【レポート】キリト(Angelo)、約2年ぶりソロライヴで「過去の自分がとっくに答えを出していた」

Angeloのキリト(Vo)が3月27日、LINE CUBE SHIBUYAにて有観客ライブ＆生配信＜KIRITO Acoustic live 21’「UNDEVELOPED AREA」＞を開催した。同公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。

◆キリト 画像

TORUxxx(AG)、JOHN(AG)、西脇辰弥(Pf)、弦楽カルテットという編成で行われた同公演は、アコースティック形態でのソロ公演としては2019年4月以来、実に約2年ぶり。“歌”がより際立つ濃密な時間が繰り広げられたステージはAngeloの「Enter the NEOPHASE」から始まり、ラストナンバー「EXIT」に至るまで、アンコールを含めて全19曲が披露された。


ソロ、PIERROT、Angeloなど名義を問わず、キリトの全キャリアの楽曲群から演奏曲を組み立てるのが彼のアコースティックライブのスタイルだが、「セットリストを組んでいて、昔から言っていることは一緒だなと、芯がブレずに頑固に生きてきたなと思いました。歌詞を書くのは自分ととことん向き合う作業なので、改めて自分の深いところの考えがわかる」とキリト。また、2020年以降の未曾有の状況を振り返って、以下のように語った。

「なぜ生きるんだろう、なぜ生まれてきたんだろう、これからどう生きていこう…と考えたり、わからなくなることが、皆さんと同じように俺にもあるんです。でも、周りに答えはなくて、これから自分がどうしていきたいか。歌詞を見て、とっくに過去の自分が答えを出していたんだなと思いました」──キリト

この言葉に続けて、「ここから4曲、トリックをお見せしたいと思います。作った時期の時間軸は逆行します。これから何をすればいいのか、時間を遡るほど答えは出ていました」と、「ティアドロップ」(Angelo)、「胎動」(Angelo)、「BIRTHDAY」(PIERROT)、「再生の朝」を披露。このセクションはこの日のハイライトだったと言えるだろう。キリトだからこそ可能な表現であり、そのメッセージは多くの人々の心に届いたに違いない。

キリトの言葉を借りれば、「決して苦しみも悲しみも終わらない世界だけど、生きる価値のある世界」に我々は存在している。そしてキリトは、その世界の中で「これからも歌い続けるので、一緒に突き進んでいきましょう」と最後に約束した。

なお、この日の模様を収めたBlu-rayがリリースされることもアナウンスされた。また、Angeloとしては全10公演にわたる＜Angelo Tour 2021「THE COUNTDOWN」＞の開催を4月30日に控えているが、「俺も君たちも休む暇なしだね。だが、それがいい」とキリト。ライヴ開催自体が叶わなかった期間を経て、未だ様々な制限がある中であっても、彼らは再び、以前のように勢力的なライブを行うことを決断している。