【インタビュー】さくらシンデレラ「会える時間が少なくなっても、思いは伝えたい」

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2020年、アイドルたちの活動は大きく変わった。毎日ステージでファンを待っていたさくらシンデレラもライブ活動が大きく制限された。有観客ライブは水曜日と週末のみ、来場者は予約制とし100名キャパの劇場に35名程度で活動をしていている。それでも、彼女たちが歌を通して伝えたいこと。劇場やオンラインで話をすることで誰かを元気にできることがあると信じて活動を続けること。2020年12月29日にリリースされた11thシングル「初恋キャンディ」は、2021/1/11付週間シングル・セールス・チャートBillboard JAPAN Top Singles Salesで2位を記録。それが彼女たちの活動を裏付けている。そんな彼女たちの気持ちを聞いた。

タイトル曲「初恋キャンディ」は、学生の頃に誰もが経験するであろう甘酸っぱい恋を描いた楽曲で、ダンスは少女時代やSUPER JUNIORなど多くのアーティストを世界に排出した韓国の先生が担当。サビの足の動きは韓国の伝統的な遊び「チェギチャギ」をイメージして作られている。ラストのポーズはマリリンモンローの風。めくれるスカートを抑えているイメージだ。


──「初恋キャンディ」Billboard JAPAN Top Singles Salesで、2位となった気持ちをお聞かせください。

桜瀬もえ:過去のシングルで3位が私たちの最高順位だったので、今シングルでその自己ベストを塗りかえることができて本当にメンバーとファンの皆さまで喜び合いました。

夏生のん:このシングルで結果を残したいという気持ちを、今回は特にメンバーみんながファンの皆さまにも伝えていたので、メンバーとファンの皆さまが一丸となって過去最高順位2位をいただけたのは心から嬉しいです。

──制服風の衣装での撮影の感想を教えてください。


桜瀬もえ:私たちは、ミニドレスやワンピースのような衣装が多く、制服が着られるーとワクワクでした。撮影場所も学校だったので、廊下を歩いていても教室にいても周りのメンバーもみんな制服だったから、本当の女子高にいるみたいで楽しかったです。

──「初恋キャンディ」気持ちを伝えることに悩む女の子が描かれていますが、恋に関わらず自分の思いや気持ちを素直に伝えられるタイプですか?

大嶋ひかり:自分の思いや気持ちは素直に伝えられるタイプです。相手との関係を意識して言葉を選んで伝えています。伝えられない場合は態度で、伝われ~って示してるつもりです(笑)。

夏生のん:基本的には想いを言葉にして伝えるのが苦手で、内に秘めてしまうタイプなので、心の中で消化しきれなかって感情はすべてステージにぶつけます。嬉しいときはいつもよりも盛り上がる曲で元気だったり、悲しいときは切ない曲により一層感情移入したり、ムカムカしたときはダンスが激しめの曲でいつもより力がこもってたり…(笑)。




──「初恋キャンディ」で好きなフレーズを教えてください。

夏生のん:Dメロの「小さな手でくれたキャンディ」って過去を回想するシーンからの、ラストサビの「小さかった手はもう君を抱きしめられる」というフレーズが大好きです。

桜瀬もえ:1コーラス目のサビ「もっと近づきたくて練った作戦は大失敗」です。初めて聴いた時、想像して、かわいいと今でもキュンキュンするフレーズです。

──「初恋キャンディ」のチェギチャギダンスなどダンスのポイントを教えてください。

桜瀬もえ:チェギチャギダンスは、アップテンポな曲のリズムに合わせて足に力を入れて、でも軽く、思いっ切り足を上げることです。

夏生のん:チェギチャギダンスもそうですが、今回の振付は足をたくさん動かしてステップを踏む振り付けが多いので、他の曲よりも躍動感のある元気でポップなダンスが可愛いです。そんななかでBメロだけカッコよくセクシーな雰囲気の振付がアクセントになっているので注目してもらいたいです。

──カップリング曲「赤いマフラー」は切ない恋の歌ですが、好きなフレーズを教えてください。

桜瀬もえ:3Bの「いつも僕らのそばにあるのにね、気付けない僕はばかだな」ですね。当たり前を当たり前だと思ってしまってはいけないんだ、と改めて感じた歌詞でした。私たちの曲は、ポジティブな歌詞が多いのですが、「わ!ばかって言っていいんだ!」と、歌詞の意味とは違うのですが、少しやんちゃな気持ちになりました(笑)。

夏生のん:1サビの「探した日々が虹をかける」というフレーズですね。この曲は比喩的表現が多くて難しいけど、叶うかわからない夢や希望に対して、それでも諦めずに続けることが未来への道を切り拓くと信じてるよって伝えられたらいいなと思いながら歌ってます。


──コロナ禍でライブ活動がこれまでと違うものになりましたが、ファンの方との交流のなかで意識していることを教えてください。

夏生のん:ファンの方と会える回数もお話できる時間も少なくなってしまったので、短い時間のなかでいかに感謝の気持ちを伝えられるかを意識するようになりました。自分の気持ちを伝えるのが苦手というお話をしたんですけど、ちょっとずつでも想いを言葉にする努力をしています。

大嶋ひかり:マスク着用やボード越しの会話や画面越しでのライブ活動が増え、いつも以上に笑顔や声のトーンなど、支えてくださるファンの皆さまに私たちの気持ちがしっかり伝えられるように意識してます。

──ファンの方へのメッセージを。

桜瀬もえ:いつも応援ありがとうございます。常に進化していくグループを目指します。目を離さないでね。皆さまと大きな夢を一つひとつ叶えていきたい。これからも、さくらシンデレラをよろしくおねがいします。だいすき──!

夏生のん:応援してくださる皆さまのお陰で、今作『初恋キャンディ』で過去最高順位や音楽番組出演など、たくさん目標が叶いました。皆さまがお仕事や学校などの日々の活動を頑張る原動力となれるように、そして私たちの歌やパフォーマンスを通して、もっとたくさんの人の心を温かい気持ちで包み込めるように頑張ります。

これまでとは違う状況のなかでも、新しいことを考えて活動していく彼女たちに励まされている人も多いだろう。実際に会える時間が少なくなってしまっても、気持ちは繋がっている。アイドルとファンの関係は、苦しい今を乗り越えるひとつのパワーになっているはずだ。


11thシングル「初恋キャンディ」

2020年12月29日発売
通常盤FMSC-52 ¥1,200 (税込)
※劇場公演は、水曜日と週末に開催(事前予約制)。オフィシャルサイトをご確認ください。
https://sakura-cinderella.com/

寄稿:伊藤緑(http://www.midoriito.jp/)
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