ジェリー&ザ・ペースメイカーズのジェリー・マースデン、死去
英国リバプール出身でマージービートの代表格の1バンドだったジェリー&ザ・ペースメイカーズのフロントマン、ジェリー・マースデンが1月3日、78歳で永眠した。
心臓に感染症を患っていたと伝えられている。新型コロナウイルスとの関連はなく、病を発してから短期間でマージーサイドにある病院にて息を引き取ったという。
1959年に結成されたジェリー&ザ・ペースメイカーズ(オリジナルのバンド名:ジェリー・マースデン&ザ・マーズ・バーズ)は、ブライアン・エプスタインがザ・ビートルズに次ぎ契約を交わしたバンドとなり、デビュー・シングル「How Do You Do It?(恋のテクニック)」(1963年)、続く「I Like It」(1963年)、「You’ll Never Walk Alone」(1963年)と3作連続で全英1位を獲得。翌年リリースされた「Don’t Let The Sun Catch You Crying」は全米でも4位をマークした。このほか、「I’m The One」「Ferry Cross The Mersey」「I’ll Be There」などがヒットし、人気を博した。
彼らによる「You’ll Never Walk Alone」のヴァージョンは、地元のサッカー・クラブ、リバプールFCのアンセムとなり、長年愛されてきた。リバプールFCは、「ジェリーの言葉は永遠に我々と共に。You’ll Never Walk Alone(あなたはひとりではない)」と追悼の言葉をあげている。
It is with such great sadness that we hear of Gerry Marsden’s passing.
Gerry’s words will live on forever with us. You’ll Never Walk Alone
pic.twitter.com/5W4yspmLRV
— Liverpool FC (@LFC) January 3, 2021
また、ポール・マッカートニーは「ジェリーはリバプールでの僕らの創成期からの友人だった。地元のシーンで、彼と彼のグループは僕らの最大のライバルだった。“You’ll Never Walk Alone”と“Ferry Cross The Mersey”での彼の忘れがたきパフォーマンスは、ブリティッシュ・ミュージックの良き時代を彷彿させるものとして多くの人々の心に残る…奥さんのポーリンと彼の家族にお悔やみを。ジェリー、またな。君のことは常に笑顔と共に思い出す」と、旧友の死を偲んだ。
リンゴ・スターも「ジェリー・マースデンに神のご加護を。彼の家族へピース&ラブ」と追悼の言葉をツイートしている。
Gerry was a mate from our early days in Liverpool. He and his group were our biggest rivals on the local scene. His unforgettable performances of You’ll Never Walk Alone and Ferry Cross the Mersey remain in many people’s hearts as reminders of a joyful time in British music… pic.twitter.com/t1COAIwZVM
— Paul McCartney (@PaulMcCartney) January 3, 2021
God bless Jerry marsden peace and love to all his family. ????????
— #RingoStarr (@ringostarrmusic) January 3, 2021
マースデンは慈善活動により、2003年、大英帝国勲章(MBE)が授与された。
Ako Suzuki