【インタビュー】ベリーグッドマン、熱々の『TEPPAN』を新レーベルからお届け
■自分たちにしかできないこと
──さっきRoverさんが言いましたけど、MOCA実行委員長は、今回はリードしようという決意があったわけですか。
MOCA:前回のアルバム『SING SING SING 7』で、自分の作ったトラックをそのまま採用されたこともあって、「これ、いい感じやんな」というものを提案し続けたい、という感覚はありましたね。実は「アイカタ」は2年前に作りたいと思っていた題材なんです。「アイカタ」という言葉の響きだけがあったんですけど、その時はなかなか曲のイメージは浮かばなかったんです。でも、これだけライブで一緒に関係性を築き上げてきて大阪城ホールまで行ったのに、コロナのせいでメンバーにもファンのみなさんにも会えなくなってしまって、そういう「アイカタ」の大切さを実感できた今なら歌えるかなと思ったんですよね。
──コロナの話で言うと、「STAY GOOD」にもその思いが入っていますよね。会いたい、でも会えない、という歌詞とか。
MOCA:これはまさにコロナ真っただ中に、事務所の企画で、曲を作っている工程を一か月にわたって見せていこうということで、オケを作って、Roverがギターを弾いて、そんな感じでやりました。
──自然な年齢感と共に、3人の成長や変化が感じられる作品だと思います。その上で、1曲目から4曲目まで「夢」というワードが連続で出てきたり、夢追い人の応援歌というベリーグッドマンのスタイルは変わらないなとも思います。
Rover:そうですね。僕らは応援歌を歌ってきた以上、その流れは絶対に継いでいかないといけなくて、急に言い回しとか態度を変えるのは良くないなと思ったので。
──ですよね。
Rover:コロナの時期は、自分たちにしかできないことを探すきっかけになりました。そこで見つけたのが「今まで通りやりなさい」というスタイルだったんですね。それ以外できないんだから、もっとやっていきなさいという気持ちになれました。それと、ステイホーム期間中にたまたまTwitterに流れてきたんですけど、僕たちの曲を路上ライブで歌ってくれている人たちがいて、何人かおるんですけど、その映像を見たんですね。「ライオン」を歌っていて、うまいし、歌ってくれて嬉しかったけれど、これはディスとかじゃなくて、作者として、俺らが歌うのとは違うなと思ったんですよ。
──ああー。はい。
Rover:たぶん彼らは自分の人生をそこまでこの曲に賭けていないと思うし、自分の人生を切り取っていないと思ったんですね。じゃあ逆に「自分らの曲をそうやって歌っていますか?」と自分に問うた時に、そこに嘘があるとまずいなと。自分たちが作った曲を、日本中で300人しか聴かなかったとしても、「この曲は僕らにしかできない」というものがあったほうがいいと思いましたね。コロナがなくて、現状にあぐらをかいていたら、ヤバイことになっていたんじゃないかと思ったので、今回のアルバムであらためて、かっこ悪くても夢を追うことだったり、応援歌であったり、めちゃくちゃ向き合って書いたつもりです。
──はい。なるほど。
Rover:時代に合わせて、サウンドが変わったりはしましたけどね。良かったです、ブレずにできて。
──MOCAさん、まだまだ叶えたい夢はありますか。
MOCA:ありますね。自分たちが夢を追いかける中で歌っている歌やから、多くのアスリートの方にも届いているのかな?と思うし、自分たちに果たし状を叩きつけてやっている感覚が今もあるので。アスリートなら金メダルを取りにいくためにトレーニングをするわけですけど、僕らもまだ「全然ドカンと売れへんなー」と思っていますし、結果はどうあれ、そこに向かっている瞬間が一番輝いているなと思うんです。そこは意識しながら、結果を出しながら、夢や目標を一つクリアしたらまた次の夢があるので、まだまだですね。6月に甲子園球場で無観客ライブをやりましたけど、次はお客さんを入れてやりたいし、確実にやってみせるという気持ちです。
──期待しています。そして11月7日と8日には、面白いイベントをやりますね。大阪の舞洲公園で、車に乗ったままライブを見るという<超好感祭2020〜ドライビングパーティー編〜>。これは面白そう。
Rover:車さえあれば思う存分楽しんでいただけるということなので、乗り合わせてもらったりしながら、ぜひ来てほしいです。久々のワンマンライブなので、今まで応援してくれている人たちのありがたさに改めて気づけると思うし、そこでほんまの答えが見えますよね。これだけ期間があいてワンマンライブをした時に、車の中とはいえどお客さんの熱量は伝わってくるわけじゃないですか。そこで答えが見えると思うので、一番怖いかもしれない。
MOCA:やったことないしな。
Rover:僕は免許を持っていないですけど、車好きな人って、自分の車を見てほしいのやろ? 車好きの人も楽しんでもらえたらいいんじゃないですかね。何か、面白い車を見つけたいですね。ルパンが乗ってるみたいなやつとか。配送業の方のデコトラとか。
──そんなので来てもいいんですか(笑)。
Rover:デコトラの前だけ、みたいな車あるじゃないですか。あれで来られたら僕、笑って歌えないですね。
──車で目立ちたい方は張り切って集合してください(笑)。年内のスケジュールは、そんな感じですかね。
Rover:いや、まだ考えていることはあります。僕たちだけで判断できない現状ですけど、頭の中では常にライブしたいなと思っていて、思うだけじゃなくて実際にどうすればいいか、スタッフと考えたりしているので、狙ってはいますね。今後もライブはしていきたいと思います。
取材・文◎宮本英夫
▲『TEPPAN』初回限定盤
▲『TEPPAN』通常盤
New Album『TEPPAN』
■初回限定盤
CRCP-40611 ¥3,500+税
■通常盤
CRCP-40612 ¥2,545+税
[CD]
01. Intro 〜TEPPAN〜
02. Good Vibes
03. Dreamer
04. アイカタ
05. Answer
06. ダイヤモンド
07. おとん〜yat〜
08. Power
09. No Live, No Life
10. STAY GOOD
11. Chill Out
12. #みんなと作った卒業ソング
[DVD]
ベリーグッドマンへの道ツアー2019 〜ダンディ編〜at Billboard Live OSAKA
・Get Start
・エキスパンダー
・ライオン
・in what rain
・ウグイス
全5曲収録
この記事の関連情報
ベリーグッドマン、“通して聴いても13分”のEP『Party Party Party』配信リリース+MV公開
ベリーグッドマン、「タンスの前でダンス」MV公開
ベリーグッドマン、ひらパー貸し切りスペシャルイベント開催
【ライブレポート】ベリーグッドマン、ベストアルバムを掲げたツアー完走
ベリーグッドマン、今秋デジタルEPリリース&全国5都市Zeppツアー開催
ベリーグッドマン、松屋タイアップソングに新曲「ガッツポーズ」書き下ろし
ベリーグッドマン、<BEST TOUR 2024 “GOOD GOOD GOOD”>開幕。追加公演も開催決定
【インタビュー】「DAM CHANNEL」20代目MCに森 香澄、サポートMCにチャンカワイが就任「プライベートな部分も引き出せたら」
2024年3月のDAM HOT!アーティストはアーバンギャルド、フジタカコら4組