ビビオ、名盤『HAND CRANKED』が初CD化音源5曲を追加したデラックス版としてセルフライナーノーツ付の紙ジャケ仕様で再発

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聴く者の記憶や、心に浮かぶ情景に寄り添う心温まるサウンドで、幅広い音楽ファンから支持を集め、国内外のアーティストからも賞賛を集めるビビオの2006年にリリースした2ndアルバム『Hand Cranked』が、2021年3月19日(金)にデラックス・エディションで再発が決定した。

◆ビビオ 関連画像

現在では2010年代のWarpを代表するアーティストの一人と言っても過言ではないビビオだが、デビュー・アルバム『Fi』から3rdアルバム『Vignetting The Compost』までは、USのインディー・レーベルMushから作品をリリースしている。今回再発が決定した2ndアルバム『Hand Cranked』は、2006年にリリースされ、当時からビビオを絶賛していたボーズ・オブ・カナダやクラークも所属したWarpとの契約へとつながった試金石的な作品である。

今回のデラックス・エディションには、今回初めてCD化となる「Madame Grotesque」「Cantaloup Carousel(1999)」「Firework Owl」「Odd Lips」「The Last Bicycle」の5曲が追加収録され、ビビオ本人によるセルフライナーノーツ付の紙ジャケット仕様となる。

■ビビオ aka ステファン・ウィルキンソン コメント

当時持っていたのは、本当に最低限のレコーディング機材だった。手頃なマイクが数本、カセットレコーダー、音声レコーダー、MDレコーダー、手頃なサンプラー、手頃なギター数本、そしてiMacが1台。

デビューアルバム『Fi』に収録された楽曲のいくつかで用いたサンプリングやアレンジの粗削りな手法は、1998年に初めて採用したものだ。それらのトラックを制作した後に思い出したのは、ぜんまい仕掛けの玩具や、メリーゴーラウンドもしくは回転木馬の模型のこと、それから幼い頃に観ていた70年代の子供向けテレビ番組のことで、番組ではそうした玩具や模型が生き生きと動いていた。ループ音源を単純に重ねたサウンドは、いびつで不完全な周期に従っていて、そこには機械的な性質が活かされているだけでなく、有機的で人間味のある質感(その要因の一端は、自分で弾いたギターのサンプリングを手動で起動していたことと、クオンタイズすなわち機械によるタイミングの補正を行わなかったことにある)も表現されていた。そしてクランクを手で回す(hand cranked)装置というアイデアから生まれたささやかな発想が、このアルバムのテーマになった。そうした装置が生み出す素朴なローファイサウンドを再現し、簡素で不完全であることの魅力を引き出したいと思っていたんだ。

本作を聴けば、キラキラ輝くモザイク模様の音像の彼方に広がる光りに包まれた絶対的な安心感、幼少の頃の記憶へと皆を誘うローファイで心に響くメロディーラインはもちろん、サンプリングされた自然音、テクスチャー、カラー、そしてノイズ、そのすべてを通して、ビビオの独特な音世界が、当時すでに完成されていたことがわかるファン必携の一枚と言えるだろう。


『Hand Cranked (Deluxe Edition)』

2021年3月19日(金)リリース
BEAT RECORDS / WARP RECORDS
国内盤CD
ボーナストラック追加収録 / 解説書封入
BRC-664 ¥2,200+税

■TRACKLISTING
01. The Cranking House
02. Cherry Go Round
03. Quantock
04. Black Country Blue
05. Marram
06. Aberriw
07. Zoopraxiphone
08. Dyfi
09. Ffwrnais
10. Woodington
11. Above The Rooftops
12. Snowbow
13. Maroon Lagoon
14. Overgrown
Bonus Tracks
15. Madame Grotesque
16. Cantaloup Carousel (1999)
17. Firework Owl
18. Odd Lips
19. The Last Bicycle

◆BEATINK オフィシャルサイト
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