思ってます。ダンスから僕らのことを知ってくれた人の中には、「曲もいいけどダンスをしっかり見たい」という人もいると思うので。ここでは、全曲新しい曲で踊ります。
KARASU:まだライブではやってない新作を披露します!
──SLHとしては久々の有観客ライブですね。
SHIRAHAN:みなさんはメガホンでうるさいぐらい音を出して応援して下さい。
取材・文◎東條祥恵
写真◎青木早霞(PROGRESS-M)
■リリース情報
「おかえり桜」
2021年3月31日(水)発売
1,000円+税/MUCD-5383【Type-N】
[収録]
1.おかえり桜
2.Tuesday night fever
MUCD-5384【Type-Y】
MUCD-5385【Type-K】
MUCD-5386【Type-S】
MUCD-5387【Type-R】
■ライブ情報
1部(FC限定LIVE)
SLH ZeppTour FCミーティング「ランディング」
~全新作踊ってみた発表会~
2部(本公演)
SLH ZeppTour「ランディング」
~クルーもドリーもイクときゃ一緒~
4月1日(木)東京・Zepp Tokyo
1部 OPEN 14:00 / START 15:00
2部 OPEN 17:30 / START 18:30
チケット詳細:https://sharelockhomes.jp/contents/393462
配信情報
<SLH ZeppTour「ランディング」>
ファイナルZepp Tokyo公演 第2部
▼ライブ配信日時
2021年4月1日(木) 18:30〜開演
アーカイブ配信
2021年4月1日(木) 21:00〜2021年4月8日(木) 23:59まで視聴可能
▼チケット
視聴チケット料金:¥3,000(税込)
※アーカイブ配信中も購入可能
▼チケット購入期間
特典付き視聴チケット
2021年3月18日(木) 12:00~2021年4月8日(木) 17:00まで
購入URL:https://coolmine.zaiko.io/buy/1pWB:csh:79c64
購入完了のお客様には、「守護神HACKから見たままを撮影したSLH写真データ」をもれなくプレゼント!!
※写真データは、15〜20枚程度となります。
※特典はアーカイブ期間終了後、順次送付致します。
◆SHARE LOCK HOMES オフィシャルサイト
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