【インタビュー】神宿 一ノ瀬みか・塩見きら・小山ひなの十八番曲は?

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■塩見きら インタビュー

──まず、塩見きらさんの十八番曲を教えてください。

塩見きら:スピッツの「空も飛べるはず」です。もともと家でいろんな音楽が流れていて、ビートルズとかいわゆる昔の名曲と呼ばれているものなんかをよく耳にしていたんですね。そうやって小さい頃から音楽に触れていたんですが、小学3年生の頃から合唱を始めたんです。通っていた学校の音楽活動がすごく盛んで全国大会に出るような感じだったんですが、先生がすごく素晴らしい方だというのも聞いていたので、体験したその日に入部を決めました。それからいろんな歌を歌ってきたんですが、卒業のタイミングでみんなで歌ったのがこの曲だったんです。私は幼稚園からずっと受験をしてきたんですが、中学受験を控えた小6の冬は親とぶつかることも多くて、あまり関係性が上手くいっていなかったんですね。でもそんな時にふと、お母さんが「この曲、好きなんだよ」って言ってくれて。それがすごく嬉しかったのを覚えているんです。



──きらさんが歌うと、お母さんが喜んでくれていたそうですね。

塩見きら:そうなんです。私はスピッツの世界観、草野(正宗)さんの歌詞がすごく好きなんですけど、聴いているとまるで夢の中にいるような、夢の中で自分が曲の主人公になっているような感覚になれるんですね。と同時に、そういう大変だった時期にもかかわらず、お母さんがこの曲が好きだと言って喜んでくれたことで、私自身が本当に主人公になれた気がしたんです。スピッツは他にもたくさん好きな曲があるけど、「空も飛べるはず」は思春期のいろんな思いが重なっているということもあって、いちばん好きなんですよね。

──歌う時にも気持ちがグッと入りそうですね。ちなみにこの曲、きらさんが生まれる前のリリースですよね。

塩見きら:はい。カラオケで歌ったりもするんですが、だいたい友達もみんな知ってますよ。しかもその曲と出会った瞬間のこととか、みんなそれぞれに思い出があったりして。音楽ってそういうところが素敵だなと思うし、面白さでもあるなと思います。


──神宿のYouTubeチャンネルでもカバーをされていましたが、あのギターは自分で弾いているんですか?

塩見きら:YouTubeでは弾いていませんが、ライブではギターを弾きながら歌ったりもしています。中学校で、ちょっとだけフォークソング部に入っていたのがきっかけで弾くようになりました。

──ギターが弾けると、曲作りの幅も広がりますよね。

塩見きら:そうですね。以前「Twenty」というソロ曲で初めて作曲にも挑戦したんですが、すごく楽しかったです。今後もいろいろとクリエイティブに携わりたいなと思っているので、ギターももっと上手くなりたいんですよね。当たり前かもしれませんけど、音響さんとか、スタッフさんはみんな音楽が好きだから、ギターを持っているだけで自然と会話が弾むんですよね。それもすごく楽しいなって思っています。



──カバーする曲は、いつもどういうポイントで選ぶんですか?

塩見きら:私は作詞もしているので、歌詞に注目して聴くことが多いですね。すでにYouTubeで披露しているものでいうと、aikoさんの書く主人公はどんな恋愛をしてきたんだろうっていう興味がすごく湧くし、こんな可愛い女の子になりたいなっていう気持ちにもさせてくれるから大好きなんです。私はそもそもあまりキャピキャピするようなタイプではないので(笑)、女の子らしい歌詞を見ると素敵だなあって思うんですよね。歌の中では、違う誰かになれるような気がして。



──なるほど。では、きらさんが得意な歌というとどんなタイプの曲になりますか?

塩見きら:結構しっとり目の曲だと思います。神宿も最近になっていろんなタイプの曲が出来てきましたけど、すごくポップでギターやベースがジャカジャカ鳴っているものより、もう少ししっとりとした、耳触りのいい曲調の方が自分の声に合っているんじゃないかなと思うので。それこそあいみょんさんの歌なんかは、自分でギターを弾きながら歌えるといいなあって思いますね。



──ぜひ実現させてほしいです。先ほどカラオケの話も出ましたが、神宿の曲も歌ったりしますか?

塩見きら:私、作詞を始めたので曲のクレジットに自分の名前が入るんですよね。「作詞 塩見きら」って出るのが嬉しくて、たまに入れたりします(笑)。で、その画面を写真に撮るっていう(笑)。


──それはテンション上がりますね(笑)。カラオケで神宿の曲を歌うとしたら、きらさんはどの曲をオススメしますか?

塩見きら:以前地元の友達が、動画を送ってきたんですよ。なんだろうと思って見たら、「CONVERSATION FANCY」をカラオケで歌って踊ってて(笑)。なんで踊りまで覚えてるの!?って感じだったんですけど(笑)、「ホイップ!ホイップ!」っていうライブの時の掛け合いまでやってくれてて、すごく嬉しかったんですよね。しかもすごく盛り上がっていたから、こういう曲、すごくいいんじゃないかなって思いましたね。



──神宿はYouTubeチャンネルで「一畳ダンス」にもチャレンジしていましたけど、狭いカラオケルームだったらまさにあの状態で盛り上がれそうですよね。

塩見きら:確かに。自然と一畳ダンスになっちゃいそうですね(笑)。



──他にはメンバー全員で目隠しして1曲踊るという試みもありましたし、きらさんのドッキリなんかもすごく面白くて。思いっきり素の状態でもあれだけ可愛くいられるなんて、さすがアイドルだなと感心しました。

塩見きら:いや、そんな意識は全然してないですよ(笑)。私は普段から(キャラとして)作ったりするのが苦手だし、ステージ上でもありのままなんです。それを好きだって言ってくれるファンの方がいるのはすごく嬉しいなと思うし、素だからこそ好きでいてくれてるのかなとも思います。





──それでは最後になりますが、これからのシーズン、卒業や入学など控えている皆さんに何かオススメの曲はありますか?

塩見きら:I WiSHの「明日への扉」です。私が通っていた学校では、中学の卒業式で歌った曲を20歳になったらもう一度みんなで歌うというイベントがあるんですね。章光堂という歴史ある講堂で、女の子はみんな振袖を着て。その時に歌った、思い出の曲なんです。卒業式の時に男女みんなで大きな声で泣きながら歌ったのがすごく記憶に残っているし、20歳は20歳で、またみんなで並んで歌えたことがなんだかとても新鮮で。歌声はあの時と何も変わっていないけど、それぞれみんな大人になっていてすごくいいなあと思った思い出があります。



──素敵な行事ですね。

塩見きら:去年成人式を迎えた妹も同じ学校だったんですが、さすがにこの状況だったので何も出来なかったんですね。たぶん今年もそういう方が多いと思うので、何か歌を届けたいなってちょうど思っていたところなんですよ。それこそ、YouTubeでやっているカバー曲で歌うのもいいなと思うので、これからちょっと準備してみようかなと思います。さっきもちょっとお話ししましたけど、音楽って誰もが身近に触れ合う瞬間があると思うから、その曲ごとの色々な思い出が甦ったりしますよね。私は過去に思いを馳せることがすごく多いので、新しい曲を聴くのも好きだけど、思い出の曲を聴きながら「あの時はああだったな」って思い返すのがすごく好きなんです。合唱曲とかでもいいと思うんですけど、何か自分の思い出の曲を聴きながら昔を少し思い出して、例えば、あの時の辛かったことも今じゃいい思い出だなって思えたりしたら、すごくいいんじゃないかって思うんですよね。


──音楽の力、ですね。

塩見きら:はい。音楽とともに、ちょっとだけ昔を振り返ってみてほしいなって思います。当時は気づかなかったこととか、今だから見えてくるものもあったりすると思うから。自分を見つめ直すのって、すごく苦しいことだと思うんです。私自身、弱い部分から逃げたくなることもあるけど、過去の自分と向き合って対話した時に一歩成長出来たような気がするんですよね。それが結果的に、自分のワクワク感だったり何か挑戦してみよう!って気持ちに繋がったりするから。私のこの言葉も、誰かのそういうきっかけに繋がっていくといいなって思っています。

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